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シーティング 第6回 《フットプレート、肘かけの位置調整》

図20


フットレストの位置を気にされるセラピストの方は多いと思いますが、『リハ時間内で調整する時間がない』『そもそも調整の仕方がわからない』といった方も、もしかしたいらっしゃるかもしれません。

基本的にフットレストの位置は大腿部が水平になるように設定します(不快感がでないように)




また膝の屈曲制限があるご高齢者様では、フットレストの位置が高すぎて足部が乗っていないケースもたまにみかけます。

図21



では、ここからはフットレストの位置調整の方法についてご紹介します。


図22

基本的にはバックポケットにレンチが入っていますので、それを使い、まずは底面のネジを外します


図23

すると、フットプレートとパイプが分離できます。

このフットプレートとパイプ間の長さをネジを入れ込む深さで調整します。

時折、ネジの挿入部品がパイプ内で詰まっていることがあるので、パイプを叩いて取り出しましょう。


長さが決まれば、再度、レンチでネジを締めていきます。


すごく簡単な作業なので、フットプレートの位置がおかしければ、ご高齢者様のために、ぜひ調整してみてください。



最後に、少し肘かけ(アームレスト)の位置調整について述べます。

図24


アームレストに、肘を置いた時点で肩甲骨が挙上していれば、アームレストの位置が高さぎます。

このような状態では、リラックスしてアームレストに肘がおけず、肩甲骨周囲の筋肉も緊張してきます。

アームレストの高さが調整できるタイプの車椅子なら良いですが、

高さが調整できないタイプの場合、座面にクッションをしいてご高齢者様の肘のポジションを上げて対応するしかありません。


施設で生活するご高齢者様にとって、車椅子座位は、ベッド上の次に、多くを過ごす時間になります。

是非、ご高齢者様の快適なシーティングのために工夫してみて下さい。

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