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筋トレで成果を出したいなら

私は長らく筋トレを続けている。

意識してやり始めたのは19歳ごろから。
マレーシアに赴任していた時期には
他にやることがなかった環境も相まって
結構本格的に筋トレをしていた時期もあった。

確かにその頃は今よりも体が大きく
体重も10㎏近く重かった。

だが、帰国して赴任時代ほど
筋トレに時間を使えなくなると
少しずつ体重は減っていき、
結婚して長男が生まれた頃には
最も体が大きかった頃よりも15㎏程も
体重が減ってしまった。

この頃は未知の子育てと転職が重なり
筋トレをする時間もなく、
今から思い返しても大変な時期であった。

だが、せっかく筋肉を一度つけたのに
そのまましおれさせておくのはもったいない。

そんな想いが私の中にあり、
子供たちが成長するに伴い何度か筋トレを
再会して自分なりのペースを探してきた。

とは言え、私が住む町にはジムといえば
近くにある市民プールのジムぐらい。

しかもジムに行くと当然ながらお金を払うので
一定以上の筋トレをしないと
何だかもったいない気がしてしまう。

だが、そうして追い込むと回復が上手く追いつかず
次の筋トレでパフォーマンスが落ちてしまう。

そんな状況を繰り返すので私はある時から
家での筋トレに切り替えた。

家ならばスキマ時間にすることもできるし、
自分の好きな加減で追い込むことができるので
回復の状態を見ながら調整することができる。

そうして、家で筋トレをする生活を
ここ数年繰り返してきた。

当然ながらこのようなやり方では
マレーシア時代のような体には戻らない。

当時の体重から-10㎏程度を維持するような
そんな状態がずっと続いていたが
私的にはこれ以上は望めないとあきらめていた。

そんな私には一つの負い目のような
気持ちがあった。

それは毎日飲酒していたことである。

筋トレは筋肉にダメージを与える行為なので
筋トレが終わった後に体は傷ついた筋肉を
補修しようと、筋肉の再合成を始める。

このイメージは多くの方が持っていると思うが、
実は筋肉は筋トレをしていなくても
常に分解と合成を繰り返しているのである。

これはよく考えてみると当然で、
日常の分解・再合成がないならば
筋肉は一度つけてしまえば理屈的には落ちないはず。

しかし、現実的に私は筋トレをしなくなって
筋肉が小さくなった。
それは、筋肉の分解が再合成よりも大きくなる状況が
繰り返されてきた結果である。

逆に筋肉の分解よりも再合成が上回れば
筋肉を大きくすることができるので、
ボディビルダーの方はトレーニング以上に
トレーニング後の休息の取り方・栄養の摂取の仕方に
とてもこだわっている。

だが、そんな筋肉の再合成を阻害するものがある。
それがアルコールである。

せっかく筋トレをして筋肉にダメージを与え、
成長ホルモンが分泌されて再合成が促されても
飲酒をしてしまえばその再合成が阻害されるのだ。

もちろん、その効果はずっと続くわけではなく、
飲酒をして体がアルコールを分解する期間に
限った話ではあるのだが、
筋肉の再合成は筋トレ終了から数時間の間が
最も活発に起こると言われているので(諸説あり)、
この時間にアルコールを摂取すると
とてももったいないことになるのだ。

このことは以前から認識していたが、
その事実から私は目を背け続けてきた。

ボディビルダーの中にも飲酒が好きな人もいるし、
よく酒を飲むアスリートも体はデカい人は
いくらでもいる。

毎日飲酒をしたとしても筋肉がつかなくなるわけではない。

そんな風に自分を納得させてきたのだ。

ところが、そんな私にも転機が訪れた。
昨年の8月から飲酒をやめたのである。

これで私の中の負い目は消えたわけだが、
飲酒をやめたからと言って
急に筋肉が付くようになるわけでもない。

正直この筋トレスタイルではこれ以上
筋肉をつけることは不可能だと
私はどこかで諦めながら筋トレを続けてきた。

ところが、2か月ほど前から急激に暖かくなり
薄着になり始めた頃から
周りから「あれ?本格的に鍛えてるの?」と
言われることが増えたのである。

どうやら服を着ていてもガッチリしているのが
外からわかるように知らぬ間になっていたらしい。

毎日自分の体を見ている自分自身は
正直全くピンとこなかったのだが、
周りから見ると見え方は違うようで
それからも何人もの人に体の変化を
問われるようになった。

だが、この間に私は筋トレの内容は
大きく変えていない。

変わったのは飲酒をやめたことぐらいである。

つまり、この変化は飲酒をやめたことで
筋肉の再合成が以前よりも大きくなり
筋肉が以前よりも付いたということなのだ。

言われてみれば、以前よりも明らかに
三角筋(肩の筋肉)や広背筋がデカくなった気がするが
これらの筋肉を狙ったメニューをここ数か月止めていた。

にもかかわらず、これらの筋肉に違いが出てきたのは
他の筋トレ種目をする際に補助として
これらの筋肉に刺激がいき、
そして、その後の再合成が上手くいっているからであろう。

やはり筋トレにとって飲酒は敵だったのだ。

ボディビルダーやアスリートで飲酒をしている人は
間違いなくいるが、
その人たちは私たち一般人とは全く次元の違う
筋トレや栄養補給の仕方をしているはずである。

そもそもの分解⇔再合成の矢印の大きさが
けた違いに大きいので、
そこに飲酒という阻害因子が入ったとしても
その影響は薄いのかもしれない。

だが、私達一般レベルになると矢印の大きさが
そもそも小さいので、
飲酒の影響は日々確実に積み重なり
思ったような成果が出ないことにつながるのだ。

それはあまりにもったいないことであろう。

飲酒習慣をやめて良かったと思うことは
他にもいろいろとあるが、
特別な努力をしたわけではないのに
筋肉が以前よりも付いてくれたことは
私にとってはとても嬉しい棚ぼたであった。

もしも以前の私のようにトレーニングをしながら
飲酒習慣を続けている人がいるならば、
その人に飲酒習慣を止めることをオススメしたい。

せっかく筋トレをするならば
少ない労力でできるだけ成果を得たいと思うのが
私達人間である。

間違いなく飲酒をやめることでその目標に
早く近づけることになるだろう。

ぜひだまされたと思って止めてみてほしい。

ちなみに私がルーチンでしているトレーニングは
ディップス、デッドリフト、スクワット
これだけである。

時々補助の種目を入れることがあるが、
基本的には上記の種目を一日に一つずつ
5~6セットするだけである。

それ以上やるといくら時間があっても足りないし
睡眠時間や栄養補給をいくらしても
追いつかなくなってしまう。

だが、間違いなく繰り返していくことで
取り扱いできるウェイトは増えてきたし、
先ほど書いたように見た目にも変化が出てきた。

もし筋トレで効果を出したいと思いながら
時間がないならば、
やる種目を思い切って減らしてみるのも
一つの手ではないだろうか。


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