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時が経つこととじぶんの生まれる前の出来事。

ぼくが現在勤めている学習塾の生徒さんたちと話していて、
あるとき、ふと思ったのはね、今の中学一年生の方々は
平成22年4月2日より平成23年4月1日までの生まれで、
つまり、東日本大震災を
生まれてから経験をなされているか、もしくは
生まれるその直前のときに震災が起きた。
そして、今の小学六年生、つまりは
今月で小学校を卒業なされる方々、
及び、その後に生まれた方々は
東日本大震災を経験していない。

東日本大震災のとき、被災地より遠く離れた
こちらの地域(愛知県豊橋市)でも、
大きく揺れて、また、震災後には
地震のとき何をしていたか? という話題をね、
会話として喋ったりもした。

ぼくは現在41歳で震災当時には28歳だったのですが、
あるとき知り合ったぼくよりも十数歳若い方と
震災のことでお話しをしていたとき、
彼は当時小学生か中学生かの年齢で、
そのとき、じぶんたちのクラスへと被災地より
避難されて来られた子が転校してきた、
というお話しを聞き、たしかに
そういうニュースも読んだことがあったので、
なるほどなあ、ならば
大変なこともあったのやもしれないなあ、
とも思ったのですが。そこから考えてみるとすれば、
今の小学六年生以降の年齢の方々は、
大震災を経験していないのだから、
地震のとき、何をしていたか?
という記憶も持っていない。

現在中学一年生のある生徒さんと喋っていたときには、
この生徒さんは3月生まれで、生まれてから
数日後に大震災が発生し、そのときの話しを
両親より聞かされているとのことなのですが。
ならば、その後に生まれた
現在小学六年生までの方々は、本人の
ご自身と繋がった大震災に関するエピソードを
持ちがたい、と、イメージするのだけれども。

けれども、そのように考えるとすれば、
ぼくも、たとえば
「太平洋戦争」を経験していない、
とも言えるんだから、つまり、
時が経つ、とは、いわゆる
そういうようなことなのだと言えるやもしらない。

時が経てば、
「戦争」に関することも、
「大震災」に関することも、さらには
「コロナ下」に関することだっても、
当時を経験していない人たちが増えてゆく。
だからこそ、それらの出来事を
受け継いでゆこうとする人々が、
そのことを歴史として語り継いでゆく、
と考えられるかなあ。

この上でも申しあげましたがぼくは現在41歳で、
もうじきには42歳に成るのですが、
たとえば、ぼくが生まれたときには
「ビートルズ」は解散しており、すでに
「ジョン・レノン」は亡くなっていた。
それでも、ぼくは
ビートルズの音楽を大好きで、つまりはさ、
じぶんの生まれる前の音楽を聴いている。
そんなふうにして、ぼくはぼくなりに
じぶん自身の生まれる前の出来事を
知ろうとすることもできたらよいなあ、
って感じている。

ときにはね、母親より
昔の出来事を、つまり、母が
まだ若いころのことを話してくれるけれども。
そういうような話しだっても、
いつか聴けなくなるときも来るんだから、
聴くことのできる今、もっともっと
そんな昔の話しを母より聴きたいんだなあ〜。

令和6年3月11日


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