雪畑はずき - yukihata hazuki

1000文字くらいの文章(詩|掌編小説|日記)たまに長いやつを書きます。のんびり暮らす…

雪畑はずき - yukihata hazuki

1000文字くらいの文章(詩|掌編小説|日記)たまに長いやつを書きます。のんびり暮らすのが夢。Twitterは休止中。

マガジン

  • 『文』『詩』

    思ったこと感じたことを書き殴ったような文。 共感やこんな感情もあるのか、をコンセプトに。 不定期更新。

  • 短めの小説

    一万字以内の小説まとめです。 明るいものから暗いものまで。 色々と書いていきます。 不定期更新。

  • 【日記】

    私の考えや忘れたくないことを書いた日記。 雪畑の思ったことやぶちまけたいことを書いたもののまとめ。 文字の羅列が好きな人向けかも。 不定期更新。

  • ChatGPTを使った小説

    少しでもChatGPTを使った小説をまとめたマガジンです。 不定期更新。

  • SF・ファンタジー

    テクノロジーが発達した世界で。人は、機械は、何を願い何に祈るのだろう。 不定期更新。

最近の記事

詩【睡魔の妖精が潜む花弁】66文字

うつらうつらと 視界が揺れる 金木犀の残り香に誘われ 瞼を閉じる 暗闇に写るは 蜜柑色の花 強張った体から 力が抜けていく 今日は 良い昼寝が出来そうだ

    • 掌編小説【妖精と初恋】926文字

      空が真っ青に澄んでいたあの夏の日。 俺は妖精に出会ったんだ。 腰まである黒色の長い髪の毛が、さらさらと湿った風に靡いててさ。 夏の太陽の光を吸い込んだかのように、きらきらと輝いていた。 睫毛も瞬きしたときに音が鳴りそうなくらい長くて、肌も陶器のようにつやつやで、瞳が新緑を詰め込んだビー玉みたいだった。 その子が話すと、いつの間にか眠くなって、気付いたときには消えてるんだ。 両親は近所の子だ、ハーフだなんてって言っていたけど。 俺はその言葉を信じられなかった。 でも妖

      • 【未完成】173文字

        未完成で良い。 理想じゃなくて良い。 中途半端で良い。 形になってなくて良い。 支離滅裂で良い。 あやふやで良い。 意味不明で良い。 一文字書くだけでも楽しかった あの頃を思い出して。 完成出来るまで足踏みしていたら、 いつまでも何も出来ない。 とりあえず吐き出そう。 吐き出しまくろう。 楽しいことも。 辛いことも。 全部、全部。 吐き出し続ければ。 きっといつか、何かになる。

        • 【光】119文字

          私の心に光が降り積もる。 きらきら、きらきらと。 シャボン玉のような ガラス玉のような 緑が茂る春の木漏れ日のような 内臓まで凍らせる冬の凍てつきのような。 温かいけれど鋭い光は 私の心を軽くもするし 重くもする。 さあ、今日はどんな光が降り積もるだろう。

        詩【睡魔の妖精が潜む花弁】66文字

        マガジン

        • 『文』『詩』
          72本
        • 短めの小説
          64本
        • 【日記】
          77本
        • ChatGPTを使った小説
          5本
        • SF・ファンタジー
          7本
        • 【酒より君】シリーズ
          6本

        記事

          【棘】230文字

          棘を抜くときは ゆっくりゆっくり抜くことが大切だ。 無理矢理に引き抜こうとしたり、 焦って引っ張ったりしたら、 傷がどんどん開き、血が溢れ出て、 刺が見えなくなってしまう。 今、君は、 心の棘をどうにかしようと 焦って、いじくってはいないかい? それじゃあ 傷は大きくなるばかり。 まずは深呼吸。 ゆっくりゆっくり 棘を観察して。 私にも棘が刺さっているから、 どう抜けば良いのか 一緒に考えよう。 焦りは禁物だ。 ゆっくりゆっくり 引き抜いていることが分からない

          詩【縛りプレイヤー】410文字

          やっと見つけた自分自身 やっと見つけた希望の光 やっと鎖がほどけた安心 歓喜の息を吐く暇もなく 新たな鎖が飛んでくる 足枷 首輪 なんでもござれ いついつまでに いついつまでに 勝手に期限を決められて 出荷先も決められて 世間的には天国の門 僕的には地獄の門 せっかく見つけた未来の扉 開けた先は未知の世界 僕が主役の人生ゲーム いつになればプレイ出来るの 今世のプレイはいつまで続くの やっと見つけた君の影 やっと見つけた君の足跡 やっと鎖がほどけた安心 歓喜の

          詩【縛りプレイヤー】410文字

          こんにちは。お久しぶりです。

          何ヶ月ぶり?!の雪畑はずきでございます。 ご心配をおかけして申し訳ございません。 待っていてくださった方ありがとうございます。 実は昨年10月末頃から一気に体調が悪化し、入院を検討するところまでいってしまいました。 その時に休止のお知らせをと思ったのですが、何故かnoteにログイン出来ず……。 色々試してみたのですが原因は分からずじまい。 新しくアカウントを作ろうか悩んでいるうちに、冬の寒さにもやられ、月日だけが流れていきました。 最近やっと活動出来るようになり、再

          こんにちは。お久しぶりです。

          掌編小説【休日のひだまり】428文字

          暖かい光を浴びて目を覚ます。 部屋の空気はひんやりとしているはずなのに、外に出たくなる温度だ。 それでも体はまだ布団から出たくないと、拒否をする。 しかしキッチンから良いにおいが漂ってくるのを、寝ぼけている鼻でも感じとれた。 嫌がる体を無理に起こし、匂いをたどる。 そこには愛しい人の姿。 「おはよう」 「おはよう、ご飯もうちょっと待ってね」 「うん、飲み物用意する」 「ありがとう」 オレンジジュースと水を用意していると、テーブルにホットサンドとスクランブルエッグ、それにソ

          掌編小説【休日のひだまり】428文字

          【何故、大切な臓器は一つしかないのだろう】421文字

          胸に爆弾を抱えている恐怖。 毎日その爆弾が爆発しないか怯えてる。 何がきっかけで爆発するか分からない。 何故、大切な臓器は一つしかないのだろう。 予備として機能する臓器がもう一つあれば、 私はここまで怯えなくて済んだのだろうか。 失ったら困る臓器のはずなのに、 専門医も少ないから見つけるのに苦労する。 やっと見つけたと思っても、 症例が無いから病気ではない、と。 触診もレントゲンもエコーもとらずに終わる。 否定と否定を繰り返されて、 セカンドオピニオンどころじゃ済まない

          【何故、大切な臓器は一つしかないのだろう】421文字

          掌編【あなたが悪だと叫びたい】201文字

          耳を劈く手拍子は 誰の祝いをしているの? 大地を鳴らす足音は 誰の祈りをしているの? 心に刺さった刃が光る。 今宵は宴だと騒ぎ出す。 視界が闇に閉ざされて 体の力が抜けていく。 悪はいないと誰かが言った。 正義が勝ったと誰かが言った。 心に刺さった刃を握り 悪はいると叫びたい。 正義が負けたと叫びたい。 自分の世界を守るため いない敵を滅ぼした あなたが悪だと叫びたい。 耳を劈く手拍子が 大地を鳴らす足音が いつかあなたに還れば良い。

          掌編【あなたが悪だと叫びたい】201文字

          詩【体に呼吸をさせるんだ】119文字

          体が呼吸をしてくれない 涙が化粧を落としてく 瞬間 煌めくグリッター 肌を彩る未知のライン うつむく視界に映る星 ぐちゃぐちゃの顔を照らしてる 鏡を叩き割り戦場へ 生きている限り止まれない 悪は容赦なく襲ってくる 自分の武器を振りかざし 体に呼吸をさせるんだ

          詩【体に呼吸をさせるんだ】119文字

          掌編小説【温かい手への迷走】416文字

          最初の気持ちは ほんの少しの恐怖だったはずなのに。 二度と繰り返さないようにと防衛本能が働き、心を守るために牙と爪を剥き出しにする。 傷付けたいわけじゃない。 怖がらせたいわけじゃない。 ただ安心したいだけ。 ただそれだけなのに。 私の本能が、こいつは敵だと訴える。 私を傷付けてきた人たちとは別人なのに。 種族が同じというだけで、体は攻撃態勢に入る。 心の中では叫んでいるのに。 助けてって。 叫んでいるのに。 体はいうことを聞いてはくれない。 どうすれば、こ

          掌編小説【温かい手への迷走】416文字

          掌編【闇の足跡、罪の響き】577文字

          暗闇の中、私は走る。 勝手に動く足に、文句を言いながら。 疲れて転びそうになると、幻聴が聞こえてくる。 「走れ」 「休むな」 弱音を吐けば、私の罪が現れる。 未成年だから。指導者だから。権力者だから。 最後には金や暴力に訴え、恐怖で支配し、被害者を泣き寝入りさせたから。 生きているときは、何もかもが楽勝だと思っていた。 だが、私の罪は、全て見られていた。 痛い。苦しい。辛い。 何故、私がこんな目に? 罰を受けるべきは、あいつらの方じゃないか。 「馬鹿は地獄に

          掌編【闇の足跡、罪の響き】577文字

          掌編【優しさの中の甘い記憶】322文字#プリンの日

          「プリンを作るときに出来ちゃう穴はね、泡に妖精さんが入り込んで出来ちゃう穴なの」 キッチンに甘い香りが漂う中で、母が私に教えてくれた。 「妖精さんが入り込まないように、泡をきちんと取り除いて、隙間を無くすのよ」 プリン液をこしながら器に注ぎ、残った泡を手際良くスプーンで取っていく。 「でもそうしたらようせいさんはプリン食べられないよ?」 「そうねえ……妖精さんにもプリンを食べてほしい?」 「うん! だってママのプリンすっごくおいしいもん!」 「それじゃあ、一つは妖精さ

          掌編【優しさの中の甘い記憶】322文字#プリンの日

          掌編【美味しい音】286文字#湖池屋ポテトチップスの日

          パリパリと、横から音がする。 普段、油っこいものを食べない人の口に、薄く切ったじゃがいもを揚げたものが運ばれていく。 またパリパリと、耳をくすぐる音がする。 「美味しい?」 「うん」 いる?と聞くように、袋が差し出される。 「ありがとう」 私も一枚、口に運ぶ。 パリパリと、美味しい音がする。 「油っこいもの食べると胃もたれするようになったじゃん?」 「うん」 「でもたまに食べたくなっちゃうよね」 「うん」 「夜ご飯は胃に優しいものにしようね」 「そうだね」 穏

          掌編【美味しい音】286文字#湖池屋ポテトチップスの日

          掌編【私はいつも悩んでいる】85文字

          瞼が重く、視界が狭い。 体の奥底から「寝ろ」と強めに言われている気分だ。 でも心は恋人を求め、胃が空腹を主張してくる。 三大欲求の何から満たせば良いのか。 私はいつも悩んでいる。

          掌編【私はいつも悩んでいる】85文字