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ヴァイオリンの魅力

一昨日、ヴァイオリンの楽しさって何?と聞かれた。

7歳で始めたヴァイオリン、忙しくて弾かない時期もあるけれど、今でも気が向くとケースの蓋を開け、チューニングをし、今日は何を弾こうかな、と過去に弾いてきた曲の譜面をめくる。
調弦をする時間は特別。普段は自分の耳と絶対音感だけを頼りに、調弦をするけれど、時々、基本のA線がちゃんとあっているかどうかピアノの音と重ねてみる。自分のコンディションの確認にもなる。
そのあとは、A線とD線と2本合わせて音を出し、和音が透明になるまで念入りに調整をする。D線とG線、最後にA線とE線。どの組み合わせも透明になり、共鳴するようになったら、それだけで爽快な気分に。

調弦ができていないと、土台が狂っていることになり、音程が狂うので、メロディーどころではなくなるけれど、土台の調和が取れていると、心地よく美しい旋律が生まれ、至福の時につながるので一番大事。

オーケストラの練習でも、全部の楽器で順に音を合わせるチューニングの時間は神聖さを感じる。一番初めに音を出すオーボエは素敵。思い思いに音を出していても、オーボエがAの音を出すと、皆静かになり、耳を澄ませて順に音合わせをする。

さて、楽しいのは、気持ちを込めて弾くと、それが音になって多彩な表現になること。子供の頃習っていた先生には、「歌って、歌って」とよく言われていたけれど、楽器を通して歌うのは楽しい。
長く弾いてきているからか、しばらく間が空いても、のってくると案外すぐに勘を取り戻せる(勿論、基礎練は丁寧にやる)。
それに、子供の頃、若い頃はどうしても上手く弾けなかったところが、なぜかいとも簡単に弾けてしまうことがあり、まだ成長しているのかと嬉しい驚きを感じられたりする。歳を重ねても神経細胞はどんどんつながっていくのだな。

まだまだ魅力は沢山あるけれど、とりあえず今日はここまで。

そして、身体の声に耳を澄ませる時間、チューニングの時間も大事なのではないかと思う。

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