地球の危機と休憩とパパのおせっかい。
昨日のブログでもしるしましたロールプレイングゲーム
『MOTHER2 ギーグの逆襲』では、
主人公の少年ネスが地球の危機を救う旅へ出る。
この旅のあいだ、ネスのママはおうちにいて
ネスがおうちに帰ると、ママは
ネスの好物を作って食べさせてくれたり(HPとPP回復)、
もしも旅先でホームシックになってしまったら、
ママに電話をかけると症状が治ったりする。
そして、ネスのパパはね、
どこなのかよくわからない場所にいて、
電話をかけることでしか会話できない。
パパに電話すると、ネスたちの
つぎのレベルまでの経験値を教えてくれたり、
ネスの銀行口座にお金を何ドル振り込んだか、
を伝えてくれたり、そして、
これまでの冒険の記録(セーブ)をしてくれる。
つまり、『MOTHER2』では、
ゲームのセーブはパパに電話することによって
つけることができる。これは、初代の
『MOTHER』でもおんなじなのですが、
『MOTHER3』は、世界各地にいる
カエルに話しかけることで行われる。
このことはね、たとえば、
「カエル」に話しかけることによって
ゲームの世界から現実の世界へと「帰る」、
ということなのだろうか?
『MOTHER2』のパパは、
経験値、銀行口座、冒険の記録だけでなくって、
ときに、つまり、2時間ぐらいゲームを
プレイしつづけると突然電話がかかってきて、
【だいぶ ながいじかん
ぼうけんを
つづけているようだね。
おせっかいかもしれないが
ちょっと きゅうけいしては
どうだ?】
とパパから問われて、
ネスは「はい/いいえ」で答える。
前者の「はい」を選ぶと、
【そうか。
じゃあ きょうは ちかくのまちで
やすみさない。
ホテルについたら かならず
パパに でんわするんだぞ。
わるいやつらに きをつけてな。】
と伝えられて、そして、
後者の「いいえ」を選べば、
【そうか。
ま ちきゅうの ききだからな。】
と言われるだけで、べつに
ゲームのプレイは続行できるし、
パパから怒られたりもしないし、
ゲームの電源が勝手に切られるとかもない。
このシステムは、2時間ゲームしていると
パパから電話がかかってくるので、
「2時間パパ」と言われるそうなのですが。
(参考文献:ほぼ日刊イトイ新聞
「有野課長の挑戦部屋に、糸井重里がやってきた。」
第1回『へんてこな名前と「2時間パパ」』より。)
ゲーム『MOTHER』シリーズ(1・2・3)で登場する
全てのことば(シナリオやセリフなど)が掲載される
書籍『MOTHERのことば。』には、この
「2時間パパ」のパパのセリフとして、
操作キャラがネスじゃない場合、及び、
ネスが気絶している場合では、
このことばも変わってくるらしい。
それらのことばをね、ぼくは
プレイのときには見たことなかったけれども、
そういうケースもあるみたい。
パパは、ネスに
【おせっかいかもしれないが】と話しているけど、
操作キャラがネスじゃない場合、及び、
ネスが気絶している場合では、
ネスではないキャラにこのことを伝えるパパは
そのおせっかいさに拍車がかかっていておもしろい。
でも、それでいきなり
ゲーム終了とかにはならないんだし、ゲーム
(冒険)をしつづけて心配するパパの気持ちを思えば、
そんなおせっかいもよいとも思える。
パパは、息子のネスに
【おせっかいかもしれないが
ちょっと きゅうけいしては どうだ?】
と訊き、この問いにネスが「いいえ」を答えると
【そうか。ま ちきゅうの ききだからな。】
とだけ言うけれども。
とは言えども、やはり、
地球の危機においても、
休憩は大切なのやもしらない。
どんな状況においても、
どんなに仕事が忙しくても、
たとえ地球の危機においても、
たとえ戦時下においても、
人間はずっとは動きつづけられないし、
休んだり、かつ、寝なければならない。
でも、そのようなときだからこそ、
休憩している場合ではない、
休んでいる場合ではない、
寝ている場合ではない、
それどころではない、
と他人から言われたり、
ひいては、じぶん自身でも
そう考えてしまうものなのだろうか。
地球の危機というのは、
ぼくには想像をしえないけれども、
じぶんなりの大変なときには、
休んだり寝たりはしながら、
がんばれたい。。。
ネスも ママににて
がんばりやだなあ。
むりするなよ。
ガチャン ツーツーツー
令和5年10月18日