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”採用コンセプト”がない会社がいい人材を採用できない本当の理由

 こんにちは、HeaR株式会社の田島彩名です。今回は、「採用コンセプト」についてお話ししたいと思います。結論から言うと……

「採用コンセプト」をちゃんと決めた会社は採用がうまく行く。
「採用コンセプト」を定めないままなんとなく採用活動をすると、候補者に選んでもらえない。
 →だから絶対に”採用コンセプト”を決めよう!

 というお話しです。

 私は月数回、HeaR株式会社のクライアント様を訪問し、採用コンセプトや魅力の整理をするためのワークショップを行なっています。ワークショップ前後でいろいろなものが変わっていくのを目の当たりにしてきたので、そのノウハウと必要性について紐解いてみたいと思います。

▼弊社:HeaRについて


1. 採用コンセプトとは

 採用コンセプトとは、企業理念・クレドなどとは別に、「採用候補者向けの広報活動やCX(候補者体験)構築を行う時の軸になるコンセプト」です。

 一見非常に作るのが難しそうに見えますが、必要な情報をそろえたり、会社としての採用の考え方の整理を行えば、概ね二時間程度で採用コンセプトを設定することができます。

  採用コンセプトを作成する上で気にすべきは下記の3つです。

・求職者に「どんな会社だ」と思って欲しいのか?
・会社が来て欲しい人材にはどんなコンセプトがささるのか?
・自社の魅力を整理して、わかりやすいコンセプトが作れているか?

 例えば、HeaRの場合採用コンセプトは「働くって、青春だ」。HeaRが大切にしている「青春」という価値観を前面に押し出した採用コンセプトです。

・HeaRは「青春な」会社だと思って欲しい!
・「青春したい」と思っている人材にHeaRに来て欲しい
・自社の魅力を表すのに「青春」は非常にいいコンセプトだ!

 こんな感じで弊社と「青春」というコンセプトは非常に親和性が高く、採用要件を定義する上で役に立っています。


2. 採用コンセプトの有無で生まれる決定的な差

 採用コンセプトの策定に苦戦している、または採用コンセプトがない企業様から寄せられる悩みはこのような感じです。

・公募求人媒体で人が集まりにくい
・福利厚生を大きく打ち出しているが、求職者の興味がそこだけに寄ってしまう
・カルチャーマッチする人材が集まらない
・会社の広報をしたいがテーマが決まらない
・面接で候補者をアトラクトできない

 逆に言うと、これらの課題は全て、「採用コンセプトをきっちり決める」ことで解決可能です。弊社クライアント様の事例ですが、採用コンセプトを決めることによって得られた効果は以下の通りです。

・採用の方向性を社内で共有できたため、リファラル採用が加速した
・会社の魅力を再認識できて社員のカルチャーマッチ度が上がった
・福利厚生だけではなく、会社の理念や働き方に共感してくれる候補者が増えた
・社内外での広報用コンテンツが幅広くなった
・面接で候補者をアトラクトできるようになり、内定承諾率が上がり早期離職率が減った

 採用コンセプトを決めることで、むしろカルチャーマッチした多くの求職者に会うことができるようになり、さらに魅力をしっかり伝えて「選んでもらう」選考ができるようになるのです。


3. なぜ”採用コンセプト”が必要なのか?

 採用コンセプトはそれ単体で決められるものではありません。会社の魅力を整理し、採用したい候補者のペルソナを決め、そこから導き出されるものが”採用コンセプト”なのです。実際に、HeaRが行う採用コンセプトを決めるワークショップの資料を見ながら考えていきましょう。

i) まずは採用コンセプトを決めるための魅力の整理。

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 企業の魅力は大きく分けて以上の4つに分類されます。採用コンセプトが定まっていない会社は、この4つの魅力が整理できていない、もしくは一部に偏ってしまっていることがほとんどです。

(※確かに、求人広告を出す上で待遇や特権に関する記載をするのは、応募人数を増やす上で効果があります。一方で、そこにばかり注目されて事業内容や理念に共感してもらえないと意味がないですよね。そのため”偏り”があるのはよくないとしています)


ii) 採用コンセプトの位置付けを知る

 採用コンセプトは、これら4つの魅力の「中央」に位置するものだと思っていただけると非常にわかりやすいです。

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 基本的に、採用活動において決めたコンセプトはブレません。この中央に位置するコンセプトに乗っ取って、公募求人媒体の記事の作成や広報活動を行なっていくと、会社が伝えたいメッセージや魅力を満遍なく伝えることができ、自社と他社の違いも明確に示すことができます


iii)実際に候補者をアトラクトする方法

 採用コンセプトに従った求人を行っていれば、すでにそのコンセプトに興味を持ってくれている候補者さんに効率よく会うことができます。会社としてのスタンスも非常にわかりやすく、候補者さんにとってもメリットが大きいです。

 採用コンセプトは絶対にブレないその一方で、4つの魅力に関しては、候補者さんによってどれが刺さるのか、どこに重きをおくのかは違います。例をあげてみます。

採用コンセプト:「働くって、青春だ」
候補者Aさん
35才、エンジニア。配偶者と二人の娘がいて、下の娘は今年から幼稚園。ずっとフリーランスで働いていたが、自分で案件を取らなくてはいけないプレッシャーなどを感じ、企業で少し落ち着いて働きたいと思うようになった。「働くって、青春だ」というコンセプトを目にした時に、若い頃会社に缶詰になりながら、チームで初めてのアプリをリリース時の喜びを思い出す。フリーランスの孤独を少し抜けて、チームで仕事がしてみたい。言語は何でも使えるので、作るものにこだわりはない。どちらかというと、働く人との関係性と収入の安定を重視

 すでに採用コンセプトに興味を持ち共感してくれているAさん。働く人との関係性と収入の安定を重視しています。

 Aさんをアトラクトするためには、4Pの「People(人・風土)」と「Privilege(待遇・特権)」の説明を重点的に行います。

候補者Bさん
25才、第二新卒。新卒で大企業に入って新規事業を成し遂げよう!と意気込んだものの、大企業の中ではなかなか話が進んでいかないことを悟って転職を検討中。いくのであればスタートアップ、事業を形作るところからやっていきたい若干収入が下がってもいいので、自分の力になるような経験を積みたいと思っている。人材系の事業を大学の頃から志していたため、その分野で新規事業を立ち上げたいと思っている。青春の原体験は高校時代のバスケットボール、インター出場を目指して休日返上で特訓していた。当時は辛かったが、今はいい思い出。

 候補者Bさんの場合は、「事業を作りたい」「収入が下がってもいいから経験を」という考えです。先ほどのAさんをアトラクトする時に使用した「福利厚生」の部分よりも、「事業内容」の部分を前面に押し出していく方がBさんには刺さることがわかります。

 一方で、Aさん・Bさんともに、採用の中央コンセプトである「青春」の部分には共感と興味があります。この軸さえぶれなければ、候補者さんに寄ってアピールポイントを変えながら最大限魅力を伝えることが可能なのです。

 例えば、会社の魅力が「福利厚生」の部分にしか伝えられない場合、Bさんに選考上で選んでもらうことは非常に難しくなります。

1. まずは採用コンセプトである程度カルチャーに理解のある候補者を募る
2. 次に、4Pのなかで相手に「刺さりそうなもの」を選んで伝える

 この二つができる会社とできない会社では、採用力に大きな差が出ることをおわかりいただけたかと思います。


4. 採用コンセプトを決めよう!

 ここまでお読みいただいて、採用コンセプトを決めなくては!と思った方向けに資料を用意しています。こちらからダウンロードできますので、ぜひご利用ください。

①魅力の整理

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② 採用ペルソナの設定

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▼HeaR株式会社のサービス資料。無料相談会も行っていますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。


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