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ショートショート(と、朗読) 記憶そうめん(ver.2)

「記憶そうめん(ver.2)」

 声のお仕事をされている(詩や小説も書いておられます)水上洋甫さんにお願いして、朗読をしていただこう、のシリーズ「SAND BOX 1099」です。毎週金曜日にお届けしています。

 実は毎回テーマがあって、今回は「書き直し」。今まで書いたものの中で「よくできた」と思うものの「ここはちょっとな」、というところを書き直しています。特に毎週ショートショートnoteのお題のものはオチ優先で書くものが多いので、できればお題を知らなくても楽しめるものに書き直したい、とよく思っていたりします。

 今回読んでいただいたのは「記憶そうめん」。もとのお話はこれです。

 愛媛新聞社 超ショートショートコンテストに応募するために書いた作品です。お題は「そうめん」でした。具体的には二つ異質な単語を組み合わせる方式でアイディアを練ることが推奨される公募で、毎週ショーショートnoteと少し似ています。実はこうやって話を作るのが私は苦手です。「特殊なプロダクトの説明文」みたいになっちゃう。「物語」にならない。
 うんうん唸って、けっきょくできたのがリンク先のもので、いわゆる「モノづくし」です。すごく頑張ったんじゃないかな、と当時は思っていました。

 読み返してみると、後半のお母さんの言動がかなり謎です。いや、そもそもこの話全体が理論だってはいないのだけど、それにしても、お母さんの一言がどうも落ちていない。

 せめてきちんと落とそうと書き直した結果、お母さんと子供が、夫婦の話になりました。子どもの話になったのは、やっぱりもとの公募に児童部門があったせいかなと思います。

 水上さんに朗読をお願いするにあたって、そもそものオチを考え直しています。しかし、誰だこんなくだらない話書いたのは。

 朗読いただいた箇所で(自分で書いたくせに)何度聞いても笑ってしまうところがあります。本当に、何度聞いても笑ってしまう。水上さん、意味不明な箇所が頻発するテキストを持って行っちゃってごめんなさい。でも、面白いと思うんですよねこれ。私、この朗読、面白いと思ってるんです。ちょっとみんな聞いてみてほしい。

 書き直し版「記憶そうめん」よろしければご賞味あれ。

SAND BOX 1099  No.019

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