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路地裏の王子 5話

蓮はどこで産まれ、何をしていたか。
部活は何をしていたの?
学生時代はモテたんだろうな。
俗に言う「ホストクラブNo1.億を稼ぐ男!」
なんてのがピッタリな男。

でも..
何人と付き合ってきたの?
「ん?数えた事ないから」
どんなタイプが好み?芸能人で例えるなら。
「特にないかな〜好きになった子が好みかな」
どんな髪型が好み?
「似合っていれば何でもいいから」

考えてみたら、会話なんてつまらないから。
もう少し掘り下げて聞きたいのに、先が進まない。
かと言って、蓮からの質問もあまりない。
私はこんなクールな男好きだったのか……
又は、秘密めいているところに惹かれるのかもしれない。
どこか1枚ベールを纏い、剥ぎ取ったら消えてなくなるような。
まるで蓮は、淡雪のよう。
今まで出会った事がないタイプだからこそ
惹かれるのかもしれない。


今はただただ、共に時間を過ごしたい。

今日も、そんな普通のデート時間を過ごして
路地裏へ向かうのだ。

開店の準備があるので、早めに店に到着。

「毎度〜注文の酒持ってきました〜♩」
と、体育会系の明るいオーラ丸出しの男。
蓮とは真逆の天真爛漫タイプ。

「そこに置いてもらっていいですか?」
「はいよ♩  今日も暑かったね!」
「そうですよね〜」
なんという社交辞令。

興味無いのが、バレてますwww

「休みとか何してんの? 彼氏いるよな〜」
それはあからさまな探りでしかなかった。

「まぁ一応〜そんな感じの〜方は〜……」
「だよな。わかる。いない訳ないもんな..
ぢゃ、またよろしくで〜す。毎度〜」

何なんだ。この投げ出された感じ。
まるで野球で言うゲームセットーな瞬間だ。
スッキリしない会話の終わり。。

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