トイレストーリー
今日の記事のテーマはトイレ。
もう少しキレイな話題もあるのだが、
私はどうしてもこのテーマで記事を書きたかったのだ。
ではなぜ私はそんな記事を書きたかったのか。
それは今からトイレをリフォームする人や
新築で家を建てる中でトイレにこだわりたい人に
あることを伝えたかったからである。
少々汚い話ではあるが、
この記事に出会ったのも運(うん)が付いていると思って
最後まで読んでみてほしい。
少々前置きが長くなったが、
トイレについて何を書きたいかというと
我が家の失敗談についてである。
我が家は今から6年前に新築をした戸建てである。
私自身全く持ち家に興味がなかったし、
一生賃貸でも全く構わなかったのだが、
妻は断固持ち家派だったので、
こだわりのない私が折れて家を建てることにした。
なので家の間取りや諸々についても妻の意向が
強く出た家であったが、
私には一つだけこだわりたいポイントがあった。
それがトイレである。
なぜトイレ?と思われるかもしれないが、
新築をするまでに住んでいたハイツのトイレは
掃除が非常にやりにくく、
毎日のトイレ掃除に時間がかかっていたのが
私には不満であった。
新しい家を建てる時には最小の手間で
綺麗さを保てるトイレがほしかったので、
水回りのメーカー選定の際には色んなショールームを
訪問してどこがいいかを決めた記憶がある。
そんな中で、私達は色々な面を考慮して
あるメーカーのモノに統一することにした。
ショールームで風呂やトイレのサンプルを見ながら
どれにしようか決めるとき、
私には2つこだわりたいポイントがあった。
それは便器にフチがないことと、
タンクが後ろにないことである。
フチなんて大した問題でないように思う人も
いるかもしれないが、
便器のフチはトイレ掃除界隈では過去から
曲者扱いされてきたものである。
(トイレ掃除界隈って何?)
元来このフチは洋式トイレの特性上
無くてはならないものでもある。
ボウル状の便器を回るように水が流れて
汚物を流すような設計になっているので、
回った水が便器から飛び出すのを
抑制するという大切な役割があるのだ。
しかし、そのように水が常に触れていない場所は
どうしても汚れもつきやすく、
さらにフチの裏は便器全体のようにツルツルした
釉薬が塗られていないので、
ペーパーで拭こうとするとすぐにボロボロに
なってしまう。
私はこれがたまらなく嫌であった。
なので、トイレを選ぶ時にはフチなしの
モノを選ぼうと決めていた。
そして、もう一つのこだわりであるタンクは、
純粋にトイレ空間を水をためるためだけのタンクに
大幅に取られるのが嫌なのだ。
トイレに滞在する時間はそれほど長いものではない。
一日合計しても5分以内であろう。
だが、5分も365日、30年(家の耐久年数)と積み重なると
54,750分=912.5時間となる。
なんと30年間の期間のうち38日をトイレの中で
過ごすという計算になるのだ。
これが家族の人数分かかってくるとなると
トイレ空間を広々と快適にすることに
投資することはあながちバカげたことではないと
理解いただけるであろう。
そんなこだわりを持って私は妻と長男と共に
数々並ぶトイレのサンプルを見ていった。
まずフチの有無がチェックポイントになるが、
有難いことにメーカーも過去からフチの問題は
なんとかせねばならないと取り組んできたのであろう。
最も安いグレードから2つぐらいまでが
フチありだったものの
それ以外は完全にフチなし仕様であった。
私達が契約したクラスでアップグレードなしでも
フチなしは全く問題なく手に入りそうである。
次のチェックポイントはタンクであるが、
タンクがないのはかなりいいグレードのモノのようで、
多少余分な金額を払わねばならないようであった。
だが、先ほども書いたように快適なトイレ空間には
多少投資してもいいと私は思っていたので
妻と相談した結果、タンクレスの仕様にすることにした。
我が家は将来的に2階が子供たちの部屋になる設計で
建てたこともあり、
2階にもトイレをつけていたのだが、
1階のトイレのグレードを上げる代わりに
そのトイレはフチがなく、タンクがある通常仕様にした。
そうしてトイレを選び終わったと思った私であったが、
その時に妻があることを言いだした。
「私、自動で蓋が開く仕様に憧れててん」
トイレに入るとセンサーが感知して
便座カバーを上げてくれるトイレ。
確かに時々見るし、私達が打ち合わせをしていた
建築会社のトイレもそうであった。
だが、それはあくまで外で見るもので
我が家には必要ないと私は思っていたのだが、
妻は家にぜひ導入したいと思ったらしい。
ここで必要性のなさを妻に訴えても良かったのだが、
ここまでトイレに対して自分のこだわりを
押し付けてきただけに、それも言いにくい。
そこで、参考までにと言う前提で自動蓋開閉のトイレの
値段を聞いてみると、
目玉が飛び出るほどの価格ではなかった。
それを聞いて顔がほころぶ妻。
これは私も首を縦に振らねばならない感じである。
そうして、我が家は1階のトイレをハイグレード
2階のトイレをノーマルグレードにして
運用することが決定した。
そこから数か月経ち家が完成して、
私達は新居に住み始めた。
最初は慣れない新居に戸惑いもあったが、
少しずつ慣れていき、前の家と同様に
トイレ掃除のルーチンが定着していった。
フチがないと、こんなにも掃除が楽なのかと
最初のうちはその楽さを実感していたのだが、
毎日掃除をしていると、
以前に住んでいたハイツのトイレとは明らかに
違う汚れ方をしていることに気がついた。
便座の裏が妙に汚れるのである。
最初息子が立って用を足すためかと考えて
息子に聞くと、ちゃんと座ってしていると言う。
偶然が重なっただけだろうと考えて
その後も私達は生活をしていたのだが、
どうやらこれは偶然ではないらしく
その後も継続的に便座裏の汚れが付着していた。
これはどうもおかしい。
そう思い、私はある実験をしてみる事にした。
実験というと大げさであるが、絵具を溶いた水を
便器に入れて流してみるというものである。
もし流した時の水が付いているのだとすれば
その色が便座の裏に着くはずである。
早速赤い絵の具を溶いた水を便器にいれ、
蓋を閉めて流してみるのを繰り返してみると
ある一回で便座の裏に赤い水が付着していた。
驚いたことにフチがないことで
完全に便器の水を止めることが
できなくなっていたのである。
もちろん、これは100%起こる事象ではなく、
色々な条件が重なった結果
時々起こる事象なのであろうが、
時々だからこそ汚れとなって付着してしまうものである。
だが、そうはいってもどうにもならない。
水流を弱めたりする方法もないわけではないが、
それをしてしまうと機能性に影響するので
私は仕方なく便座裏を毎日掃除するというルーチンを
追加することで納得することにした。
そうして生活していたある日、
トイレから息子が私を呼ぶ声が聞こえた。
トイレから呼ぶので一体何事かと思っていると
自動開閉の途中で息子が便座カバーを抑えたところ
蓋からガタガタと言う音がしたらしい。
怖くなって息子はそこで私を呼んだそうだが、
私が到着してみると
便座カバーは中途半端な場所で止まっていた。
本来しまっているか、完全に開いている場所でしか
止まらないはずであるが、
これは何かおかしいことが起こったに違いない。
修理をしてもらう前に、一度ネットで症状について
調べてみようとスマホで調べてみると、
どうやら自動開閉トイレではあるあるな事象らしく、
無理やり開け閉めしたことで、ギア(?)がずれて
原点がずれてしまう現象と書かれていた。
確かに、考えてみればシンプルなトラブルである。
早速修理をしてもらおうとしたのだが、
その記事には気になることが最後に書かれていた。
この修理には数万円かかるということである。
トイレなので、便座を外して修理というわけにも
いかないらしく、
必ず人に現地まで来てもらわなくてはならない。
さらに、そこで中を開けると
大抵パーツが破損していて、それの交換が必要になるらしく
修理費用は少なく見積もっても1万円で、
高い場合には数万円となることもしばしばあると
その記事には書かれていた。
数万円かかるとなれば私の一存では決められない。
早速この事象と修理費用について妻に相談したのだが、
妻的には憧れていた自動開閉を実際に使ってみて
あまりその良さを実感できなかったらしく、
逆に閉まって欲しくないタイミングで閉まったりするのが
不満ですらあったらしい。
結局、私達はそのまま自動開閉の機能をオフにして
通常仕様として使うことにした。
実質自動開閉が生きていたのは1年弱であったが
この1年間で十分に自動開閉は味わったし、
お金を払ってまで再び取り戻したいと思わない程度の
機能であることは十分実感できた。
そうして6年が経過した。
いまだにフチがないことにより
便座の裏には汚れが付き続け、
それを毎日ふき取り続ける生活を送っている。
昨日ふとトイレ掃除のためにサンポールを
便器にかけて、数分待っているときに
私は急にこのことをnoteに書きたくなった。
なぜなら、私と同じような後悔をする人を
発信することで一人でも少なくしたいからである。
もしかするとあれから6年でトイレの機能は
劇的に改善したかもしれないが、
いまだに私には二つだけ確実に言える事がある。
①自動開閉トイレはオススメしない。
②フチなし便器は結局毎日掃除が必要。
これからトイレをリフォームしようと考えていたり
新築でトイレを選ぼうとするあなたに
ぜひこのメッセージが届いてほしい。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?