バーチャル彼女を現実世界に転生させてみた#11
レイ「えっ???ほんとうですか???」
「なんで、見知らぬ僕なんかにそんなあっさりくれるんですか?」
御厨「くれって言ったのは君じゃないか?だからあげるんだよ!!
強いて理由をあげるすれば、君の彼女を生み出そうとする情熱に打たれたからかな!!
レイ君、人が持つ一番大事なものは何だと思う?
情熱なんだよ!勝手に湧き上がるパッション!それが、その人の全てだよ!」
「ちなみに現在、これらのアンドロイドは大学には置いてはいるけど、所有権は全て自分に帰属している。
私は自分の著作や特許の収益でこれらのアンドロイドを開発しており、大学には広告塔として教授の肩書きと場所だけを提供してもらっているだけなので、あげるかあげないかは僕の一存で決められるから、その辺は心配しないで大丈夫だよ。」
レイ「あっ!そうなんですね!そこまでは考えてなかったんですが•••」
それから、御厨は、ちょっとした間を空けてから、神妙な顔つきで一言言った。
「ただし条件が一つある。」
「自律した意識のAIをこの世界に生み出す。これは僕にとっても初めての経験でかなり危険な臨床実験でもあるんだ。
これは単にAIの学習機能を持った実物大のロボットのオモチャを生み出すと言う簡単な話じゃない。
僕のアンドロイドに自律AIを乗せて、この社会に放つと言う事は、外見的にはもちろん、AIと身体の連携が進めば、社会からは完全に人間として認識されてしまうと言うことだ。
これがどう言う意味を持つか分かるかな?」
何を言ってるのか分からないと言う顔をしてるレイに対して、
「まぁ、これを見れば分かるよ。」
そう言って御厨は、床に横たわるアンドロイドのフードをおもむろに引き剥がす。
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