個人史を書き終えて


長い前置きと気付き

noteで個人史を振り返っている途中、一冊の本を読みました。

小川洋子さんと河合隼雄さんの対談集です。
その中の一部を引用します。

(小川氏)人は誰もが物語を持っている。人は生きていくうえで難しい現実をどうやって受け入れていくかということに直面したときに、ありのままでの形では到底受け入れがたいので、自分の心の形に合うように、その人なりに現実を物語化して記憶にしていくという作業を必ずやっていると思うんです。

(河合氏)矛盾を抱えて生きるからこそ人です。全く矛盾のない、整合性のあるものは生き物ではなく、機械です。

「生きるとは、自分の物語をつくること」


本はいつも、読むべきときに向こうからやってくると思っています。この本もそう。

私がわざわざnoteに個人史を載せた理由は、人に読んでもらうことではありません。

自分の物語を書き写すことで深層にある悩みに向かい合おうとしたのです。

その結果、
大切にされる経験が少なかったから、Xジェンダーだから、自閉症だから、と重く受け止めていた部分ときちんと向き合えました。

向かい合った結果、
自分を属性で分析することは必要だけれど、自分を属性で語ることはやめよう。
全てが側面であり、全部が自分なのだから。
そう思うことができました。


また、気づいたこともあります。

私は自分を肯定するために、この個人史を通じて自己追究をしていたのです。

個人史には感情的に書いている部分がいくつかあります。敢えて書かなかったり、省略したりした出来事もあります。
その全ては私の弱みであり闇。
書き終えた今は、それさえも肯定できています。


自分で自分を許す。自己肯定して生きる。
そのためには自己表現への度胸が無ければ達成できません。

数年前に個人史を書き上げたときは、生涯誰にも見せられないと思っていました。これまでの人生を受け止めるだけで精一杯でした。
しかし今回のために改めて振り返り、noteに記すことができた。
数年前の自分より度胸があるからです。


今後やること

最終目標は、
「自己肯定し続けて生きること」です。

そのためには、自分を想いのままに表現できなければなりません。
自分が感じたこと、思いついたことをきちんと言語化する。そうすることを躊躇わない。

そのマインドをじっくり育て上げていきたいと思います。

いつかまた、絵を描けるようになるまで。



おわりに

先にも書いた通り、個人史は人に読んでもらうために上げたものではありません。
しかし、実際に読んでもらえると嬉しいものです。うれしはずかし。

私の人生を一緒に辿って下さり、ありがとうございました。






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