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ゲーム「NieR:Automata」感想

 本作はNieR(ニーア)・ドラッグオンドラグーンシリーズの続編にあたる作品ですが、筆者は今作が初のプレイとなります。
マルチエンディングであるらしいこと、あとはFF14コラボでほんの少し知っていたので「2Bと9Sっていうアンドロイドが出てくるらしい」というくらいの知識で挑みました。
そして「なんでこんなひどいことするの……?」と呻きながらプレイできたのでこの感情を共有したく思います。

 ネタバレについては配慮して記載する予定ですが、そもそもこの感想記事を見つけてしまった時点で多大なるネタバレを食らってるかと思います。なぜなら少し検索するだけでニーアはネタバレの嵐ですからね、私も多種多様なネタバレを食らいました。個人的な基準でネタバレ配慮はしますが、ゲームに興味があって感想記事を漁るくらいなら即ゲームを購入してプレイした方が無難です。

ジャンル:アクションRPG
プレイ時間:46時間
媒体:PS4

■ ストーリー

 公式を見たほうがわかりやすいかと思いますが、ざっくり言うとアンドロイド(月に退避した人類側)VS機械生命体(地球に居座ってる異星人側)の戦争です。
その中で、とある作戦に投入されたヨルハ部隊員の「2B」(女性型アンドロイド。2号Battle型)と、その補佐をする「9S」(少年型アンドロイド。9号Scanner型)を中心としたお話です。


■ ゲームシステム

 まずはゲームシステムについて語りたいと思います。

シューティング

 このゲーム、結構な頻度でシューティングが入ってきます。縦スクロールシューティングと、立体的なシューティングがあり、過去プレイしたシューティングゲームなんてパロディウスと東方を少々、くらいな私でも一応クリア出来ました。クリア出来なかったら難易度をEASYに変えると楽でしたが屈辱を味わいました。く、くそう……。

 下記画像は戦闘機を使ったシューティングゲームです。シューティングだけど物理攻撃も出来るぞ!物理攻撃のが強いので射撃ボタンを押しっぱなしで剣を振り回しながらプレイしてました。こっちは結構簡単です。

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 下記画像はハッキングと言う、「ロボットへのハッキング」をシューティングに見立てたものです。黒い玉がコアになっており、壁があったり防御されていたり様々なパターンがあります。いくつか異様に難しいパターンがあって、そのたびに難易度を落としてプレイしていました。

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アクション

 通常画面では昨今流行のオープンワールドになっています。一応全マップシームレスなオープンワールドなのですが、縦横無尽に移動できる箇所、横スクロール限定の箇所、真上からの表示限定箇所と不思議な分け方をしています。
横スクロール箇所で戦闘が始まると、まるで格闘ゲームみたいで結構面白かったですが、個人的には縦横無尽スタイルが好きでした。

  • 縦横無尽に移動できる箇所

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  • 横スクロール限定箇所

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  • 真上限定箇所

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難易度

 難易度はEASY、NORMAL、HARD、VERY HARDの4種類です。私はNORMALを選択しましたが、適度な難しさで楽しめました。シューティングで一部厳しいところはEASYに落としましたが。
通常の戦闘でも異様に硬い敵が数匹出てくることがありましたが、あれはまあ特殊な敵なんだろうな。基本的には自分のレベルに近い敵が出てくるので、適切な装備にしていれば苦戦することはないかと思います。

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戦闘

 自身で近接戦闘をするのと、随行してくれているポッドと呼ばれる機械で遠距離射撃することが出来ます。

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また、主人公はアンドロイドなため、自身の戦闘スタイルを「チップ」と呼ばれる性能強化アイテムで底上げすることが出来ます。ただチップを設定する枠は上限が決まっているため、自分が何を重視するかでどのようなチップを入れるかが変わってくるのです。自身でカスタマイズしても良し、おまかせスタイルで適当に組み込むも良し。面白いゲームシステムでした。

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 私の戦闘スタイルとしては、ポッドで遠距離射撃メインにしつつ相手からの攻撃を回避&近距離攻撃を適度に入れる、というスタイルだったので攻撃特化のチップを組み込みましたが、いやー難しい!楽しい!
でも、そのスタイルによって、「遠距離射撃ボタン押しっぱなし」「敵の強攻撃は高頻度であるので回避ボタンは数秒に一度押すことになる」「近接攻撃も連打必須」「攻撃特化なため回復アイテムでの回復必須」「ポッドのため攻撃は随時実行」「適度にロックオン」「戦闘時移動しっぱなし」……うわやることいっぱいだな~~!!!はい、若干腱鞘炎気味になりました。ボタン配置を初期に見直せば良かったな!右手が痛い!

魚釣り

 ポッドを使って魚を釣ることが出来ます。初期の金策には持ってこい!
機械生命体の魚も存在するのが面白いですが、ヒットのタイミングが分かりづらい時もあるのでちょっと面倒くさい。けど癒やされる。

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移動手段

 オープンワールドでは意外と重要な移動手段。本作では徒歩か、ダッシュか、アクセスポイントで移動(拠点から拠点ワープ)か、動物に乗って移動の4種類です。
いつでも関係なく出来るのは徒歩、ダッシュ、動物に乗って移動です。動物は逃げないようにして動物の餌を所持していると乗らせてくれます。機械生命体を轢いたりすることも出来るんですよ。

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アクセスポイントで移動というのは、結構進めないと利用出来ません。と言うのもアクセスポイントと言うのは自販機に偽装されている連絡箇所であり、アンドロイドの義体保管庫でもあります。A地点のアクセスポイントからB地点にある義体に今の記憶をアップロードし、その状態で新たな義体を利用する、というような設定のようです。
ストーリーを進めて「アクセスポイントの整備状態が整ったから使用可能になりました」という段階に進まないと使えないという訳です。これが入るとすごく便利になりますよ!

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オートセーブじゃない

 本作は昨今流行のオートセーブではありません。こまめにセーブしないと進めてきたものが台無しになります。
このセーブの考え方が本作の世界観とマッチしていて、「アンドロイドなため、データを定期的にアップロードすることによって義体の同期が行われる」という設定のようなんですよね。世界観にマッチしたシステム、好きです!

バグがそこそこある、らしい

 不満点というほど遭遇しなかったのですが(一度強制終了されたくらい)、バグがそこそこあるらしいです。なのでセーブはこまめにした方が無難ですね!



■ グラフィックが綺麗

 ゲームシステムは一旦置いて、本作の良いところ紹介です。
良いところ1、グラフィック!ゲーム画面が本当に綺麗です。廃墟都市、工場、砂漠、森林、遊園地、水没都市。各ロケーションも最高でした。

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詳しくは公式の「LOCATION」ページを見たほうが早いかもしれません。



■ BGMがすごく良い

 良いところ2、BGM!BGMがすごく染み渡るんですよ……!!!
通常のBGMも、戦闘BGMも、すごく良い!!語彙力が貧弱すぎて言葉が出ない!!良いんだ!!!



■ ゲーム画面撮影機能がない

 良いところを紹介したので悪いところ、というか唯一の不満点です。昨今流行の画面撮影機能がありません。ないんですよこのゲーム!!なんでだよ!!
今までの画像を見ておわかりいただけるかと思うんですけど、ゲーム画面は本当に綺麗なんです。

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でもキャラが一緒についてきてくれる場合、名前が表示されちゃうのどうにかなんないかなー!もっとアップで撮りたいのにどうにかなんないかなー!!!せっかく綺麗なのに!せっかくポッドっていう随行キャラがいるのに!!設定的には「任務遂行の定期連絡のため」とかなんとか適当につけられるだろうに!!



■ マルチエンディング

 さて話を戻してシステム系のお話です。本作はマルチエンディングが採用されていますが、普通に進めるとクリアできる5エンディングと、それ以外のバッドエンドという区分です。全部で26種類あります。
5エンディングといくつかのバッドエンドをクリアしましたが、正直、バッドエンドはやらなくてもいいかなと思いました。一部面白い記述もありましたが、そんなに面白くない。の割に、攻略サイトを見ないと発生条件がちょっと分かりづらいかな。
無理やりエンディング作ったのかなーっていうのがいくつかあるので、それを見るくらいなら普通のエンディングを繰り返し見た方が楽しめると思いました。

バッドエンドの中で一番好きな記述がこちら。

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漁師……良いじゃん!!



■ ニューゲームについて

 マルチエンディングについてお話したので私が最初にやらかした45分を語っておきます。
ゲームをスタートして進めてシューティングゲームをいくつかこなし、敵や中ボスを倒すと最初のステージボスが出てきます。これをクリアしないとセーブ出来ません。
もうお分かりですね、私は最初クリア出来ずに負けました。そしてWエンドというものを迎えました。享年45分です。
普通に「ゲームオーバーか」って思ってしまったのでニューゲームしてしまったのですが、「Wエンドを迎えた」セーブデータからプレイするとセーブデータに今まで迎えたエンディングリストが載ってくるので、これからプレイされる皆様はぜひロードデータからロードして新たにゲームを進めるといいかと思います。
私はニューゲームした上にそのセーブデータを消してしまったので……。



■ 周回について

 このゲーム、周回前提のシナリオだとか、最初の1周目をクリアした時にゲーム画面から公式が「周回してみることを推奨します」だとか言うんですけど、実態は違うと思うんですよ。周回じゃなくて、全部ひとつに繋がってるんですよ。
こちらはネタバレというより今からプレイしたい人も知っておいたほうがいいと思うので書いちゃいます。

1回目 通常ルート
2回目 通常ルートの別視点
3回目 1、2回目の続き。選択肢有り
4回目 3回目クリア後チャプター選択可能。3回目の別選択肢を選択
?? 4回目でとある選択肢を選択するとそのまま進みトゥルーエンド

これがこのゲームの一本です。
周回じゃねえんだよなあ!ここまでやって「完」なんだよなあ!!
なので完結したような雰囲気が出てもそのセーブデータで続けてみることを推奨します。



■ サブクエスト

 ちなみに作中ではサブクエストがいくつも存在します。完了したものはすべて共有されますが、進行途中のものは共有されません。つまり最初から受け直しです。ストーリーの進行状況によって進行不可になってしまうサブクエストがあり、それも受け直さなければいけません。
とは言っても後々回収出来るので、やりたいようにサブクエストはやっても問題ないですが、1つのサブクエストだけ選択肢によってバッドエンドになるものが存在します。「エミールの決意」というものなのですが、これはLv99の敵を倒さないと進めないっぽいので、普通に進める分には特に気にしなくていいかと。私はそもそもチャレンジすらしていません。バッドエンドを集めたい方はやってみてもいいかもしれません。






~~~~ネタバレするよ~~~~







■ Cルートについて

 最初の1回目をAルート、2回目をBルート、3回目をCルートと言うそうですが、Cルートについて語らせて……いや吐き出させていただきます。ここから本当にネタバレ配慮しないので気をつけてくださいね。

 Cルートは上記で記載したように、3回目のルートです。1回目が2B視点のルート、2回目が9S視点のルート、3回目がいろんな視点のルート(主にA2と9Sの視点)のルートです。
1回目と2回目はアンドロイドVS機械生命体のお話なのですが、3回目ルートで色々なことが動きすぎてもう、ひどい。なんでこんなひどいことするの??

 1回目&2回目エンドで敵である機械生命体の親玉っぽいボスを倒したので、残ってる雑魚の掃討戦はまだ続くけど平和な感じになってくれるのかな、とか思ってたんです。思ってたら3回目でおいおいおい基地丸ごと乗っ取られてーら!!アンドロイド達も乗っ取られてーら!!
2Bもウィルスに汚染されてやばいしハラハラしてましたけどね、それでもね、希望はあると思ってたんですよね。……いやもうなんなの!?なんで2B死ぬの!?なんでこんなことするの!!!
汚染状態の2BをA2が殺してあげるのもあわわ……って思ったけど、9Sがそれをきっかけにどんどん狂っていくのなんなの!!なんでこんなひどいことするの!
そしてどんどん明かされていく真実!!ヨルハ計画とは!!!ヨルハ型とは!!2Bとは!!!
そしてどのエンディングを選んでもみんな死ぬ!!!!

いやほんとマジでなんでこんなひどいことするの???



■ Eエンド(トゥルーエンド)について

 この結末に納得出来ないポッド(+プレイヤー)がスタッフロールを撃破して新たなエンディングを導くルートです。スタッフおまえーー!!って気持ちでシューティングしたんですけど強すぎて即死にました。泣いた。
このシューティングは何度もやり直せますが、救済措置として、6回くらい死ぬ+オンライン状態にしていると他プレイヤーの機体が無限に来てくれて、なおかつ攻撃も強力になります。攻撃は食らうけどほぼ無敵状態です。
めちゃくちゃ長いスタッフロール攻撃を突破すると、新たなトゥルーエンドが始まります。

 エンディングではポッドが2B、9S、A2を再構築し(復活させ)、「同じようなことを繰り返すかもしれないがどうなるかは分からない」という状態にしてくれました。ムービーでは2Bと9Sは寄り添って眠っているし、A2は一人で眠っているし、おそらくこれから起動待ちってことなんだと思う。思うけど……いや信じられるわけなくない……??
 この後本当にハッピーになるの?無理でしょ?この世界観でハッピーになる方法なんてもんないでしょ?でも穏やかな気持ちになってくれるかも……いや無理だろ……そんな情緒不安定になるエンディングでした。
幸せになってほしい、けど信じられない、けど幸せに……。



■ セーブデータ削除について

 本作でもう1つ有名な「セーブデータ削除」を引き換えに出来るイベントがあるらしいと見かけたので、イベントならばと削除する気満々で進めていたのですが、実態は「トゥルーエンドに行く途中のシューティングで表示する画面にメッセージを残したいか否か」だけでした。ついでにシューティング機体として他プレイヤーへの助けに入れるようになるらしい。
う、うーん。セーブデータ犠牲にしてまでやりたいものではないかな、と思ってしまった。でも私は使わせてもらったので感謝です。先人のセーブデータ犠牲者、ありがとう。おかげで最後のエンディング見れました。


■ キャラが尊い

 2Bと9Sの親愛のような、恋愛のような、友愛のような、そんな不思議な距離感がとても素敵です。本当に大好きです。
個人的には個々の機械生命体にも感情移入して呻いていたりしましたが、ダントツで2Bと9Sが一番好き。次点でポッド達ですかね、ポッドはコントローラーのタッチパネルを撫でる=ポッドを撫でる動作となり、可愛い反応をしてくれます。
いや感情移入をしちゃってるからここまで辛いんだよな、うまいよな……。


■ ちょっと納得出来ないところ

 基本的にどのルートでも持ち物は共有されます。プレイヤーとしては嬉しいですよね。
2Bと9Sが持ち物を共有しているのは分かる。A2操作時に2Bが持っていた持ち物を共有できるのは分かる。A2、9Sの持ち物が共有できるのおかしくない??
 A2がアクセスポイントを利用出来るのも個人的には不可解です。百歩譲ってアクセスポイントが利用出来たとしても、そこに仕舞ってある義体は新しいものになるはずだからその焼け焦げた義体が出てくるのはおかしいのでは……?移動してるのはデータ(意識)だけでしょ……?


■ まとめ(ネタバレなし)

 最初プレイして死んだ45分+18種類のエンディングクリアで合計約46時間。かなり楽しめたかと思います。
正直進めるごとに辛すぎて「救いなんてないじゃん…」とブツブツ呟きながらプレイしていましたが、見事私の心に傷跡を残していきました。ほんとキツイ。
しかし楽しかったです。ゲームシステムも面白かったですし、演出も面白かった。ワールドもとても綺麗で、BGMもすごく良かったです。
興味がありましたらぜひプレイしてみてください。
私はこの後、音楽劇&舞台ヨルハを見ようと思ってます。絶望しないと良いなぁ(フラグ)

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