【本好きの聖地で働く 2】③公共のレファレンス難しすぎ!?
今回は公共図書館でビックリしたり戸惑ったりしたレファレンスのお話です。
レファレンスとは?
そもそもレファレンスとは一体なんぞや?という方にカンタンにご説明します。
レファレンスとは、図書館で利用者様の情報探しのお手伝いをすることです。
「この言葉の意味は?」
「この時代のことが知りたい」
「この本を探している」
など……
さまざまな疑問や相談を解決するためのサービスです!
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レファレンス事例
※この記事では個人情報の観点から、個人が特定されないよう脚色や一部変更をしてレファレンス事例を書いていきます。
刑罰についての本がほしい
私が公共図書館で初めて受けたレファレンスは3類の法律関係でした。
詳しく聞いてみると、どうやら罪に対する刑罰を詳しく知りたいらしいのでした。
この聞き取りをきちんとしないと、利用者様との食い違いが起きて、あとで大変なことになります。
しかし…法律関係や六法はあるのですが刑罰の本は見当たらず。
チーフに尋ねたところ…うちの図書館にはなさそうだということでした。。。
あまりお待たせするのもあれなので、チーフに代わってもらい…裁判所などに問い合わせてみては?と答えているのを見て、
他の機関を紹介してもいいのか!と目からウロコでした。
小学生向けの大型絵本、あるかしら
小学校低学年向けの大型絵本をお探しのご婦人。
大型絵本のリストの横には対象年齢や学年が書いてあるので、それを参考にしてもらおうと提案しましたが…
たくさんありすぎて…どれがいいかしら?
とのお尋ねでした。
個人的に読み聞かせでもよく使っていた筒井頼子さんの『はじめてのおつかい』を提案いたしました。
内容も小学校低学年向けということで、喜んでいただけたようでした。
後日、小学生にも好評だった旨を教えていただけました。
こういうことがレファレンスする醍醐味であり、喜びに繋がりますね!
『変な家』みたいな本が読みたい子ども
雨穴さんの『変な家』シリーズと『変な絵』が、図書館でも大変人気です。
返却されても予約や貸出で、すぐに借りていかれます。
めちゃくちゃ人気なんです!
ある中学生くらいの子どもさんが、『変な家』をご所望で…
しかし予約しないと借りれない状況だったので、とりあえず予約をしてもらいました。
すると…こんなかんじのミステリー小説が読みたい!とのこと。
これは難題かもしれない…。
雨穴さんの書かれる世界観は独特で、似たような小説どころかyoutubeすら私は存じ上げないのです。
聞き取り開始です!
どうやら、普段は一般書のミステリー系を手当たり次第に読んでるとのこと。
ならば、東野圭吾さんは読んじゃってるかもなぁ。
他のミステリー作家さんも脳裏をよぎりましたが、雨穴さんっぽくは……なさそう。
棚を見て回っていると、ちょっと変わったミステリー小説があることを思い出しました!
青柳碧人さんの『むかしむかしあるところに、死体がありました。』のシリーズ!
雨穴さんっぽいか?と聞かれると、そうではないのですが…昔話をモチーフにした変わった趣向の小説ということを説明してお渡ししました。
『赤ずきんちゃん、旅の途中で死体と出会う。』もあったので、2冊をとりあえずお渡ししてみました。
これで、このシリーズにハマってくれることを願います(笑)
工事について詳しく書いてある本
工事現場について簡単にかつ詳しく書いてある本、できれば児童向けのものがほしいとのこと。
通常のレファレンスだと、その本棚にお連れしてご紹介できるんですが…今回は電話でした!!
よくよく聞いてみると、部下に教えるために文字だけでなく図や絵が載っていたほうがいいとのことでした。
なるほど…
電話を受けながら、左手で打ち込んでは該当図書を探し出します。
心配してくださった先輩方も、後ろで検索しては教えてくださいました。
なんとか3冊ほど探し出し、取り置きをしておくことになりました。
(うちの図書館では、当日来館に限り取り置きが可能なのです。)
まだまだある難しいレファレンス
私が受けたわけではないのですが…
漢文に載っているこの漢字の読みを教えてほしい
この本の続刊が出てるはずだけど、まだ入ってないの?(続刊出てませんでした…)
映画化もして話題になったあの本ある?(タイトルが微妙に違うことも…)
蜜柑の栽培方法で、この本以外の栽培方法が載っている本がほしい
(スマホで写真を見せられて)この植物は何か調べてほしい
など…
多種多様な質問が飛び交います。
こ、これが公共図書館か!
と驚きつつも、新しい発見や学びがあって、個人的には面白いことばかりです。
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