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想像と想像と想像 #23

「寝起き」

いやー寒いよね、急に。
今日の最高気温16度だってさ。
明後日なんか最高11度だって。
ん?今日の朝の気温?
14度だったって。

これは今朝、なかなか起きられるはずがないのである。

僕は寝起きがとてつもなく悪い。
今日は、僕の朝の戦争についてご紹介しよう。

まず、アラームを家を出る1時間前に設定しておき、スヌーズを入れまくっておく。
これが第一の砦である。
それでも、起き上がることができず、結局スヌーズの嵐を潜り抜け、永遠の眠りについてしまうこともしばしばである。

そこで僕は、アラーム機能という砦の強化に着手した。
アラームを、個人的に盛り上がる曲に設定して仕舞えばいいのである。
テンション爆上がりかつ好きな曲。
ポルノグラフィティのアポロを選択した僕は、翌日の朝が少し楽しみになっていた。
翌日、アポロを聴いてスムーズに起床できた僕は、朝活できるようになった自分を少し誇らしく感じていた。

それから半年後、僕はまだ素早く起きることが出来ているだろうか。
少し覗いてみよう。
気持ちよさそうにすやすや眠っている。
おっと、起きる時間が近づいているぞ。
7時25分になったその瞬間。
アポロの前奏の一音目が聞こえてくる。
その一音を聞き逃すことなく、素早くスマホに手を伸ばし、アラームを止めていた。

岡野昭仁もびっくりである。
歌わせてすらもらえないのだ。
半年経った僕は、アポロを一音目で消すという特殊能力を身につけ、第一の砦を完全に突破していた。

では、少し早いが最終手段を使うとしよう。
布団から出て、お茶を一口飲んで仕舞えばいいのだ。
そこまでくれば、朝シャワーまでの道は開けている。
シャワーさえ浴びて仕舞えば、活動するほか無くなるのだ。
僕はこの作戦で、3春の授業たちを乗り切った。

残すは3秋の授業だけである。
これさえ乗り切れば、大学の授業は取り切ったも同然なのだ。
ただ、ここにきて作戦の根幹を揺るがす事態が発生した。
冬将軍の到来である。

朝の気温は14度。
この気温では、布団から出ることは叶わない。
おそらく、足先だけでも出してしまったら即死である。
そうなると、最後の砦は暖房をつけることしかない。
ただ、暖房には大きな制限が3つある。

まず、僕は乾燥に弱いため、寝ている間に暖房をつけておく方法は使えない。

そうなると、起きてから暖房をつける必要があるのだが、暖房が効き始めるまで5分ほど時間がかかってしまう。
朝の5分は命取りである。
遅刻と欠席の時間を分ける、まさにデッドラインなのだ。

最後に、暖房が効いてしまうとぬくぬくしてきて、再び就寝してしまう可能性があることだ。
暖房が効くまでの時間、この時間にスマホをいじっていると、いつのまにか部屋が暖かくなっているという超常現象が起こる。
そうすると、知らぬうちにだんだんぬくぬくしてきて、自然と瞼が下がってしまうのだ。
諸刃の剣とは、まさにこのことである。

アラーム、布団からの脱出、暖房。
この3種の神器を使ってなお、起床できなさそうな場合には、いよいよ覚悟を決めて身を切る作戦に出るほかなくなってしまう。
その作戦こそ、

「来週の自分に任せよう大作戦」

である。

冬将軍と戦うには、文字通り身を切る必要があるのだ。

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