私が絵を描き始めたきっかけ。~きっかけなんてのはほんの小さな事~

小さい頃から絵に苦手意識を持っていました。
何故ならみんなと同じ絵が描けないから。みんなが描く様に上手く絵が描けませんでした。
今思えば発達障害の目から入ってくる情報処理が上手くいかなくて、当然インプットが歪んでるんだから出力も歪むわけです。
あとこだわりが強くてみんなで同じものを描くのが嫌だった。
私は丸が好きで丸を描きたいのになんで星の絵を描かなにゃならんのだ!。
と、丸を描いていると怒られる。
母親からは「なんでみんなみたいな星が出来ないの!」とボロクソに言われる。
出来れば絵なんで描きたくありませんでした。
そんな私は中学生になり美術部に入ります。
なーんだ、やっぱり絵が好きなんじゃない!、と思ったでしょう?。
全然違います。相変わらず絵は嫌いでした。しかし、私の行って中学校は必ず部活に入らなきゃいけなくて、先生がうるさくないサボりやすい美術部に入りました。
絵なんざ描く気はさらさらなかったのでした。
しかし、最初の1ヶ月だけは猫かぶって出てどんどんフェードアウトしよう。と思って美術部のR先生が好きに描いて良いと言うので、黒一色で描いてました。
描いているうちは「ここはこんな形にしよう」とか思っていて気がつくと楽しくなっていました。
出来上がりは黒一色の病んだ絵。
当然何か言われると思っていたら、R先生が「面白いね。」と言ってくれたのです。
実はR先生は教師らしからぬ先生でどちらかと言えば芸術家でした。
今は退職されてアートギャラリーをやっている方です。(ちなみに初個展はそのギャラリーで開催させていただきました。)
初めて誉められてすごく嬉しかったのを覚えています。
こういう絵を描いても怒られないんだと。
初めて一つ表現が自由になった気がしました。
中学の頃のR先生との出会いが、創作の原点の一つといえます。
さて、それから絵が好きになって絵を描きまくったのかと言うと、全然描きませんでした。
高校の美術の時間で絵をほぼ描き直されてから再び絵が嫌いになりました。
しかし、中学生のころから約20年の時が流れ33歳の頃。
新しく出来た書店が画材コーナーが充実していました。
フラフラと入った画材コーナー。
運命の出会い。
それはMarumanのスケッチブック(ハガキサイズ)!。
Marumanのスケッチブックと言えば緑と黄色の表紙で日本人が思い浮かべるスケッチブックの代表格。
そのスケッチブックが可愛らしいハガキサイズであるじゃないですか!。
日頃からミニチュアサイズに目の無い私。
こんな可愛らしいスケッチブック。買わない手はない!。
とルンルンとジャケ買いしました。
その前に文具コーナーで青系のペンを五色買っていました。
このスケッチブック、手帳にしーよ!。と思って意気揚々とお家に帰りました。
家に帰ってスケッチブックを眺めて、「そうだ!新しいペンの試し描きを兼ねて表紙を描こう♪」と思って誕生したのが最初の絵「ツバメの宇宙」でした。

この描き込み様…。確か三時間ぐらいで描きました。描き終わった時なんか嬉しくて、思わずSNSに上げました。
そうしたら従姉妹が「こんな表紙のノート欲しい❗」とコメントをくれてすごーく調子に乗って現在に至ります(笑)。
この時何のリアクションもない、あるいは否定とかされていたらまた絵が嫌いになっていたでしょう。
従姉妹の一言が私の人生を動かすきっかけになりました。
きっかけなんてものはほんの小さな事。
地球の裏側の蝶々の羽ばたきが竜巻になる事もある。
竜巻にまではなってないけど、風は吹き始めたのかもしれません。
このまま風に乗って行こうと思っています。
流れるままにね。

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