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芸能界「徹夜で仕事」77% 過酷な労働環境

今日も日経新聞の記事からご紹介します。

要約すると…
・芸能界の中でも特に映画界の労働環境が劣悪であり、自死・休養・パワハラなどが目立つ。
・契約書を結ぶ文化がないため、コロナの影響で仕事が減っても持続化給付金を申請できなかった人が4割以上
・後継者を残すためにも精神論から具体的な保護への舵切りが求められている

俳優だけではなく、映画監督や音響なども含めて「芸能従事者」としこの記事は書かれています。
その芸能従事者の大半はフリーの個人事業主です。
私は普段の仕事柄お客さんの収入状況を見ることが多いのですが、芸能人はまず歩合制です。

一回だけ元アイドルの方が固定給で働いているのを見たことありますが、「さすがあの事務所だな。たしかに彼女は現役時代ぱっとはしなかったけど、大事な屋台骨だったから固定給で契約しているんだな。今もテレビと舞台でちょこちょこ出ているもんな。実力はあるしな。でもこれだけか…」と思った記憶があります。
映画の照明や演出までやっていたかは知りませんが、舞台関係の方も見たことありますが、やはり年収400万円台が多いなという印象です。
私が見た人はもっぱら会社員(どこかに所属して固定給を得ている)だったので、この記事に書かれているような個人事業主の人はもっと低い水準でやっているのかもしれません。

最近芸能人の自死の事件が立て続けにありましたが、芸能人で過労死って聞いたことないですよね…
この記事によると「こうした調査自体がなく実態がわからなかった」と書いてあります。
過労死は労災保険の分野なのですが、令和3年から芸能従事者も労災保険に特別加入することができるようになりました。

そうすると「労働時間○○時間以上だった」とか「強いパワハラを受けた」とか労災の認定が入るので、万が一のことが起きた場合(起こらないのに越したことはないのですが)に労災保険でカバーしてもらえるようになります。
学生時代の友人が「カメラマンになりたい」という夢を引っ提げて鹿児島から上京してきたのですが、何十時間も働かされた上時給は最低限でパワハラも強く、1年程度で諦めて故郷に戻ってしまいました。
華やかに見える芸能人ですら苦労しているところを思うと、それを支えている芸能従事者全体は水面下でものすごく圧力を受けているのでしょう。

芸能界では「昔はもっと厳しかった」という精神論で忍耐を強いる傾向があるそうですが、令和の時代にそれはそぐわないと思います。
定年がないので上が詰まるというのも、風潮が変わりにくい理由の一つでしょう(満足な年金をもらえず、勤務を続けている可能性もありますが)
せっかく声を上げた人がいるのであれば、良くなっていく様子を見届けたいと思います。

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