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データから見るポケモンカード大型大会:CL2024福岡ジュニアリーグ編

こんにちは、へるしー(@Healthy_Pokeca)です。

本記事は、チャンピオンズリーグ(以下、CL)2024福岡ジュニアリーグのデータを色々な角度から見て、勝手に考察する記事です。

はじめに

自己紹介

チャンピオンシップシリーズ2024(2023年9月~2024年8月)から、小3息子がジュニアリーグに参加し始めた同伴保護者1年目プレイヤーです。

別の記事に、CL同伴保護者初心者の目線での参加記録を書いておりますので、よろしければご覧下さい。

個人的な趣味で色々なことを表やグラフにまとめていますが、数学は学生時代から苦手で統計学等を習ったこともないため、そもそも分析方法や計算が間違っている可能性があります。予めご了承下さい。一考察としてご覧いただければ幸いです。

「この分析はおかしい!」「こういう観点で分析したらどうなるの?」といったご指摘ご意見、大歓迎です。

前提知識

本記事の前提知識として、ポケモンカードゲームにおけるプレイヤーIDの変遷について、下記の記事でざっくり理解しておいて頂けると、よりスムーズに読んで頂けると思います。

本記事で一番伝えたいこと

私が今回色々分析してみた結果として、本記事で一番伝えたいことを先に書いておきます。

それは「経験豊富で実力のあるプレイヤーでも、ポケモンカードのチャンピオンズリーグでは5%~10%程度の確率で0-3ドロップすることがある」ということです。

CL2024福岡ジュニアリーグの当日参加者のプレイヤーIDをベースに戦績を分析してみると、どのプレイヤーID帯のプレイヤーにおいても0-3ドロップしているケースが5~10%程度あることがわかります。これは前回のCL2024京都ジュニアリーグでも、ほぼ同様の傾向でした。

チャンピオンズリーグでは、スイスドロー形式で対戦を行い、原則として同じ勝敗数の参加者同士で対戦していきます。そのため、各勝敗数の参加者は、参加者全体の数に対してほぼ一定の割合になります。

さらに3敗強制ドロップというルールがあるため、0-3ドロップするプレイヤーは参加者全体の中から必ず一定数出ることになります。

プレイヤーIDごとの戦績を見てみると、ポケカ経験が短い(IDが大きい)プレイヤーほど0-3の割合が高くなる傾向があります。これは当然の結果かと思います。しかし、ポケカ経験の長い(IDが小さい)プレイヤーでも0-3の割合が0%にはなることはなく、すべてのID帯で5%程度残っています。

ポケカにおいては、初手の噛み合い、サイド落ち、手札干渉後の引き・デッキ相性・たね切れ等の運要素が多数絡むため、こうなるのだと思われます。例えばこれが将棋であれば、より経験の長いプレイヤーの0-3ドロップ率は相当低くなると考えられます。

乱暴にいってしまえば「実力のあるプレイヤーでも、CLに10〜20回参加すれば、一度は0-3ドロップすることが確率的に誰にでもあり得る」ということになります。

マスターリーグの分析はしていませんが、過去のチャンピオンズリーグ優勝者やポケカ四天王経験者の方々でも、CLで0-3ドロップを経験されている方は複数いらっしゃるようです。このことを踏まえても、この確率はある程度事実に裏付けられている数値かなと思います。

「運も実力のうち」とはよく言いますが、勝つためには練習(努力)だけではなく大会当日の運も必要、それがポケモンカードゲームの大型大会です。

特にジュニアリーグにおいては、全国各地で開催される大会に子供一人で参加することは難しく、保護者も付き添っての参加が必要になります。

お金も時間もかかりますが、付き添いの保護者側も"子供が頑張ったとしても結果が出ないこともあるもの"と思って接する必要があると思っています。直前まで調子がよかったとしても、当日結果が出ないこともあるかもしれません。結果だけではなく、練習の過程や大会参加を通じた成長も褒めてあげたいですね。

主なトピック

プレイヤーID 7000万台がチャンピオンズリーグに初参戦

CL2024福岡にて、プレイヤーID 7000万台のプレイヤーが初めて登場しました。まだ登録プレイヤー429名中7名(1.6%)だけですが、今後増えていくことが予想されます。ちなみに、プレイヤーIDが7000万台を突破したのは2024/1上旬頃と予想されます。※CL2024福岡の申し込みは、2024/1/12~2024/1/19。

また、ID 6000万台のプレイヤーも全体の15.4%を占めており、ID 5000万台の約1.5倍の参加者がいたのも特徴的でした。ID 6000万台を突破したのは2023/7下旬と予想されますので、全体の約2割弱の参加者がCL2024福岡開催前の半年間でプレイヤーズクラブに登録した新規のプレイヤーということになります。

このグラフを作った後、プレイヤーIDの変遷からプレイヤーズクラブへの登録時期を逆算すれば参加プレイヤーのプレイヤー経験年数も推定できるかな?と気づき、ざっくりと推計してみました。

CL2024福岡応募時点(2024/1中旬時点)のプレイヤーズクラブ登録からの経過年数を計算し、CL1回戦参加者のみに当てはめてみました。

上のグラフを見てみると、プレイヤーズクラブ登録からの経過年数が、半年未満が2割弱、1年未満が約4割、1年半未満が約6割、2年未満までで全参加プレイヤーの4分の3を占めているということがわかりました。

2年未満は2022/1以降にプレイヤーズクラブに登録したプレイヤーとなりますので、概ねFレギュレーションの最初の拡張パックである「スターバース」以降からジムバトル等に参加し始めたプレイヤーが全体の4分の3ということになります。

個人的にはプレイヤーズクラブ登録から2年未満のプレイヤーの割合が思っていたよりも多いと思いましたが、皆さんはどう思われるでしょうか?

同様の方法でCL2024京都のデータもグラフ化してみました。

CL2024京都は2023/12/24に開催、応募受付は2023/11/24まででしたので、推定プレイヤー経験は2023/11下旬を起点に推定しています。

こちらもCL2024福岡と同様に、プレイヤーズクラブ登録からの経過年数が2年未満のプレイヤーが多く、約8割を占めていました。

仮説としては、
・拡張パック「スターバース」から、ジュニアリーグのプレイヤーも大きく増加している。
・ポケモンカードの対象年齢が9歳(小学3年生)であり、ジュニアリーグは小学5年生までが対象となるため、そもそもプレイヤー経験2年未満のプレイヤーが参加者のボリュームゾーンになる。
といったところでしょうか。

プレイヤーID 4000万未満(プレイヤーズクラブ登録から1年半程度経過)のプレイヤーの完走率が高い

予選のスイスドロー方式と3敗強制ドロップの設定上、全体の参加者のうち完走できる人数の割合はある程度決まっており、ジュニアリーグでは全体の約35%のプレイヤーしか完走できません。約3人に1人です。

▼ CL参加者の完走率(4-3以上)
CL2024京都ジュニアリーグ:35.1%
CL2024福岡ジュニアリーグ:34.5%

プレイヤーID1000万ごとの戦績割合をみてみると、プレイヤーID 4000万未満とプレイヤーID 4000万以上で、完走率に差があることがわかりました。

(再掲)水色の4-3よりも上が完走

上図からも傾向は見てとれますが、完走率を抜き出してグラフにしてみると、以下のようになります。

赤点戦が近似曲線、青点線が平均完走率(35.1%)

上図からも、平均完走率35.1%に対し、ID 4000万未満はいずれも上回っており、ID 4000万以上でいずれも下回っていることがわかります。

比較のため、前回のCL2024京都でも同様のグラフを作成してみました。

CL京都時点で7000万台は存在しませんが、
CL福岡との比較のため空白を入れています。
赤点線が近似曲線、青点線が平均完走率(34.5%)

CL2024京都のデータを見てみても、IDが大きくなるほど完走率が下がり、ID 4000万未満は平均完走率を上回り、ID 4000万以上で平均完走率を下回るという、同じ傾向が見られました。

プレイヤーID数が4000万台を突破したのは、2022/11頃と想定されます。(※前後の情報から推測しています。ID 4000万に近いIDをお持ちの方のプレイヤーズクラブ登録年月日情報をお待ちしてます!)

このことから、プレイヤー経験と完走率には相関関係があり、公認大会等でのプレイヤー経験がおおよそ1年以上あるとCLジュニアリーグを完走できる可能性が全体平均を超えるということがいえると思います。

また、参加者数と同様に、プレイヤーズクラブ登録からの経過年数を推定して作成したグラフは以下となります。作るのに一手間必要なのですが、パッと見で経験年数との関係を見るにはこちらのほうがわかりやすいですね。

推定プレイヤー経験3年以上のプレイヤーの完走率は63.4%と、平均完走率35.1%の約1.8倍となっています。先に書いた通り、一定の確率で0-3は起こりますが、やはり経験の長いプレイヤーが強いことがはっきりと出ています。

上位入賞Top32まではプレイ経験の長いプレイヤーが多いが、Top16は運?

チャンピオンズリーグでは、4勝3敗以上の完走での勝利賞のプロモカードのほか、上位賞としてTop64で追加のプロモカード、Top32で限定デッキシールドが配布されます。Top16以上で決勝トーナメントへ参加となります。

CL福岡ジュニアリーグでは、それぞれの勝敗数の人数が以下の通りでした。

7-0 4名(全勝者)
6-1 22名(上位12名がTop16でトナメ、下位10名はオポ落ちでTop32)
5-2 67名(上位6名がTop32、32人がTop64)

こちらについてもプレイヤーIDベースで分析をしてみました。

Top64

まずはTop64に入ったプレイヤーIDの分布を見てみました。

ID 1000万未満とID 3000万台の数が突出して多いことがわかります。しかし、そもそもID 3000万台の参加者数は母数も非常に多かったため、プレイヤーID帯ごとの参加者数に対する割合にして見てみることにしました。

すると、Top64では近似曲線に沿っており、プレイヤー経験の長いプレイヤーほどTop64に残れる可能性が高いということが表れました。

Top32

同様に、Top32のプレイヤーIDを見てみます。

Top32では、参加者の母数が多いID 3000万台よりもID 1000万未満の数が多いことがわかります。

こちらもプレイヤーID帯ごとの参加者数に対する割合にしてみると・・・

Top32でも、参加者数に対する割合では経験の長いID 1000万未満・1000台のプレイヤーが多く入っていることがわかりました。しかし、Top64ほど近似直線に沿っておらず、若干ばらつきが見られます。

Top16

最後にTop16のプレイヤーIDを見てみます。

再度、ID 3000万台が圧倒的に多くなりました。やはり母数が多いことは影響しているようです。

そして、こちらもプレイヤーID帯ごとの参加者数に対する割合にしてみると・・・

なんということでしょう!

ここにきて、プレイヤーIDとの相関関係がわからなくなってしまいました。

サンプル数が16と少ないので、たまたまこうなっている可能性もあります。別途、過去のCLのTop16を分析したいと思います。

私の考察としては、
・Top16のうち、全勝した4名以外の残り12名は6勝1敗のオポネント上位となる
・6勝1敗の全22名のうち、12名に残れた確率は54%
・6勝1敗でトーナメントに残れたかどうかは、プレイヤー経験の長さよりも、当日より強い相手とペアリングしていたかどうかのオポネント運によるところが大きい
といえるのかなと思いました。


以上、Top64-Top16までのプレイヤーIDを分析してみた結果をまとめると、
・Top32〜6勝1敗ラインまでは、プレイヤー経験の長いプレイヤーがより多く残る傾向あり
・全勝以外でTop16のトーナメントに残れるかどうかは当日のオポネント運が大きそう
です。

その他の当日のデータ

参加者数・欠席数

タイムスケジュール

8:30 受付終了
9:00 開会式
9:06 ルール説明
9:15 1回戦対戦開始(~9:40まで)
9:50 2回戦ペアリング発表
10:05 2回戦対戦開始(~10:30まで)
10:47 3回戦ペアリング発表
10:58 3回戦対戦開始(~11:23まで)
11:36 4回戦ペアリング発表
11:44 休憩に関するアナウンス
12:06 4回戦対戦開始(~12:31まで)
12:45 5回戦集合時間
13:00 5回戦対戦開始(~13:25まで)
13:35 6回戦ペアリング発表
13:45 6回戦対戦開始(~14:10まで)
14:17 7回戦ペアリング発表
14:25 勝利賞配布
14:29 7回戦開始(~14:54まで)
15:00 暫定順位発表
15:08 64位未満退出

表で見る

色々とグラフにしてみましたが、表の元データはこんな感じです。

CL2024福岡もCL2024京都も、ID 4000万台・プレイヤー経験1年〜1年半に壁があったという傾向がわかり、とてもスッキリしました。

まとめ

「プレイヤー経験の長いプレイヤーが勝つ可能性が高いが、その日の運も結果を左右する」「10~20回参加すれば、誰でも0-3ドロップする可能性がある」、それがポケモンカードゲームの大型大会です。

子供がジュニアリーグに参加する場合、プレイヤーズクラブにプレイヤー登録をしてから約1年半の対戦経験を積めば、平均よりも完走できる確率が上がるようです。

それでも参加者全体の約3人に1人しか完走できませんし、3年以上ポケモンカードをプレイしている子でも、2回に1回は完走できません。ただ、たとえ完走できなくても、CLに参加すること自体が子供にとっては大きな経験となっていると思います!

私もあと2年、息子の目標であるCLトーナメント出場を目指して頑張ってみたいと思います。CL愛知もCL札幌も参加してまた分析します!

ポケモンカードって楽しいね!!!

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