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新型コロナ対策:緊急事態宣言と緊急事態措置②医療等の提供体制の確保に関する措置

緊急事態措置の3本柱の一つが「医療等の提供体制の確保に関する措置」です。

医療等の確保(第47条)

医療等の確保は、病院その他の医療機関、医薬品等製造販売業者ら、指定(地方)公共機関に対し、医療の提供や医薬品・医療機器の製造や販売を確保するための必要な措置(以下の例)を講じなければなりません。

「医療」・・・医療機関の開業時間延長、医療施設の安全性の確保、救急患者等の搬送体制の確保など
「医薬品の製造・販売」・・・抗インフル薬、ワクチンの製造販売のための体制整備等
「医療機器の製造・販売」・・・人工呼吸器等の確保のための体制整備等を想定。卸の担う医薬品の運送体制も含まれる。

臨時の医療施設等(第48条)

感染症が大規模にまん延した場合、多くの医療施設が必要となる事態が想定されます。既存の施設のキャパを超えてしまうこともあり得ます。もちろん業務量を調整したりしながら既存の医療施設を最大限使おうと努力します。医療法では、定員超過入院や病室ではない場所への入院など臨時応急の対応がまず可能です。さらにその対応の限界を超えたときは、特措法に基づき、都道府県知事は臨時の医療施設等を設けて、医療を提供しなければなりません。例えば、仮設のテントやプレハブ、ホテルや公共施設等を用いることが考えられます。中国でも、ほぼ1日強で仮設の医療施設が設置されましたが、そのような施設が、通常求められる基準は満たしてなくても、特例的に臨時で医療施設として利用できるようになるということです。

土地等の使用(第49条)

上記の、臨時の医療施設を開設するための土地、家屋又は物資の使用について、原則として所有者等の同意を得て行うわけですが、同意を得ないでも特に必要な場合には使用することができることを定めています。