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介護ほけん、医療ほけん、制度について

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制度は「くらしを豊かにする」ために設計されています。 ただ、知らなければ豊かになる歩みを踏み出すことすらできません。 このマガジンではリハビリにまつわる介護保険、医療保険や制度に…
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記事一覧

電動 車いすは、なぜ広まらないのか?

世の中は電動自転車が当たり前となり、今や電動キックボードが規制緩和になるなど、「電動を使って」便利に移動するのが当たり前の時代となりました。 さて、電動の移動手段で忘れ去られた機械があります。 「電動車いすが便利だとご存知ですか?」 最近はスタイリッシュな製品も世に出てきてるものの、まだまだ広まっているとは言い難い状況です。 きっかけは、あるTweetでした。 とても良い指摘だと感じました。 電動車いすって素晴らしい移動手段なんです。 わたしも理学療法士として、電

訪問リハビリの領収書は医療費控除につかえるの?なんて簡単な問題をあしらってほしくないnote

医療費は確定申告で「医療費控除制度」を使うことができます。 この制度は、医療費の支払いに応じた金額を所得から控除することで、所得税を減税しようという制度です。 医療費控除自体が分からない方は、Money Fowardさんを参考に読んでみてください。細かく説明しておられます。 ▽こちらより さて、ここからが本題です。 訪問リハビリは医療費控除の対象となるのか? なります!あぁそうなのね、フムフムとなったみなさん! ちょっとお待ちください🖐️! ええ、私も対象となる事

訪問看護ステーションからの訪問リハビリ と 病院・クリニック・老健からの訪問リハビリは併用できるのか?

まことしやかにささやかれる、あるルールをご存知でしょうか? 訪問リハビリって、2つの事業所が同時に入れるの? これです。 訪問リハビリテーションは大きく分けると2種類の事業所から提供されるサービスです。 その2種類とは、以下になります。 ①訪問看護ステーション ②病院・クリニック・老人保健施設 何が違うのか?と聞かれると、制度上の違い、歴史の違いがあります。 そのため、サービスの料金も違うんです。 今回はこの「違い」については置いておきます。 問題はこれら①②を同時

第14回 訪問リハビリテーションフォーラムに参加して面白かった部分/感想/嫌味など

2023年4月16日(日)に第14回 訪問リハビリテーションフォーラムが開催された。来年は介護保険、医療保険、障害福祉サービスの3つが改定となる「トリプル改定」の年となる。 そのため、注目度は高く、1,500名以上の参加があったそうだ。 また、ケアマネージャーも180名ほど参加があったらしい。 今年の夏に向けて、改定にまつわる議論がさらに活発になる。 医療・福祉分野は汗をダラダラ流しながら見守るだろう。 明日の飯がかかっている。 値上がり、値上がりのオンパレードに関連し

新入職の訪問リハビリ療法士必見! 多職種連携のためのツールとは?

介護業界にとって、一つの難題となっているのが「多職種連携」です。 訪問リハビリの現場で理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのいわゆるリハビリ療法士だけで連携するのではありません。 医師・看護師・ケアマネージャー・ご家族・薬剤師・福祉用具etc… あらゆる業種が臨床では絡み合います。 多職種連携が活発であることは「良いこと」と位置付けることは簡単です。 しかし、これがとっても難しいのです。 病院では「医師」「看護師」「ソーシャルワーカー」など、多職種が「1つ屋根の下」で

パーキンソン病 訪問看護ステーションリハビリをおすすめする3つの理由

パーキンソン病をシリーズでお届けしているnote 今回は【訪問看護ステーションのリハビリをオススメする理由】編です。 診断されてから、「どのサービス」を「どのタイミング」でやったらいいの?と、分からなくなってしまいます。 それもそのはず。 パーキンソン病は個人差があるため、「ここで、このサービスをやった方が良いですよ!」と明確に分けることができません。 このnoteでは以下を分かるように3つのポイントが分かるようゴールを設定しました。 ① 家庭で負の連鎖を断ち切れる

【生活期パーキンソン病】さっとんnoteまとめ (訪問リハビリ目線)

パーキンソン病をシリーズでお届けしているnoteまとめ記事になります。 生活期でパーキンソン病に向き合い、理学療法士として訪問リハビリ目線でつづっております。 リハビリ目線のこの情報がすべてのパーキンソン病でお悩みの方、ご家族へ、届くこと。そして、少しでもお役に立てれば、これだけ嬉しいことはありません。そんな思いで投稿を続けております。 当然でありますが、難病というセンシティブな内容の投稿であるため、fake newsなどの不確かな情報の蔓延をしないよう、引用元を記載し

訪問リハビリを医療保険で使えるのはどんな時?

訪問リハビリは原則、介護保険を使ってのリハビリです。 しかし、訪問リハビリを医療保険で使う時があります。これは患者さんにメリットとなる設計がされてるんです♪ 今回は ・医療保険を使えるのは患者さんにありがたい設計になっていること ・どんなケースで医療保険を使うのか? この2点についてnoteします。 医療保険を使うケースは「患者さんにメリット」医療保険を使えるとメリットなのか?を大きくまとめると、 ①介護給付上限額を気にせずに使える ②医療者が頻回に訪れることができる ③

要支援と要介護を分ける「唯一の壁」

生活期(維持期)を担う医療者であっても、案外介護保険を使うための介護認定ってどうやって決められるの?というルールを知らなくて、ケアマネージャーさんと話が噛み合わないセラピストが多くいます。 介護保険制度を理解しているセラピストは少数派それは当たり前の話で、理学療法士全体の1/10しか生活期の介護部門で働いておらず、しかも制度理解が必要な管理者となるとさらに1/10程度となります。そのため、介護保険制度を理解している理学療法士は100人に1人と言っても過言ではありません。(概

【介護保険】訪問リハビリをいつ始めるのがベストなのか?

お友達や、介護保険のスペシャリストであるケアマネージャーさんから、「訪問リハビリっていつ始めるのがベストなのか?」と、ご相談をよく受けます。 この疑問って当然なんですよね。ケアマネージャーさんはプランを作成しますが、ご提案するご利用者さんの「おサイフ事情」が必ず絡んできちゃいます。 さらに、ご本人、家族のご希望も無いのにリハビリは勧めるなんて時は結果がどう転ぶかも分からず、ドヤ顔でオススメしにくいサービスなんです。 ケアマネさんとしては、訪問リハビリを勧めたは良いけど、お

「リハビリで良い病院」を選ぶための6項目

この業界に長くなると、知り合いから「リハビリで良い病院知らない?」と聞かれる事があります。 この質問への回答は非常に難しい。 理由は「良い病院の定義が不明瞭」であるとことと、有名な先生が居ても「その人が担当する確率は非常に低い」ことがあるからです。 一般的に、病院は大きく分けると の3つに分られます。 質問をされる時には、特に②「ケガ・病気の症状が安定してガンガンリハビリする」回復期病院へ転院するタイミングで「良い病院はどこ?」の質問を受けます。 就業している地域

サービス担当者会議でリハビリ療法士に聞くべき5つのこと

タイトルで「お!あの会議のことか!」と分かる方は介護サービスに従事されている方、もしくはよっぽど介護保険を理解しているご本人、ご家族です。 正直に言います。リハビリ療法士でも「なにをする会議なの?」って分かってないことが多いです(そんなことも無いか‥)。 そんな療法士へ切れ味の良い刀(しつもん・ぎもん)を担いで、切り込んでいってもらいたい!という、わたしの願いがあります。その手厳しさが明日への良いセラピストを育てるんですね。 もし、今後にこの会議が開催される!となった場

訪問リハビリでも、事業所の違いでまさかの30%OFFの料金

スーパーで魚を買おっと、ぶらぶらしてたら、誰もが嬉しいシールがありますよね。そうです「20%OFF」「30%OFF」の割引き特価シールです。 あのシールは大好きです。心の壁をひょいと飛び越えて、魚は買い物カゴへダイブさせてしまいます。 そんな30%OFFみたいなウレシイ事を制度上、介護保険で行う事ができます。それは訪問リハビリについてです。 訪問リハビリはパーソナルトレーニング、1:1で行います。 トレーニングジムだと60分7,000円ほどが相場ですが、リハビリだと、保

【回復期リハビリ病院】入院中はどのくらいの時間、リハビリするの?

骨折・脳卒中などにより入院を余儀なくされて、「回復期病院」とよばれるリハビリ病院に入ったらどれぐらいの時間、リハビリを受けれるものなのでしょうか? 後述で、全国のアンケート結果を掲載しますが、ズバッと答えると 1日あたり100分〜180分であることがわかります。 全国にリハビリ病院は90,000床があるといわれており、脳血管疾患や骨折・人工関節などの手術を受けた方が90%を占めます。 実はリハビリ病院といえども、その規模やマンパワーによって「リハビリ時間」には開きがある