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noteは聴く力のある人が集う珍しい場所

私が働く会社は外資系である。

なので、親会社の人とやり取りをする機会が
1日に1回は必ずある。

そのやり取りは非常に事務的な場合が多く
大抵がビジネスに関わる内容だけで終わる。

そんな中、親会社の人事担当であるJさんと
メールや会話をすることを
私はひそかな楽しみにしている。

Jさんは女性ではあるが、別に怪しい関係ではない。

私がメールを送りたくなる理由はシンプル。
Jさんはメールや対面でもしっかりと
私の話を聞いてくれるからである。

ちゃんと聞いてくれるとは
単に相槌を打ってくれるというだけではない。

ちゃんとこちらが伝えた内容に対して
リアクションをしてくれるのである。

先日Jさんが来日する前には、
ちょうど桜の開花時期に
合うかどうかを気にしていたので
私の家の近くの桜の木を写真に撮って送り、
来日タイミングが開花時期に合うだろうと伝えると
とても喜んでくれた。

そして、来日した時にも
私が話をすると、とても興味深そうにそれを聞き
ちゃんとリアクションしてくれた。

これまでも色んな海外の方と話してきて、
リアクションが良い方には沢山会ってきた。

特に親会社のあるアメリカの方は
基本的にフレンドリーな接し方をする人が多く、
何かこちらから伝えると、
「Oh. Sounds good!」などと反応されることが多い。

だが、どうにもその反応は私にはわざとらしく
見えてしまうのだ。

リアクション自体はいいものの、
そこには心が入っていない感じがするのである。

日本人同士のコミュニケーションでいうならば
何だか”スベった”ような気持ちにいつも
陥ってしまうので、
親会社の人とのコミュニケーションはどうしても
事務的になりがちであった。

しかし、Jさんのリアクションは
なぜだか心がこもっているように思えるのだ。

複数人で話していて、Jさんのリアクションを
傍から見ていても
嘘くささのようなものは感じないし、
どの相手にもちゃんと興味を示して
話をしているように見える。

この違いが一体何なのかはわからないが、
同じように感じているのは私だけでなく
海外の人同士でもJさんは明らかに
慕われている。

私はかつてよくビジネス書の類を読んだ。

自分の仕事に活かせる知識なら
学ぶのが純粋に面白いし、
学んだことをアウトプットするのも
とても楽しいと感じていたからである。

色んなビジネス書を読むと
それぞれ色んな主張こそあれど
どの本にも共通する部分が
あることがなんとなくわかってくる。

そのうちの一つが傾聴するということである。

相手の話にしっかりと耳を傾け、
聞くことの大切さはどの本にも
間違いなく書かれていることなのだ。

逆に言うならば、それはいかに私達が
人の話を聞けていないかを
表しているのではないだろうか。

私はJさんとコミュニケーションをとるのが
楽しいと感じるが、
それはJさんが人の話を聞けるスキルを
持っているからこそである。

そのスキルに言語は関係ない。

日々こうしてnoteで発信をして
自分の意見や主張をすることを
楽しんでいるが、
これはJさんと同じように私の書く記事を読み、
受け取ってくれる方々がいるからこそ
楽しめているのではないだろうか。

つまり、このnoteの世界には
この傾聴(耳ではないが)ができる方が
沢山集まっているのである。

こんな空間は珍しいであろう。

職場の同僚や学生時代の友人達との会話を
思い返してみても、
noteで日々しているほど自己開示したことはない。

リアルで会って話をしているはずなので
コミュニケーション量は明らかに多いはずである。

今回の気づきのきっかけになったJさんとも
それほどしょっちゅうやり取りをするわけではないし、
仕事的にはそれほど大きく関わることもないので
来日した時にも沢山話すわけではない。

だが、聴く姿勢を持つ人には
ついつい人は話したくなるし、
少ないコミュニケーション量でも
それを補うぐらいの密度が生まれるのであろう。

こうして自分が発信したいと思えるような
聴く姿勢を持っている方々が
沢山いるnoteという環境が
自分にとってありがたいものであるかを
改めて実感する機会になった。

ちなみにJさんはイギリス人だが、
イギリスの中でも英語に鈍りがある
地方の方らしい。

Jさんと初めて会話をした数年前は
リアルに何を言っているのか聞き取れなかったが
慣れというのはすごいもので
今ではちゃんと聞けるようになった。

実は今仕事でやり取りをしているインドの方々の
独特な英語に苦戦をしている。

自分がJさんのように傾聴をするためには
リスニング力を鍛えねばならなさそうである。

ナマステ




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