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ごっこ遊び最終章

こんにちは、神奈川の松下です。

我が家の娘は一人っ子です。
この春小学校6年生になりますが、
未だにママと過ごす時間が一番楽しい、一番大事だと言ってくれます。
平日は夜寝る前、休日は朝起きてからが娘との時間です。
大抵はハグした後、その時読んでいる本やテレビ番組などを題材にごっこ遊びをします。
ぬいぐるみを家族の一員に見立てたり、自分自身がお話の登場人物に成りきったり。
年齢が上がると共に内容も進化して、私も時事問題や歴史小説を織り込んでセリフにしたりします。
本気で遊んでみると、アイデアがどんどん湧いてくるし、まるで知的セッションのよう。
ごっこ遊びは想像力を育むのに欠かせないのだなあと思ったりします。

忙しくて娘と過ごす時間が不足すると、
娘は「ママの愛情が不足している~」と言ってベッドに倒れこみます。
そして「ピンポンパーン、ニュースの時間です。
全国のお父さん、お母さん、
最近小学生のこどもが愛情不足で倒れるケースが多発しています。
早め早めの愛情補給を心がけましょう」とアナウンスするのです。

私は「早め早めの愛情補給を」という言葉に爆笑しながら
娘をハグしてたっぷり「愛情チャージ」します。
そしてイメージを自由に膨らませる遊びと夢の時間を楽しみます。

私自身は三人姉弟の真ん中だったので、
子ども時代、家では主に姉弟と過ごしました。
母親はいつも家事で忙しそうにしていたので、
一緒に遊んだ記憶はほとんど残っていません。
それでも家の中には愛情が十分満ちていましたし、
ましてや、母親に対してダイレクトに何かを要求する、
ということはなかったように思います。

娘が保育園の頃は、週末に際限なく遊ぼう遊ぼうとせがまれ、
たまった家事をすることもままならず、
「いつまでこうなのか」と戸惑うこともありました。
やがて、短時間でもまず真剣に遊ぶ時間を作ると娘の気持ちも落ち着くと気づきました。
マイペースで、居心地のいい自分の世界が好きな私と、
注目や愛情をたっぷり受けるのが好きな娘は違うのだなあと、
妙に納得もしました。

そうして、なるべく娘と向き合う時間を作るよう心がけ、
年齢が上がってきたら、「○○を先に終わらせて、○時から遊ぼう」と約束してその時間を守るよう努めました。

これほど濃密に娘と過ごせたこの数年間は、
今振返ってみると、とても大切な宝物だったと思います。

一方で、娘が一人で自分の部屋で過ごす時間も少しずつ増えてきました。
今は、一人で過ごす時間と親と過ごす時間の両方が交差していますが、
段々と親と過ごす時間は減っていくのだろうと感じています。

そしていずれは、一人や友達同士の世界へと旅立っていくのでしょう。
娘の旅立ちの季節まで、もう少し、この幸福な時間を楽しみたいと思います。

2018年4月9日
神奈川県/松下いづみ
NPO法人ハートフルコミュニケーション認定ハートフルコーチ


 

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