主人公は作家であり男娼でもある人物。お金持ちのコンパニオンもやっていて、ある日大きな事件に巻き込まれるという筋書き。
(コンパニオン=買い物に付き合ったり、食事の支払いをするなど、雇い主と一緒に行動する友人役のこと)
実名に近い形で社交界の暴露話を描いたため、著者=トルーマン・カポーティは多くの人の反感を買ったという。編集者や有力な人物に顔を売るのと同時に性関係をもつことが、ごく当たり前のように書かれており、スター同士が「素敵な関係だった」ことも普通だし、話題の中心は他人のゴシップである。
実名で登場する人物=ジャクリーン・ケネディ姉妹、モンゴメリ・クリフト、テネシー・ウイリアムスなど
サミュエル・ベケットと、ペギー・グッゲンハイム。
(ついでに、こちらの映画ではペギー・グッゲンハイムに評価されたアーティストとして、デニーロの両親が紹介されている)
小説内でモデルにされて自殺したアン・ホプキンズの事件。
カポーティは社交界にうまく入り込めたのに、その居場所を自分で壊したところが面白い。成功してからも「ここではない場所」を常に探していたように見える。
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