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10 → 100のフェーズでアウトプットしていること

大手企業からベンチャーに転身をして約1年半。
今でも非常にチャレンジングな決断でしたし、
自分の成長にとって非常に価値ある選択だったと感じています。

今回は

・同じ悩みを持っている方に少しでも参考になれば良いな
・自分のこれまでのアウトプットを言語化したい


という思いで記載をしようと思います。



1.ベンチャーだからこそのやりがい


大企業とベンチャーで感じた最も大きな違いは、
端的に
「仕組み化されていないこと」
でした。

大企業では当たり前だった

・ツールや資料
・マニュアルやルールブック
・研修などのマネジメント体制

などをはじめ、
本当に様々なものが「ない」状態でした。

もちろんこれは当然なことで、
事業の立ち上がりは、まず突っ走ることが正解ですから、
あらゆることが属人化していて、
牽引力のある一部のメンバーがとにかく業績を作り、
ついて来れないメンバーは仕方なし、
ある意味 「事業 > 個人」という方程式が最も顕著になる時期だと考えます。

私が入社した時期は、全社では既に正社員が100名を超えており、
全社的にも仕組み化をしないとそろそろ立ち行かなくなるフェーズに入っていました。

私の配属は、立ち上がって(確か)2年以上経過した新規事業部隊だったので、
入社当初はまさに、「とにかく個人力で突っ走る」フェーズでした。
会社の主軸事業とは、少し特色の違う部隊ということもあり、
そんな状況もあって1→10なのか、10→100なのかは定義しづらいですが、
とにかく仕組み化が肝になることだけは間違いなさそうでした。

幸いにも、経験豊富とまでは言えませんでしたが、

・戦略設計
・仕組み化による生産性向上
・ナレッジマネジメント

などは興味があったり得意だと思っている分野だったので、
ある意味課題だらけの環境に鼻息を荒くしていました。


2.まずやったこと


少し話がいきなり脱線しますが、
入社してすぐにナレッジマネジメントと仕組み化の必要性は見抜いていたので、
色々とやりたかったのですが、
まずは実績を出さないと、誰も言うことを聞かないという組織であることも同時に理解したので、
一兵卒で入社した私は、まずはとにかく実績を出すことにフォーカスをしました。

何も仕組みがない中でとにかく、
一番実績を挙げている人に実績をあげる方法を聞きまくったり、
他の人がどうしているかを観察したり、

手探り状態でもがきました。

最初は本当に苦労の連続で、
大企業とベンチャーの仕事の仕方、
特に「圧倒的スピード感でアウトプットを量産する」という環境は、
長年大企業にいた私にとっては、理解はできても再現できないという、
理解と体得することの違いを感じた良い経験でした。

時間は少しかかりましたが、
実績を出すためのコツが何かを理解できたと同時に、
一気に実積も伸長させることができ、
瞬間風速的ですが、入社1年以内にでトップライン/粗利ベースで
TOP3には入る実績を出すことが出来ました。

これは、ゴールを達成するためのレバレッジポイントはどこにあるかを見つける大切さを、
体感した経験になりました。


3.仕組み化


実績を出すことにフォーカスをしたと言いながら、
やはり性格的にも黙っていられなかった私は、
入社半年も経たないうちから、仕組み化の活動を開始。

今でもその活動の延長戦をやっていますが、
これまで実施したことは

・顧客の想定課題をマッピングして可視化
・同時に誰が解決出来るのかも課題に紐付けて可視化
・営業とマネジメントの平準化のための業務マニュアル作成
・研修プログラムの作成
・その他諸々事業を推進するためのプロジェクト立上げ
などなど

端的に言うと
・共通する業務の可視化と仕組み化
・共通する教育の体系化と仕組み化
・共通させるべきマネジメントの体系化

どれもまだまだ試行錯誤中ですが、
色々と形にしてきました。

これはまさにSECIモデルの考え方で、

「個人が持つ暗黙的な知識(暗黙知)は、「共同化」(Socialization)、「表出化」(Externalization)、「連結化」(Combination)、「内面化」(Internalization)という4つの変換プロセスを経ることで、集団や組織の共有の知識(形式知)となる」

と言うのを具体的に実行しています。


4.私の考える生産性の向上とは


ずばり、「作業を減らして仕事を増やすこと」だと思っています。
ここでの言葉の意味としては、

・作業:ただ単純にオペレーショナルに実行するもの
・仕事:付加価値を考えてアウトプットすること

です。

単に”知識を共有する”と言っても、
個々人ごとに考えや得手不得手など、様々な違いがあるので、
乱暴にヒアリングをしたり、教え合ったところで、
結局属人化の状態から抜け出すことは難しい。

ではどうするのかと言うと、

・誰もが共通して実行すべき業務を可視化する
・成果の高そうな仕事をパッケージ化して体系化する
・やるべきことをシンプルにしてベクトルを合わせる

大きくはこの3点かと思います。

“仕組み化”と言うと、
「本質的には”人”が重要だから、なんでも仕組み化で解決するのは違う!」
と考える方もいらっしゃるでしょうが、
本質的に”人”が重要だからこそ
・時間をかけるポイント
・考えるポイント
・アウトプットするポイント
のレイヤーをどんどん向上させて、
よりレベルの高いことに取り組むことで、
高い付加価値を生むことにフォーカスできる環境を整えるために、
仕組み化できるものはさっさと全部仕組み化してしまう。

属人化する物事は必ず発生するので、
属人化することを無くすのではなく、
そのレイヤーやレベルを上へ上へと上げていくイメージです。

むしろこの”属人化していること”が付加価値である可能性が高いので、
つまり付加価値を高めることにつながります。

※イメージ(手書きですみません…)

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ただオペレーショナルに動かし続けると言う話ではなく、
・より付加価値の高いことに時間を投入し(量の比率)
・付加価値をどんどん向上させていく(質)

ための仕組みを作ることが大切です


物づくりで考えるとイメージしやすいですが、

・生産性 = 産出(output) ÷ 投入(input)
分子(産出)が大きくなるほど生産性は高くなる
分母(投入)は小さくなるほど生産性は高くなる

・産出(output) = 投入(input) × 加工
また
・投入(input) = 量
・加工 = 質

であり
加工(質)が高まるほど投入(量)は少なくて済みます。
また量は時間に依存するため上限があります。

量の上限を10とした時、

産出(output)A = 量(10) × 質(1)

↓レベルアップ

産出(output)A = 量(5) × 質(2)
 - 量が5余るので、より高次のものへ振り分けて
産出(output)B = 量(5) × 質(1)

↓レベルアップ

産出(output)A = 量(1) × 質(10)
産出(output)B = 量(4) × 質(2)
 - 量に5余りが出るので、より高次のものへ振り分けて
産出(output)C = 量(5) × 質(1)

と言う具合にどんどん産出(output)が高まります。

これが生産性向上の基礎で、
不要な量はさっさと少なくするために仕組み化が大切
と言う話です。

そしてこれが全てではないですが、
事業をスケールさせるうえで非常に重要なだと考えています。


具体的なノウハウまでは流石に公開できないことも多いので、
表現が抽象的になってしまいましたが、
少しでも誰かの考察の参考になれば、ありがたい。


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