喪服の似合うエレクトラ
「喪服の似合うエレクトラ」
「姉と弟が父の復讐のために母(とその情夫)を殺害する」
母クリテムネストラとその情夫エギストに父を殺されたエレクトラは、母と義父に対する憎悪を燃やし、弟と復讐を果たす。
フロイトは、息子の母親に対する執着を「エディプス・コンプレックス」と名づけ
それと対になる概念、「エレクトラ・コンプレックス」(娘の父親に対する執着)を提唱した。
この女性版エディプス・コンプレックスが、「エレクトラ・コンプレックス」。
女の子は始めは母親に愛着心をもつが、5、6歳頃になると、異性としての父親が愛の対象となり、そのライバルとしての母親を敵視する、というもの。
フロイトは、エディプス・コンプレックスを、コンプレックスのなかで、
もっとも基本的なものであるとし、他のコンプレックスの根源と考えた。
劣等感ではなく感情の複合体としてのコンプレックス。
異性の親を愛し、同性の親を憎むという単純なものではない。
個人的にこのコンプレックスは、恋愛に大きく影響を及ぼしていると感じる。
半生もがき続けた男性依存は、父性という幻を求めたなれの果てと感じている。
私はエレクトラコンプレックスをこじらせたまま、いまだに着地点がみつかっていない。
母は他界し父は再婚し、物理的な距離と時間が問題を風化してくれている。
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