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【シャニマス考察】万物流転、色褪せない空【芹沢あさひ】

【空と青とアイツ】芹沢あさひの思い出アピール演出には、芹沢あさひというアイドル、そして一人の女の子の成長が表現されている。
そしてそれはコミュ内容とも深く関連し、併せて読み解く事で、芹沢あさひという人間を少しだけ理解し、寄り添う事が出来る。

まず重要なのは、ストレイライト共通のテーマとなっている三法印。仏教の教えだが、これらが彼女たちのアイドルとしての生き様が深く関わってくる。

演出中には、以下の3つの文章が現れる。

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①Panta rhei(万物は流転する)
②All things must pass(諸行無常)
③The highest excellence is like water(上善水の如し)

それぞれ何を示しているのか、以下解説。

①Panta rhei(万物は流転する)

意味は「この世にあるすべてのものは、絶え間なく変化してとどまることがないということ」。

これは物質や事象の変化の事をいい、本PSSRコミュ内における「子供から大人になる不可逆な時間の流れ」を指している。

本コミュ内で重要な表現として使われている「バットを振る」という表現。

これはプロデューサーが、あさひとの年齢の違いを切っ掛けに、あさひの魅力はその無邪気さにあると気付いた大切なシーン。

その無邪気さは、プロデューサー自身は時間の流れと共に失われてしまった事に気付き、あさひのそれを大切にするべきだと考えを改める。

②All things must pass(諸行無常)

意味合いとしては①と同じだが、①は自然界の物質や事象に対しての考えであるのに対し、こちらは「心」に重きを置いている。

これはあさひの絶えず移り替わる興味対象、そして少しずつ成長していく様を表している。

これは、本PSSRのコミュ内で扱われていた秘密基地の話が鍵となってくる。

あさひは自分の秘密基地を勝手に事務所内に作ったが、プロデューサーと話した上でただ「片付ける」のではなく、「自分だけの島」を見つけるといって解散した。

それが誰かに言われたからではなく、あくまであさひの中で出した結論であることが重要。そうやってあさひが自分らしさを失わず、子供から大人へと少しずつ成長=変化する様を「諸行無常」と表現している。

③The highest excellence is like water(上善水の如し)

要約すれば、「水のように自然の摂理に従って生きる事が最高の善」という教えの事。

本コミュで言えば、「勝手に秘密基地を事務所に作らない」という、ある種の「常識」といえるものがそれに当たる。

あさひにとってはそれは「面白くないもの」であり、理解出来ないもの。

それまでプロデューサーは彼女の事を少し理解しつつも、常識を押し付けるような言動をしてしまう事が多くあった。

しかし最終的には、押し付ける事はなく、あさひが自分で考えて答えを出してほしいと伝える。

そうしてあさひは②で前述した通り、「常識」というものに対して、あくまで自分らしさを失わずに答えを出した。彼女にとっては、「秘密基地を片付ける」という事は「常識」に従うのではなく、自分だけの島を見つける為に解散したに過ぎない。

そうやってひとつひとつ、あさひの中で常識が形成されていく。それが彼女なり水になるという事であり、上善である。

まとめ

芹沢あさひの魅力とは、かつて自分(プロデューサー)も持っていた幼い頃の無邪気さや無知故のものであった。それを理解した今、彼女にとっての成長とは、常識を押し付けるものではなく、あくまで彼女自身が自分らしくそれらに対して回答を示す事にある。

それは、今はもうバットが振れなくなってしまったプロデューサーないし私達にしか導けないものなのかもしれない。

(余談)
これらを踏まえた上の話がGRADで丁寧に描かれている。まだ読んでいない人は是非、WING編の頃と比べてプロデューサーの接し方がどう変わったか、あさひが物事に対してどう考えるようになったか、そのあたりの変化を見てほしい。

以上。

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