森を好循環の起点に!〜じーちゃんたちとの奮闘記Ⅰ〜
1−1 常陽森のボランティア
昨年11月、ふだんはまったく見ない茨城新聞に、偶然こんな記事を見つけた。
瞬間的にいろんな情報があたまを駆け巡り、出た結論…
ここに非行少年を巻き込んだらおもしろい!
茨城県内には、退職後につながった僕の教え子が何人かいる。僕の務めてた少年院には農園芸科があり、草刈りの道具も技能も揃っている。なにより…「地域に開かれた施設運営」という少年院の至上命題にも貢献できる。
「後継者不足×非行少年」という図式は、法務教官退職を決めた時から思い描いていたこと。
記事を見たその日に電話し、参加を決めた。
(2023.6.22)
1−2 実情
記事には問い合わせ先として、代表者の名前と電話番号しか記されていなかった。…予感は的中。
平均年齢70代中盤。
メールアドレスはない。
Webサイトは数年放置。
SNSのアカウントもなし。
アナログの極みで、だけど年に数回、地域のこどもたち向けにイベントをやったり、森の中に畑をつくって無農薬で野菜を作ってみたり…活動自体はとってもステキ。
活動は月2回でボランティアなので強制はなし。ミーティングはじつにのんびりしたもので、正直まどろっこしいことも多いけれど、デジタルがあふれる現代に、自然に触れる機会はまたとない。
ここから先は
5,979字
/
1画像
この記事のみ
¥
1,000
放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。