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#ヘラシーな人たち Vol.1 市橋正太郎|「減らすことでヘルシーになる」喜び

超少食ファスティングという、食を“減らす”ことで“ヘルシー”な生活を送っている人々へお話を伺うマガジン「ヘラシーな人たち(healathy people)」。

第1回目は、オンラインヘラシースクールの開設者であり、healathy代表のアドレスホッパー・市橋正太郎さんにお話を伺いました。

ヘラシーヴィレッジの村長・安田藤嗣さんとの出会いをきっかけに、「減らすことでヘルシーになる」喜びを感じたという市橋さん。ヘラシーな生活の魅力について、たっぷりと。

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ー ヘラシーヴィレッジの村長でスクール講師でもある、藤樹(とうじゅ)の宿・安田藤嗣(やすだ・とうじ)さんとの出会いのきっかけを教えてください。

もともと僕は、固定の家を持たず、さまざまな地域を転々とする“アドレスホッピング”という移動生活を3年ほどしているのですが、COVID-19の影響で「そろそろ移動を控えよう」と、長く過ごせる場所を探し始めたのがきっかけです。

三月半ばは京都で生活していたいたのですが、サウナに入ってはサウナ飯を食べる生活を繰り返していたら、これまでで一番と言っていいほど体重が増えてしまって。サウナ後に食べるご飯って、美味しいじゃないですか。それで深夜にも関わらずオムライスやラーメンを食べていたら、すぐに3キロほど増えて、75キロに達してしまったんです。

そういうタイミングだったのもあり「どうせこもるなら、以前から興味のあった断食に挑戦したい」と、関西圏の個室で泊まれる断食道場を調べていたら、藤樹の宿を見つけました。古民家にステイしながらファスティングをできるところ、琵琶湖のほとりで雰囲気もいいことから、1週間滞在することにしたんです。

興味があったとはいえ、正直な話、断食やファスティングには怪しいイメージを持っていて。でも、安田さんが30年近くやってきたことを、琵琶湖のほとりとしてのびのびとやってみるというスタイルが素敵だなと思いました。滞在期間には実際に5キロ体重が減ったので、効果もある。そんなところに魅力を感じたんです。

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ある日、安田さんが僕のことを調べてくれたのか「市橋さん、面白いことをしているんですね」と話しかけてくれて。そこから、これまでのこと、今後どうしていくのか……いろいろな話をしていくなかで、安田さんが昔、保険の営業マンで海外でもバリバリ働いていたことを知りました。「あることをきっかけに仕事を手放したのですが、断食に出会って、これだと思って続けています」という言葉に、これまで“修行”のようなイメージを持っていた僕は、「こういう人もいるんだ」と信頼に繋がったことをよく覚えています。

そして「予約も入っていないから、この先どうなるかわからない」という話も聞いて。ちょうどZoom飲み会が流行りだしたのもあって、オンラインで超少食ファスティングの講座をできないかと相談したら「私はインターネットは全然わからないですけど、やってみましょうか!」と。すぐFacebookに「超少食ファスティング、興味ある人いますか?」と投稿したら、参加者が6人集まりました。それが一期生の皆さんですね。

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藤樹の宿での食事

ー 藤樹の宿で過ごすなかで、大変だったことはありますか?

それが、なかったんです。むしろ、断食だと思って行っているので、ご飯を食べていいことに驚きました。量は少ないけれど美味しそうだし、初日に「よく噛んでください」と教えてもらい、たくさん噛んで食べたら、思った以上にお腹がいっぱいになることにも気づいて。

期間中はあんまり動かないほうがいいと言われていたので、朝30分ほど散歩に行ったあとは、室内で仕事をしたり、本を読んだりして過ごして。初めの3日目までは、好転反応(※改善する前、一時的に現状が悪化すること)なのか、昼間から眠くなってしまいましたが、4日目くらいから元気になって。仕事も集中できるし、散歩をしても疲れないようになりました。

藤樹の宿を出てからも超少食ファスティングを続けてきたのですが、驚いたのが、体重が落ち続けていること。75キロあった体重が、約2ヶ月経った今では60キロになりました。

ー 市橋さんの思う、「超少食ファスティングを続けられる理由」はなんですか?

続けられて、かつ成果が出続けるところです。毎日快調で、まったく辛くないのも理由のひとつですね。

玄米の炊き方や自炊のコツを一度覚えて、食べる量と時間、噛むこと、あとは食材に気をつければいいので、むしろ「それだけでいいの!?」と驚いています。

続けていくうちに、性格も「優しくなった」「穏やかになった」と言ってもらえるようになりました。草食動物化しているんですかね(笑)。運動もしていないにも関わらず、こんなに体重が落ちて、性格も変わって、かつ仕事も捗って……。ヘラシーのおかげです。

あとは、食に関するストレスがないことでしょうか。僕自身、定期的に好きなものを食べる“チートデイ”を設けていて、ラーメンや寿司、ケーキを週に1回は食べています。玄米や味噌、野菜にもこだわっているので普段の食事も美味しいですし、ときどき“美食”として好きなものも食べられるので、食生活が豊かになった気がします。今では「次のチートデイをいつにしよう?」と考えるのが楽しみです。

なので、オンラインヘラシースクールの期間中では“型”を学んで、卒業後はチートデイを挟みつつ、自分の身体やライフスタイルにあった食生活を楽しむといいと思います。

ー 市橋さんから見た、healathyの魅力は何ですか?

まず、仲間がいることで安心感を得られるところですね。やっぱり、一人ではなかなか続かない。僕もこうして続けられているのは、コミュニティがあるからだと思っています。

オンラインヘラシースクールではクラス制を設けているので、みんながいろんな角度から質問できることも特徴です。誰かが質問することで気づけることがある。職業はもちろん、性別や年齢、家族構成もさまざまなメンバーが揃っているので、複数の視点から知識が深まっていくのは大きな魅力だと思います。僕は最初、一人で取り組んでいたので、スクール生のみなさんが楽しく取り組んでいる姿を見て、内心「羨ましい!」と思っているくらい(笑)。

そして何より、同じ食習慣を持った仲間ができること、でしょうか。同じものを、同じ時間に食べる。これは精神的なつながりを感じられる部分だと思うので、大切にしたいです。

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▲朝食のスムージー

ー 最後に、市橋さんにとっての「ヘラシーな生活」について教えてください。

「減らす」というとネガティブに聞こえますが、僕は「減らす」ことで自分にとって本当に大切なものがわかると考えています。

きっと、よく考えてみると“無駄”なことに、時間やエネルギー、お金を使っていると思うんです。でも、大事なところだけを残して、余計なものを減らすと、余ったエネルギーを、より大切なことや、自分がやりたいことに投資できるようになりますよね。

アドレスホッピングも同じ感覚で……。家賃って、誰に払っているかわからない。そこに毎月10万を払い続けているよりも、地域の人たちにお金を使うことが意味のある投資な気がしていて。そうしたことで、いろんな地域にいろんな繋がりができて、このプロジェクトも始まった。自分の好きな場所に投資することで新たな花が開く。その感覚があるから、アドレスホッピングをやっています。

ヘラシーも同じく、本当に必要かわからない食欲を、誰がどんな想いで作ったのかわからない食事で満たすのではなく、自分で選んで、エネルギーを再配分していきたいんです。

再配分するには、一度減らさなければいけない。余ったお金やエネルギーを別のものに投資していくなかで、健康を損なわず、無理せず続けられるのが、ヘラシーな食習慣だと思っています。

今まで使っていた無駄なものを減らして、自分が本当にしたいことに投資する。healathyは、そんなコミュニティになっていくと思います。

◆市橋正太郎(いちはし・しょうたろう)
HoppingMagazine編集長/アドレスホッパー
1987年、兵庫県生まれ。京都大学を卒業後、サイバーエージェント入社。AbemaTVなどのマーケティング責任者を経て、2019年Address Hopper Inc.を創業。定住に代わるライフスタイルとして「アドレスホッピング」を提唱し、カルチャー誌「Hopping Magazine」を発刊。生産者と生活者をおいしい物でつなぐ「hopeto」や食習慣としての“おいしいファスティング“を学ぶスクール型コミュニティ「healathy school」を運営。旅と食とサウナが好き。
Twitter:https://twitter.com/addhopper

(取材・執筆:高城つかさ @tonkotsumai



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