記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ゲーム「GRAVITY DAZE 2」感想

 本作はPSVITAで発売された「GRAVITY DAZE」の続編にあたります。
前作についてはゲームシステムが面白く演出も面白く……ただシナリオはほぼ覚えてない状態での感想になります。覚えてなくても操作感が好きだった(操作性は良いとは言えないが目新しい)のでそれを期待してたのですが、本作については好きな部分もあれど大抵のことに文句を言ってる感想になります。要注意!

ジャンル:アクションアドベンチャー
プレイ時間:約30時間
媒体:PS4

■ 前作からのつながり

 前作は記憶を失ってるキトゥンが重力を操って街の出来事を解決していきます。キトゥンは記憶を失ってましたが、街の人と関わっていくにつれて、警察官のシドーや同じ重力使いのクロウとも仲良くなっていきます。
一応前回は街の危機を救った(けど未解決事件が山積み)みたいな話で終わったはず。中途半端さを感じる終わりでした。

 そして「GRAVITY DAZE」には無料公開されてるアニメーションが存在します。

  • Face B「GRAVITY DAZE2に至る前日譚」

  • Face A「GRAVITY DAZE2に関連する小話」

2をいきなりプレイすると、前作をばっちり覚えている方だと訳が分からなくなると思うので「GRAVITY DAZE 2」をプレイする前にFace Bを観ておくことをオススメします。前作をやってない方や、全然覚えてない方はアニメもスルーしていいんじゃないかな。
 しかし「GRAVITY DAZE 2」は明確な続きモノなので、前作はもちろんのこと、事前知識はあった方が良いのかなーと思います。まあ私はクリア後にアニメの存在を発見しましたがね!

 とりあえず、まずは本作の良いところを書いていこうと思います。好きなところはいくつかあるんだ!


■ 追加DLC「クロウの帰結」

 無料でプレイできる追加DLCです。プレイ時間は2時間半くらい。
1のその後のお話で、アニメFace Bに至る前の話だと思われます。クロウが主人公の箱舟事件のお話です。前作で放置された「子供が箱舟に囚われたままの事件」の解決編です。
 操作性は微妙でしたが、話は面白かったなー!これは2とは全く関係ない話なので、2本編をプレイする前にやっても問題ありません。


■ 映画みたいな始まりがかっこいい

 始まり方が映画の始まりのようでめちゃくちゃかっこいいです。

画像1
©Sony Interactive Entertainment
画像2
©Sony Interactive Entertainment

これかっこよくないですか!?すっごく好きな演出でした。
スーツをかぶった人たちの掛け合いも映画のワンシーンみたいでとてもかっこよく、ワクワクしてました。


■ ゲームシステム

アクションが楽しい

 「重力を操る」が前回同様アクションの肝です。重力を操ってものを投げたり、空を飛ぶ(正確には重力を操って空へ落ちる)こともできます。

画像3
©Sony Interactive Entertainment

 今作では通常の重力操作以外に、軽い重力を操るものと、重い重力を操るもの、更に特殊な強力技もあり、重力を操る幅が広くなってます。

演出が楽しい

 ストーリーはムービーで描写されるものもありますが、基本は前作同様コミックのようにコマとセリフで描写されます。これが楽しい!

画像4
©Sony Interactive Entertainment
画像5
©Sony Interactive Entertainment

これが好きでこのゲームをやっていたので、演出方法を変えないでくれて嬉しいです。

広大なマップ

 前作と比べるとかなり広大で細かな作りになってるマップ。探索が楽しいですし、移動も楽しいです。
移動が面倒な人向けに、不思議なマンホールを使うと移動が短縮出来たりします。
短縮は出来ても、ストーリー上は重力アクションを使って移動するので、移動はちょっと面倒かもですね。
ただ、今作は上下左右どこまでもマップが作り込まれていて本当に素晴らしいです!

画像6
©Sony Interactive Entertainment

操作感とカメラワークが悪すぎる

 さて本題の文句を言いたい部分です。
先程アクションが楽しいと言いましたが、操作性が壊滅的です。カメラワークも悪いです。
前作はVITAでプレイしたのですが、その時もお世辞にも操作性が良いとは言えませんでした。それでもゲームはサクサク進むので、テンポは良いし我慢出来ていました。
今作は話が長いしテンポもあまり良くないので長くアクションをプレイする羽目になり、操作性とカメラワークの悪さに注目せざるを得なくなり、不満が出てしまい……だめだ悪循環。

何故ジャイロ機能を継続採用した?

 ジャイロ機能。コントローラー等を傾けると、それに連動して画面が動く機能のことです。PSVITAの時は本体ごと傾けると連動して動くのが面白かったですが、まあ面白いのは最初だけで最終的には邪魔だと言う感想になります。
このジャイロ機能、今作にも採用されております。ジャイロセンサーが優秀なせいで、ほんの少しコントローラーを傾けるだけで画面がかなり傾く訳です。そうするとどうなるか?ターゲットがずれるんですよ~~!!バカ~~!!!

 今作、敵のターゲットは「重力を使っている最中」かつ「画面中央付近に敵がいること」でターゲット指定出来る仕様になっております。ちなみに言っておきますが、ターゲットした敵を追尾してくれる親切な設計ではありません。
そして私はコントローラーを握ると体や手が少し動くタイプの人間です。微動だにしない人もいるかもしれませんが、私は違うわけです。その私がコントローラーを使ってぽちぽち押すと、コントローラーが若干傾くわけですね。そうすると、画面中央の敵のターゲットがずれるわけですね。ターゲットがずれるといくら攻撃をしても当たらないわけですね。敵を素通りして空の彼方へ飛んでいくわけです。方向転換しようにもそこにも一手間あって、まず空中移動を止まり(手間1)、敵がいる方向に画面を移動させ(手間2)、ターゲット出来るくらい距離を縮め(手間3)、そして当たることを祈りながら攻撃(手間4)するわけです。
しかも敵は随時動くので、かなりの確率で攻撃が外れます。
※一応、細かくターゲットしなくてもまとめて敵を倒してくれる技もありますが、基本は画面中央に敵を映さないとなんともなりません。

ジャイロ機能が害悪すぎる~~!!
なんで継続採用したんだよ~~!!

 害悪ジャイロ機能をオフにしたいと思ってシステムメニューを探しましたが、あるのはコントローラーの配置設定だけでした。諦めてクリアまで付き合いました。
ジャイロ機能のせいでコントローラーをテーブルに置きながらなんとか操作するという技まで編み出してしまった私の努力に乾杯。せめてオフに出来る自由をくれ。

せっかく幅広い重力アクションを取り入れたのに制限するな

 今作は前作同様に使える重力アクションも使えますが、軽い重力アクション(月面歩行みたいな感じでぴょんぴょん移動できます)である「ルーナチューン」、重い重力アクション(地上での動きは遅いですが攻撃が強い。複数の敵をぶっ飛ばしたい時によく使ってました)である「ユピトールチューン」、特殊技みたいな感じの「グラビティ・フェリン」。
幅広いアクションで、操作性云々を置けば多様で面白いものだと思います。
けど制限しすぎ!!

 まずそれぞれのアクションの開放が遅すぎる。「グラビティ・フェリン」なんて終章手前です。なんで今さらそういうの入れるの??
まあでも理解は出来る。アクションが多様になりすぎてるから順番に入れようとしてるんでしょうね。そういうのはね、理解できる。
ならアクションに制限を入れるな!!!!!

 多様なアクションが続々と追加されますが、なぜか多くの場面で「このやり方でないとクリア出来ません」と使用アクションが制限されます。
メインミッションもサイドミッションも同様で、「自由に」「様々なアクションで遊べる」はずが、そんなものは幻想ですと言わんばかりの制限事項ばかり。
多様なアクションから自分好みのプレイをするのではなく、多様なアクションから公式が場面ごとに使えるアクションを選択してその中から遊ばせてもらうという、悲しい仕様になっています。
なんでわざわざその仕様にしたの??


サイドミッションの難易度の差が激しい

 本作にはメインミッション(メインのお話)以外にサイドミッションと呼ばれるクエストが存在します。
このサイドミッションの難易度の差が本当に激しくて!!!!
ちょっとやればクリアできるものもあれば、何回やってもアクションが難しすぎるもの、ミッションをクリアするため地形や条件を把握しないとクリアできないものが多数あります。難易度の差がありすぎて、せめて難易度表示出来ないのかなと思ってしまいました。
 ちなみに私は1つのサイドミッション以外はクリアしました。残ってるサイドミッションは「アイドルに扮装して客を呼び込む」という文言として見れば単純なミッションです。何が難しかったかっていうのがね、客がね、指定された数の客が近くにいないんですよ。毎回5人~2人足りないんですよ。たぶんその場におらず、移動してくる客がいると思われるんですが、出現ポイントや出現時間を鑑みてやらないといけないんですけどね、時間制限ありの中であまりにも面倒でぶん投げました。
 あとは、悪漢からお店を守るミッションだとか、スタントマンになって指定位置まで移動とアクションをし続けるミッションが難しかったです。
「建物の上に木箱置いたからそれ使ってぶん投げてね!」と言われた木箱を投げたら周りの障害物にぶつけてしまって全部ダメにしたりとかね、もう意味分かんなかったですよ。悲しすぎる。

もう終わってるはずのオンラインモードが煩わしい

 本作は元々オンラインでのやり取りがあったようなのですが、これが全部サービス終了になっています。終わっているのに、「オンラインでやってみよう!」と言われ、やったらやったで「このサービスは終了してます」という流れのコンボが本当に煩わしい。
宝箱を発見した時も「写真を撮ってみよう!」と言われるのですが、無視すると「宝箱が見えるように撮ってみよう!」(うろ覚え)みたいなことを言われます。いやサービス終了してんじゃねえか。撮ったら撮ったで「もうサービス終了です」って言われるじゃねえか。最初から表示するんじゃねえ!!

強化するためのアイテム集めが面倒

 キトゥンを強化するためのアイテムを集めるためには採掘場に行ってアイテムを掘ってくるか、街の至るところに点在するアイテムをゲットするかのどちらかです。
街を探索してる時にアイテムをゲットするのは楽しかったのですが、街の探索に飽きたらそれも面倒だし、採掘場はそもそも代わり映えしないからいちいち行くのは面倒だし、面白いと思えませんでした。
それに、前作みたいに様々な強化をさせてくれれば良いのに、強化対象が微妙でつまんなくて。
こうして全然強化出来てないキトゥンちゃんの出来上がりました。ごめんよ…

難易度を最初に選ばせろ

 正直、本作は操作性やカメラワークが悪すぎるせいでかなり難しいと思ってます。恐らく丁寧に主人公を強化していけば少しくらいミスっても問題ないのかもしれません。ですが強化も面倒くさい。そうなったら快適さの欠片もないので、特にプライドもない私のようなプレイヤーは難易度を下げるわけです。ですが、難易度の選択肢がストーリー上全くない。
 メニュー画面を見てようやく難易度選択を発見し、イージーモードにしたのですが、ぶっちゃけ快適さは無かったです。なんの難易度が下がったんだろう……?敵の状態とか……?

フォトモードを楽しめなかった

   昨今のゲームで特徴になってきた「ゲーム画面の撮影」です。今作ではフォトモードと名付けられています。キトゥンの自撮りも撮影できます。出来るのですが、面白さを感じられなかった。
初期段階では撮影できるポーズも撮影可能な小道具も少ないです。ここでもう触るのをやめてしまった。サイドミッションをこなす内にポーズや小道具、衣装がどんどん解放されていったにも関わらず、当初のイメージが先行して「面白くない」と思ってしまったんだと思います。
全体的に楽しめなかったことも影響してる気がするなあ。

バグが多い

 発売してからかなり経過してると思うのですが、進行バグやらなにやらバグが多いです。黒蟲(=ネヴィ。本作の敵)だけにな!
オートセーブだからまだマシで、無理矢理アプリケーションを終了してもダメージは少ないのですが、サイドミッションを始めても始まらないバグ、メインミッションを進めても進まないバグ、やり直したら何故か固まるバグ。結構な頻度でバグを見かけました。
こういうバグは対処してくれないと困るよ公式。






~~~~ネタバレするよ~~~~





■ わからないところが多すぎる

一応完結するけど

 いや説明不足~~~!!描写不足~~~!!
勢いでプレイヤーを納得させたいなら細かい説明なんていらないし、細かな設定で納得させたいなら諸々説明すべきだし、細かく説明したのに穴だらけってなに!?どうしたいの!?続き出したいの!?じゃあ「完結編」なんて銘打つな!!
※本作の正式名称は「GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択」

アルハは善い王なのか

 記憶喪失のキトゥン。その正体は上の階層を束ねる女王アルハでした!う、うーーーん。
キトゥンの異常なほどの善性は特殊な出自ってことじゃなくて生来の気質でしたが、なんというか、神?達の選ばれし存在ってことなのかなあとは思いました。

 女王と言っても、王の証である守護獣を発言させられず、さらに自分の国ではない人たちを救いたいと主張し続けたことによって周りの従者達から疎まれ、あまりに無能(と評判)なので暗殺を企てられました。
いや当然では?
 この結果、暗殺を企てた人は後悔して、今の王(アルハの次々代の王)は邪悪なので元々の王(アルハ)とすげ替えたいですって言うのもなんか、なんで??邪悪な王より善き王が良かった、自分は後悔してるってなんで??そんな、物凄く後悔するほど善き王でした??
お話の中では下層民優先して主張しまくってた事しか分からないんですよ。アルハは伝説の王だったんだ!って言われても、過去エピソード見ても「そうかなあ」って思っちゃうレベルなんですよ。そこ重要ならもっと補完してよ!フォローしてよ!!
いやだって、重力嵐がどんどん上昇している。下層の民は逃れられずに大変だから上層で受け入れるよっていう言い分、通るか?通らないだろ。ひどい言い方をするなら、周囲から見ても「ただの現実見てない小娘の戯言」だったんだろうな、としか見えないよ。
 あと現王(カイ)を邪悪な王だと言うのなら、悪政を強いるような描写入れてほしい。破壊の化身に唆されているとは言え、「下層の方の柱を折っちゃお!これで上層は安全!」ならぶっちゃけ上層の民のことを王として考えてるよね?上層の国、まったく襲われてないよね?破壊されてないよね?悪性なのか?
私には全くわからねえ、ただ目の前の騒動に反射的に反応してるとしか思えねえ。善悪ってそういうことじゃないと思う……。

どうして戻ってきた

 エンディングでは、暗黒の海(重力嵐郡?)を止めるため、キトゥンがその要となって暗黒の海に留まり続けることを選択します。そして別離します。うん、めちゃくちゃ良いと思う。
良いと思うんだけど、その後何故かキャラクター達は自身の街の周囲を探す描写が入り(なんで?)、相棒キャラのクロウなんて「あいつはもう戻ってこない。でも探してしまう」みたいなことを言ってます(なんで?)。
え、なんで?なんでそうなる?もし何かするなら暗黒の海を止める方法を頑張って探してキトゥンを助けに行くとかじゃないの?キトゥン勝手に戻ってくるの?そうすると暗黒の海どうなるの?
 そしてラストシーンでクロウはキトゥンと会えたっぽい描写を入れて終わりです。え、なんで?どうして??暗黒の海は??
たしかに感動的な描写だけど、どうして戻ってきた。



■ まとめ(ネタバレなし)

 プレイ時間は約30時間。アクションに幅が出た今作ですが、操作性やカメラワークが悪いのでぶっちゃけオススメしません!!!
元々「空を落ちる」感覚がすごく好きで、それは今作でも変わってません。「重力を扱う」「空を落ちる」というキーワードが気になるならプレイしても良いかもしれません。オススメはしませんが。
 あ、あと、画面酔いしやすい人は絶対にプレイしない方がいいです。「重力を扱って全方位に移動する」ゲームなので、基本的に画面酔いしやすいです。私はあまり酔わないタイプなので大丈夫でしたが、画面酔いしやすいと評判(?)のようです。

 一通り感想を書きましたが、なんというか、ストーリーも好きになれず、私が好きだったゲーム性はこうなっちゃったか~と思ってしまう出来。悲しいです。好きなゲームだったのになあ。

・免責用
本記事の画像や一部の文言はSony Interactive Entertainmentの著作素材を引用しております。引用している著作素材は著作権者に帰属します。これらは他への転載を禁じます。
©Sony Interactive Entertainment


備忘録用メモ。Twitterでの実況スレッドです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?