薄毛という荒野

最近、妻との口げんかの際、必ず「うるさいハゲ」と言われる。

薄毛でないものからしたらハゲという煽りも、バカ・アホと同じ延長線上の罵り言葉のひとつであるが、薄毛を気にしている自分からしたら「え?やっぱりハゲて見えるの?どこらへんが?ねえ?」といった具合に深く突き刺さる。

そもそもなぜハゲはマイナス要因があまりにも強いのか、ハゲのどこが良くないのか考えてみたが、

もうこれは圧倒的に女性ウケが悪いというトコに尽きるのではないだろうか。

続いてネタにされるだとか、子どもにバカにされるなどもある。

いやまてよ、シンプルにダサい頭部を所有しているという自己否定感を生み出すというのもあるな。挙げだしたらキリがないのもハゲの悪いところだ。

人によっては片腕を失うくらいの喪失感なので外で陽気に振る舞っていても心の闇は深かったりする。

世間的に障害者を揶揄することは人格を疑われるレベルのNG行為であるのに対し、ハゲを揶揄することは昔からエンターテイメントに一役買うほどの市民権を得ている。

しかし先天的要因が多分にあり、心に傷を負うほどの社会からの仕打ちを考えると、そろそろハゲも障害者と同じカテゴリに入れてもいいのではないかと思う。


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