書籍「母親になって後悔している」の中で
〈親というものはこうあるべきだ〉という社会のイデオロギーが解説されている箇所をまとめました。
記事の後半は〈産んだけど育てていない母親〉の小説について
親としてのプレッシャーだけではなく、あらゆる場面で
「皆さんは社会を構成するメンバーとしてふさわしい人間にならなくてはいけません」というメッセージがメディアや教育を通して伝えられている。
別の本にあった「標準家族」の箇所も思い出した。こちらは、男性の育休義務化や、保育園よこせ!の流れについて
「春琴抄」 谷崎潤一郎
こちらの作品では、主人公の女性は子どもをすべて養子に出しており(4人出産、うち1人は死産)それを悲しむような描写もない。
多くの小説や映画の中で
「産んだ子は親が育てなくてはいけない」
「たとえ手放したとしても、彼らを思い出すべきである」
といったメッセージが下敷きになっており、それが当たり前=常識と刷り込まれていたため、学生のころ春琴抄を読んだときは驚いた。
もしかすると江戸から地続きの明治時代では、養子は珍しくなかったからかもしれない。