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読書記録Vol.70 『散り椿』葉室麟・著

友人が好きな本で挙げていた
「散り椿」という本を
読んでみました~

江戸時代の、ある藩のお話。

亡くなった奥さん、篠さんの想いを果たすため
かつて追われた藩に新兵衛さんが戻ったのをきっかけに
長年の思惑が渦まきながら
過去の不正や殺人、因縁の真実が明らかになっていきます。

武士の生き様や
生き様は生き方に
影響を与えること

中でもやっぱり
篠さんの本当の想い

言葉で遺したことよりも
それよりもっと真実がある。

そんな風に思った本でした!

<心に残ったフレーズ>

「お主はおのれを殺して生きようとする。それが他の者の生きる道を閉ざしてしまうこともあるのだ」
白、紅の花びらがゆっくりと散っていく。あれは、寂しげな散り方ではなかった。豊かに咲き誇り、時の流れを楽しむが如く散り様だった。
新兵衛、散る椿はな、残る椿があると思えばこそ見事に散っていけるのだ。篠殿が、お主に椿の花を見て欲しいと願ったのは、花の傍で再び会えると信じたゆえだろう。

<感想>

全体を通して
甥っ子の藤吾さんが
新兵衛さんに影響を受けて
成長していく姿や

吉右衛門さんの奥さん
藤吾さんのお母さんの
凛々しく潔い態度

釆女さんの覚悟
新兵衛さんの決意

かっこよくて
切ない・・・

そして
”生きていてほしい”
というのは
最大の愛情表現だなぁと

思ったのであります。

みほ

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