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推しがアラサーになりまして。

推しの事を知ったのは、5年前。
その頃まだ推しは二十歳を少し過ぎたくらいで、今にして思えばとても幼く見えました。
表現者として活動する成人男性に「幼い」と言うのは相応しくない表現かもしれませんが、今と比べると、と言う意味で書きます。
推しを応援し始めた頃、まさか5年経っても応援し続けているとは思っておらず「推しのアラサーを見届ける」事が夢でした。
人は放っておいても歳を取るのだから夢だなんて大げさなと思いますが、あの推しがアラサーになるという事に現実味を感じられませんでした。
そんな推しが数年前に25歳になり、世間一般に言う「アラサー」世代になりました。
それは世界的パンデミックの真っただ中でした。
公演が延期や中止になり大好きだった現場がなくなり、そうこうしている内に推しを応援しはじめて5年が経過していました。
今年に入って観劇したお芝居、推しは主人公を守る立場にあるキャラクターを見事に演じ切りました。
今までになかった大人な役柄は、今の年齢の推しだからこそ演じられるのだなと、遠征先の大阪の劇場で涙しました。
そしてつい先日観たお芝居では、高校生の役を活き活きと演じていました。
原作を一切知らずに観に行ったのですが、「推し以外にこの役演じられる人いないのでは?」と思うほどのマッチングっぷりでした。

昨今「推し活」と言うワードが元々推しを推していたオタクだけでなく一般にも知れ渡るようになりました。
これは一時期のブームなのではないかと思っています。
今この時に「推し活ってやつをしてみたい!」と思って推し活を始めた方の楽しみ方に水を差す気は一切ありませんし、推し活って本来はとても楽しいものだと思っています。
常々言っているんですが、私は推し活って「Happyな地獄」だと思っています。
推している相手がどの界隈のどんな人か、推す方の推し方がどんなか、どんメンタルで推しているのか、環境はどうか、などなどによって楽しいばかりじゃいられない事があるからです。
私はオタクと演者の距離が近すぎると無理になってしまうタイプの面倒なオタクなのですが、イベントには行きたいと言う葛藤を抱えています。
深くのめりこめばのめりこむほどに葛藤は増え、他のオタクの事が気になってしまい、しんどいなと感じる事が増えてしまいました。
パンデミックを経ての現在、当時と同じ熱量かと言われると疑問ですが、同じ人を界隈で唯一の「推し」と呼んでいます。
「推しは増えるもの」と言う人もいますが、私にとって推しとは絶対的な存在で唯一無二なのです。
と、言うと激重ヤバ単推しと思われそうですが、別界隈には別に応援している人がいます。
そして作家として、皆さんの推し活に少しでも楽しい要素をプラスできたらと思っています。
本当は推しの公式グッズが一番なはずなのに、私の作品を購入して推し活に使ってくださっている方がいるのは、オタク作家として最高の喜びです。
推しがアラサーになりまして、今後も一層応援と作家活動を頑張ろうと思った次第です。

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