『気象病』にご注意!
このところ寒暖の差が激しく、春めいた陽気かなと思えば次の日は真冬並みの寒さ、とてもじゃないですけど身体や自律神経がついていけません。
気象の変化によって症状が現れます!『気象病』というのは最近になってよく聞くようになりましたが、気温や気圧など気候の変化によって引き起こされるさまざまな症状の総称です。
気候の変化によってどのような症状が現れるかは人によって違いますが、「低気圧が近づくと頭痛がする」とか「雨が降る前は坐骨神経痛でズキズキと痛みが出る」などさまざまな症状があるようです。
日本では1,000万人ほどが悩んでいる気象病!
はっきりとした発症メカニズムは分かっていないみたいですが、人間の体は常に気圧と気温にさらされていますから、それらが急激に変化することで体内のバランスを崩しやすくなり、全身にさまざまな症状を引き起こすことは当然考えられます。
また、症状の現れ方も人によって大きく異なり、一時的で軽度なものもあれば外出が困難になるほどの強い症状が現れるなど、日常生活に支障をきたしているケースも少なくないそうです。
低気圧=酸素が少ない!
低気圧が近づくと大気中の酸素が少なくなりますが、人の体内では酸欠にならないよう副交感神経が優位になって血管を拡張し、少ない酸素を全身の細胞に運ぼうとします。
その際、血管が拡張することで周りの神経を刺激して、痛みや痺れの原因となるそうです。
気象病は天候の変化によって引き起こされますが原因を調べてみました。
気圧の変化
特に気圧の低下は気象病の大きな要因であると考えられています。
体は常に大気からの圧力(気圧)を受けていますから、体内では気圧に負けないよう外部へ向かってさまざまな部位で圧力が発生しています。
しかし、急激に気圧が低下すると体にかかる圧力も低下するため、体内で生じている圧力のほうが高い状態になり、その結果、頭痛、めまい、動悸などのさまざまな症状が引き起こされます。
気温の変化
気温の急激な変化も自律神経のはたらきを大きく乱す原因になります。
特に急激な気温の低下は、交感神経を刺激して心拍数や血圧を上昇させ重篤な病気発症の引き金になり得ます。
さらに、冷気に晒された全身の血管は収縮するため血行が悪くなり、肩や首が凝りやすくなり、体の平衡感覚をつかさどる内耳への血流も低下するため、めまいや耳鳴りなどの症状を引き起こすことも少なくないです。
気象病での主な症状を調べてみました。
◇むくみや痛み◇
急激に気圧が低下すると、血液中の水分が血管の外に押し出されてむくみが現れることがあります。
また、人にとって不快な痛みの原因となるプロスタグランジンやヒスタミンなどの物質が産生されることで、頭痛や関節痛といっ症状が現れるようになるようです。
◇気管支喘息◇
気圧の急激な低下は、気管支喘息を悪化させることも知られています。
気管支に加わっていた圧力が急激に低下することで、気管支内の圧力も低下して気管支内部が狭くなるためと考えられています。
◇自律神経の乱れ◇
気圧の変化は自律神経の乱れを引き起こす原因にもなり、めまいや動悸などの自律神経失調症状、気分の落ち込み、集中力や注意力の低下など精神的な症状を引き起こすことがあります。
気候の変化による諸症状の多くは、一時的な頭痛やめまいなどの症状が生じるだけで、病気と呼ぶような身体的な変化は見られませんが、日常生活に支障をきたすほど強い症状がある場合はもちろん病院での検査が必要です。
気象病は『天候』という人の力ではどうしようもできない現象が根本的な原因ですから、治療はそれぞれの症状を改善する『対症療法』になりると思います。
また、ストレスや疲労、睡眠不足など不規則な生活習慣も気象病による自律神経の乱れなどを助長することがありますから、気象病の発症を予防するための生活習慣改善も大きなポイントです。
健康に気を使った『意識的な生活』を送ることも大切です。ストレスや疲労、睡眠不足の解消には、物理療法もお勧めしています。
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