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つながるアイ

とうとう今年一番楽しみにしていた大阪旅行に行ってきた。いちばんの目的だった塩田千春展はもちろんすごく良かった(えぐられもしたけれど)、でも大阪というところの面白さも垣間見えて、とっても楽しかった2日間だった。

とりあえず塩田千春展についてをまとめようかな。初日は9:30の新幹線に乗って、お昼くらいに新大阪着。ホテルを新大阪近くにとってあったので、とりあえず荷物を預ける。それから早速、中之島美術館へ向かう。

中之島美術館までは御堂筋線で1本だったかな。駅からは15分くらい歩くけど、周りを見ながら歩いてたらあっという間だった。周辺は他にも科学博物館とかがあるのと、飲食店みたいなお店がチラホラ。

塩田千春展以外にモダンアート展もやっていて、同行者はそちらも気になったようだけれど、今回は塩田千春展のみ鑑賞してきた。

エスカレーター上がってすぐ、この展示。圧巻。
吊るされている糸を下から撮ったやつ。
どうやって編まれているのか…
壁にホチキスみたいなのでとまってた
何にも知らずにいつだか回したガチャの猫がいる!
ってびっくりしたやつ。お前ここの子やったんか。

六本木の展示を観に行って塩田千春が好きになり、今回それ以来の鑑賞。5年ぶりくらいかな?
今回も間近で見ることができて、初回の圧倒されっぱなしというより少し落ち着いたテンションで鑑賞できた。糸がどんなふうに編まれているのか、どうやって壁に留めてあるのか、じっくり眺めて1時間半くらいかかったかな。塩田千春本人が作品の成り立ちや、そのときに表現したかったことを動画で解説しているのを見ることもできて、その話を聞いて作品を見るとまた違った見方になったりして、本当に見に来てよかった、生きててよかったなと思った。同時に、なんとなく心に突き刺さるものもあったのだけれど。

今回は一般から「つながり」についてを自由に表現したA41枚を公募して、それを作品にしますなんて発表されていたのだけれど、それも凄かった。上の方の紙は見えなかったのだけれど、見えるところの紙にはいろんな人の感情や人への想いが垣間見えて、これもまた響くところと抉られるところがあった。大阪旅行の帰りの新幹線で、この感覚が何かに似ているなと思ったのだけれど、それは日本橋ヨヲコのG戦場ヘブンズドアという作品を読んだときのそれだった。作品を生み出すゆえの苦しみ、人との関係性、それにまつわる喜びや悲しみ、生きていくことの生臭さ、そういったものを考えさせられるなぁと感じたりした。

図録はまだ現品がなく、10月中旬以降になるとのことだったので、旅行に行く前に注文した。今回わたしはブックレット付きのチケットを買ったので、ブックレットは現地で受け取った。まだ中身を見ることができていないので、見たらまた新たに思うことがあるかもしれない。図録も届いたら、今回の展示を見たときのことを色々思い出しそうだなぁ。

今回の展示の情報を知ったのは、去年の冬だったかな?大阪でしかやらないということも知って、どうしても見たくてひとりで行くか悩んでいたときに、あっさり一緒に行く?と言ってくれた春待ちの人には感謝してもしきれない。方向音痴とか色々ダメなところをカバーしてくれたりして、心強かったな。
子どもがいるとできないことは多々あるけれども、こういった、自分の個に還る時間というのは必要だなと改めて思った。

コロナ禍でいくつも延期になった展示会が塩田千春にもあるらしく、今後の展示会も行ける限り行きたいなぁ。少なくとも今回の中之島美術館の会期中はないだろうから、また来年かな。それをほんのり楽しみにして、自分も生きていくことをやっていこうかなという気に、今はそういう気になれている。塩田千春にも、春待ちの人にも、この胸いっぱいのありがとうを込めて。

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