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好きだったものたちへ 3

※この記事は有料マガジン『好きだったものたちへ』に収録していますが、短い文章なので自作イラスト部分以外は無料でお読み頂けます。
1はヴィジュアル系バンド、2は女性同士の恋愛と性について書いていますので、もし全部読んでみたいと思う方がいらっしゃったらマガジンのご購入をよろしくお願い致します。


中学生までの私の夢は、漫画家になることだった。幼い頃から絵を描くのが好きで、小中高と図工や美術の成績も悪くなく、中学の卒業文集の挿し絵を担当して友人や先生に褒められたことだってある。「好きなことを仕事に出来たらどんなにいいだろう。この生きづらさがましになるかもしれない」などと甘いことを考えていたのは、中学を卒業するあたりまでだった。

私の母は私が好むものはたいてい気に入らない性格で、学校の授業で絵を描くことはいいけど、漫画はだめだと言って高校受験を機にお小遣いで買った画材を全て取り上げたので、雑誌投稿などの経験はない。高校生になって同人誌を作るようになり、友人から道具を借りてこっそりと漫画を描いたこともあった。でも周りの絵が上手な知人友人には敵わない。考える速度に手がついてこない。やがて私は母が叔父から譲り受けた古いワープロで小説を書くようになった。文章を書くことも好きだったので、漸く考える速度に手がついてきたような感じがしたのだ。

その一方でやっぱり私は絵を描くことも好きで諦め切れず、自分が書いた小説の同人誌の表紙を描いたりもしていた。二十代前半まではそうして継続的に活動していたと思う。絵も小説も上手い友人と一緒に同人誌を発行していたんだけど、金銭感覚の違いなどいろんなことがあって私は友人とフェードアウトしたのをきっかけに同人活動も止めた。

再び同人活動を始めたのはネット環境を手に入れてからだ。アナログと違ってデジタルでは絵を描く道具を揃えるのにすごくお金が掛かる。自分の絵が下手だという事実は重々理解しているので、私はデジタル画材への投資を完全に諦めた。ごくたまに落書き帳に鉛筆で絵を描いてみることもあるけど、見せられたものじゃない。

絵を描くひとはみんな、それ相応の努力をしているのだ。世の絵描きさんはもっと褒められてもいいと思う。

最後に、二十代前半に描いた絵を載せておく。名前は伏せるけど、当時好きだったジャンルの受けだ。昔、同人誌の表紙原稿を処分する前に携帯で撮影したものなので、見たい方だけ見ていって欲しい。

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1はヴィジュアル系バンド、2は女性同士の恋愛と性、3は漫画家の夢、4はジャニーズタレントについて書きました。連載は終了しました。

かつての私が好きだったこと、好きだったもの、好きだったひとについて書きました。

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