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リッシンベン調査団はゆく。

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広い広い「漢字」の世界を、じぶんなりに調査・探索してみたいの。
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2021年7月の記事一覧

雷鳴と胡麻とお花と文明。

雷が鳴っていると思い出すのは、 「胡麻」だわねー。 って言うのもさ、 「胡麻をする」というときの 「する」の漢字とは、 「擦る」でも「摺る」でも「刷る」でもなく、 「てへん」に「雷」をつけた 「胡麻を『擂る』」らしくって。 おそらく、胡麻をね、 すりばちとすりこぎですりすりしながら 「ごりごり」されている音の感じが、 「雷」に近い、という雰囲気なのかもしれない。 その音の感覚は、なんてゆうか、 ぜんぜんちがうとも言えなくて、 けっこう、わかるような気もするのよね。 雷は

鈍る皮膚感覚。

前回noteでは、【疲】という漢字について、 白川静先生の『常用字解(第二版)』によれば、 「疲れるの意味の字には  病(へい)・罷(はい)・憊(はい)など、  同じ系統の音を用いているのは、  荒い呼吸をすることと関係があろう。」 とのことでして。おそらくは、 【疲】の中に【皮(ひ)】が入っているのも、 白川先生おっしゃるような、疲れているときの 「ひぃひぃ」言うような呼吸の音なのでしょう。 って考えつつも、たとえば、 疲れているときには、 感覚のセンサーが鈍る。 という

【疲】れているときの呼吸。

毎月13日の日に更新をしている、 漢字について調べてみる「リッシンベン調査団」のこと、 こんかいはさ、このごろ、 疲れもあるので、その 【疲】という漢字を調べてみたい。 【疲】の漢字は、 「病」とか「症」とか「痛」とか「痒」とか、 「疾」とか「痣」とか「瘤」とか「癌」とか、 という、「やまいだれ」のなかに 「皮」という字が入っているけれども。 「やまいだれ」って、どれも、 「やまいだれ」という語句のごとく、 病気に関する字で、眺めているとやっぱり、 いたいたしい感じもしてく