もっとモヤっとした雲か霧みたいなもの
豊かさの指標
正直「豊かさ」なんて抽象的なものを真面目に考えるのは面倒くさい。
「豊かさ」っていうくらいだから「深さ」や「明るさ」みたいに程度の低いものもあれば高いものもあるってことでしょう。その指標にお金とか物、あるいは友人や知人の数が適切ではないことは、おそらく世の多くの人が気付いている。
結局答えは人と人との繋がりの中にある。
人の存在はモヤッとした雲か霧かそれこそ靄
ただもっとアレだよ「繋がり」なんて明確なイメージじゃなくて、もっとモヤモヤっとした雲か霧みたいなものだよ。
記事を開いてくれる名前も声も知らない誰かとの不安定で不確かな繋がり。あとはエナジードリンクを飲む時に普段は意識しない生産者とか研究者とか、運搬してくれたトラック運転手さんとか店員さんとか。それから道ですれ違うときに少しだけ端によって嫌悪感のないすれ違いに協力してくれたおばさんサンバイザー仮面とか。
人の存在は皮膚が区切るようなハッキリとした境界ではなく、もっと曖昧なボヤっとしたものに感じる。原子核の周りに漂う電子雲がイメージに近いのかもしれない。
人と人との繋がりは肌が触れ合わなくても、物体を介さなくとも、言葉を交わさなくとも、ただ近くにいるだけで成立しているし、だからこそ見ず知らずの人とすれ違う際の肩がぶつかりそうなストレスを嫌うんだろうと思う。
雲は重なり合い、濃度を増す
存在の雲が誰にも受け入れられず、逆に誰も受け入れられない性質だったらきっと窮屈で不幸で惨めで、なおかつ貧しい人生だと思う。
逆にお互いに上手に重なり合って共有部分が広く濃くなれば多分快適で幸せで楽しげで、なおかつ豊かな人生だと思う。
人と重なり合う存在の雲が濃いほど豊か。
幸か不幸か観測方法は確立されていない。
私が欲する豊かさ
豊かさにレベルわけがあるなら、わたしは『体調が悪いときに不自由なく診察を受けられる経済力と環境を持ち、その帰り道にえびみりんと緑と黒のエナジードリンクを購入できる状態にあること』くらいでいい。
エナジードリンク代と医療費に充てさせて頂きます。