訪問リハビリでも、事業所の違いでまさかの30%OFFの料金
スーパーで魚を買おっと、ぶらぶらしてたら、誰もが嬉しいシールがありますよね。そうです「20%OFF」「30%OFF」の割引き特価シールです。
あのシールは大好きです。心の壁をひょいと飛び越えて、魚は買い物カゴへダイブさせてしまいます。
そんな30%OFFみたいなウレシイ事を制度上、介護保険で行う事ができます。それは訪問リハビリについてです。
訪問リハビリはパーソナルトレーニング、1:1で行います。
トレーニングジムだと60分7,000円ほどが相場ですが、リハビリだと、保険が使えるので、その数分の1ぐらいの値段で受けれるサービスです。
しかし、その中でも使い方によって、さらに30%OFFにする方法があります。今回はそんな制度上の使い方について、解説をできればと思います。
【公的保険の訪問リハビリで、ほとんど同じ物なのに、30%OFFになっちゃうことってあるの?】
あるんです!これは裏ルートでもなく、上級国民のみ、と限定されるわけでもなく、全員が全員このサービスを受ける事ができます。
何か怪しい・・・裏があるんでしょ?
とんでもございません!真当な正規のお値段でご奉仕。介護の法律でそうなっているのです!
それは、訪問リハビリステーションからのリハビリ or 訪問看護ステーションからのリハビリ、どちらを選択するのか?のみの話です。
細かく説明いたしましょう。
退院後の生活機能の変化(グラフ)
在宅復帰後に使える訪問リハビリサービスは2つ
それは①訪問リハビリステーションからのリハビリ
②訪問看護ステーションからのリハビリ この2つです。
在宅リハビリでは上の図で「断続的リハ」という部分で表されていますが、これは「生活期」といわれる自宅で生活している期間を表しています。
見てわかる通り、入院で集中的リハを受けたのち、在宅へ帰ると生活機能が赤の線でぐーんと下がっているのがわかります。
しかし、緑のライン「リハビリを継続して行なった」ものでは生活期であっても、生活機能を落とさず、むしろ伸びていっております。
なぜこんな事が起こるのでしょうか?
それは①利用者さんのリハビリモチベーションが保てない
②地域資源としてのセラピストが非常に少ない
③利用料が高く、オサイフ事情が気になり、リハビリを継続できない
なんてことが、起こってしまっています。
そこで活躍するのが、今回のエッセイになります。
生活期における2種類の訪問リハビリサービスを比較
それが①訪問リハビリステーションからのリハビリと、
②訪問看護ステーションからのリハビリです。
まず、費用については後で記載するとして、そのサービスの違いについて比較します。
上の図で示されているように、Drからの処方手順での違いはあれど、セラピストのリハビリ訓練時間が20分をひとまとめにして、40分、60分と刻んでいることがわかります。これは訪リハも訪看リハも治療時間が同じ設定規格ということです。
リハビリ訓練内容も、個人的意見ですが、almost evenです(ほとんど一緒ってこと)。
リハビリサービス同じなのに、料金が全く違う不思議
理由はシンプルです。考え方が全く別のシステムと認識されて作られたから法制度だからです。
そのため、
①訪問リハステーションは加算で追加オプションのようにガンガン単価を上げることができる
それに比べて
②訪問看護ステーションからのリハビリはほとんど加算オプションが無く、基本報酬に準ずるシンプルな料金体系となっている
ここがとにかく非常に大きいのです。
【60分のリハビリを週2回で介入した、と想定したシミュレーション】
設定は60分リハを週2回で設定しております。
では、確認してみましょう。
間違えないでください。これは、セラピストが1回リハビリを行なった時の料金です。
60分訪リハでは1割負担の治療を1回で1114円
60分訪問看護リハでは1割負担の治療を1回で797円です。
1114円と797円!???あまり変わらないんじゃないの?と思ったあなた!
これを週2回・4週間行われたと思ってください。その時に、リハマネ加算の最もベーシックなリハマネ加算Aイを追加すると、
【比較結果発表】
①訪問リハの月額料金 9,472円
②訪問看護リハの月額料金 6,376円となります。
Drのシステムも違えど、なんと!概算ではありますが、訪問看護は3,000円以上、約33%も安くリハビリを使う事が出来た!ということになります。
これが、もし、2割負担のご利用者さんだったらいかがでしょうか?
単純比較をしてみると
①訪問リハの月額料金18,994円
②訪問看護リハの月額料金12,752円 (誤差−6,242円)です。
この金額差ならいかがでしょうか?
人気のライフリー薄型軽快パンツM22枚入りを、なんと4つと、ジュース2本分のおつりが返ってくるのです。
【最後に】
安い医療は不安じゃない?、高い方が良い医療なのでは?と勘くぐってしまうかもしれません。
しかし、初めに記載した通り、「全く同じリハビリ専門国家資格、同じリハビリの時間、同じエクササイズ、知識」も同じ提供であるにもかかわらず、制度上の理由でこのように30%以上OFFでリハビリを受けることが出来るのです。
紹介した、別となるステーションの違いはDrの違いや、看護師訪問などの違いが確かにありますが、療法士としてのリハビリ役割はまっっっったくの同じです!
あなたは同じ質のリハビリに高い金額を支払いますか?
それとも、
同じ質のリハビリをリーズナブルな金額で受けますか?
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