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1-2時代の影響を受ける受験生たちに必要なもの

2021年度(2021年4月入学者対象)入試を控える高校3年生200名へのインターネットリサーチでは、衝撃的なことが分かりました。

「受験生への新型コロナウイルスの影響に関する調査」では、
・新型コロナの影響により、受験に不安がある受験生は9割以上(93.5%)
・すでに受験勉強に支障が出ていると感じている受験生は約8割(78.0%)
・新型コロナの影響により、受験方法の見直しを検討していると回答した受験生は約3割(28.5%)うち約半数が志望校のレベルを下げると回答
・各学校の対応の違いによって受験への不公平さを感じると回答した受験生は7割以上(73.5%)
・休校期間の長さや授業のすすむスピードが変わってしまうということだけでなく、オンライン授業や学習用端末貸与の有無等、自宅学習に対する支援の差に不公平を感じる傾向
などなど。(ODKソリューションズ調べ)

時代の波は常に平坦ではありません。過去には、バブル崩壊があり、就職氷河期があり、産業構造の転換があり、常にベストな状態で何かをなし得た人というのは少ないかもしれません。
とはいえ、2020~21年は、受験生たちがかぶった時代の波は特大級でした。


令和の時代を生きる子どもたちの時代は、VUCAの時代と言われています。

Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉です。もともとは軍事用語として使われていましたが、新型コロナ時代の生活スタイルにも当たり前に使われるようになりました。ひとつの国の判断が地球全体に及ぶ、一波が万波を引き起こす、先が読みづらい時代となりました。

受験日がオリンピックのように突然、延期することも十分に考えられます。

こんな状況下で外の状況に振り回されず、メンタルの主導権を保ち続けるには、「自分がコントロールできること」と「できないこと」を分け、「自分がコントロールできること」に集中することがポイントです。

とはいえ、受験生である子どもたちは、目の前の勉強に必死です。

模試の結果や、同級生の点数を見ても、一喜一憂してしまいます。
受験シーズンは、気分の乱高下がつきものなのです。

この時期に、よくないのは保護者のメンタルも一緒に揺れ動き、振り回されてしまうことです。

遊園地のお化け屋敷で横に一緒にいる人がキャーと叫び声を上げると、それを聞いて、一緒にいる人達までもがさらに、不安が煽られるのと同じ原理です。

では、揺れ動く激動の時代に、気持ちが落ち着かない受験生を持つ、保護者の役割は、なんでしょうか。

1つは、保護者は、家庭では、「常に」落ち着いているということです。

外も嵐、船内も嵐、の状態が受験生にとっては、最悪です。パニックは伝染し増幅します。受験生にとってはいいことは一つもありません。

外は嵐であっても、家の中は、安心安全で落ち着いていられる大型客船の船内のようにしておきましょう。そのためには、親は役者になることも大切です。保護者は、嘘でも落ち着いている役割を演じてください。

2つ目は、子供の、食事・睡眠・運動といった生活習慣のリズムを作ること。

体の健康の土台が、高く安定していれば、メンタルで崩れたときも、立て直すことができます。
最悪なのが、メンタルも体調も両方、崩れてしまうことです。
メンタルと健康がダブルパンチになると、立て直すのに必要以上に時間がかかります。

ある受験生を持つ保護者は、私のセミナーを何度も受講しに来てくれました。

その理由を聞くと、
「受験に受かるか受からないかは、それは、結果なので、わかりません。
ただ、受からない確率を家の生活習慣のせいで下げたくないのです」

時代の影響を強く受ける受験生たちこそ、落ち着いた家庭内環境、リズムが整った生活習慣が子どもたちの安心感につながるのです。

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