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「店の酒全部飲もうぜ」

ひっさしぶりにPCでnoteを開いたら、トップページの最上部に表示されている、コンテストへの作品募集の帯が目に飛び込んできた。

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びっくりして二度見しちゃった、おいおいおい、これは私のためのコンテストか?書かないわけにいかないので、この世で一番好きなコンテンツ、酒について書く。

言うまでもなく酒が好きだ。私の祖母は、いくら酒を飲んでも顔色一つ変わらない、いわゆる「ザル」と呼ばれる類のひとで、私は彼女からの隔世遺伝を受け、今のところ一族で一番酒が強い。

どんな酒が好きか、と訊かれると答えに困ってしまうが(だってどの酒もめちゃくちゃ好きなんだもん)、あえて #ここで飲む幸せ を強調するなら、暑い夏の日に飲む、キンキンに冷やした白ワインが堪らなく好きだ。

クーラーを止めて窓を開け、キャミソールとショートパンツに着替えたら、冷凍庫で極限まで冷やした白ワインを、キンキンのグラスになみなみと注ぐ。じんわりと汗をかく私とグラス。外では蝉が鳴いていて、部屋の気温はぐんぐん上がる。暑い。グラスを持ち上げた手に感じる、頼もしい重みとひんやりした感触。あぁ、極限まで喉が渇いている!そっとグラスに口をつけ、一気に喉へ流し込む!くあぁ~ッ、たまんない!思わず声が出る。

舌を刺すほのかな酸味とブドウの香り。冷たい液体が、火照った身体の中に滑り落ちていく。なんて気持ちがいいんだろう。たぶん私、このために生きている。

8割がたグラスが空になる頃には、ほんのりと酔いが回り始め、目が潤んで頭がフワフワし始める。何か食べたい気持ちになるので、ナッツやチーズを少しつまんで、ややぬるくなった白ワインをキュッと頂く。キンキンに冷えている時とは味が違って、これもまた美味しい。一杯目のグラスが空になったら、いい加減暑くてたまらないので、窓を閉めてクーラーをかけ、空いたグラスで水を飲む。

ここまでが1セット。真夏のひとり大宴会は、まだまだ続く。

ちなみに、もちろんお店でお酒を飲むのも大好きだ。居酒屋、レストラン、バー、カフェ、ありとあらゆる場所で、隙あらば酒を飲んでいる気がする。だって好きなんだもん。

この間、久しぶりに友達と出かけて、夜は居酒屋へ行きましょうという話になった。このご時世だから、すっかり減ってしまった外食の機会。彼女も大概酒が好きなので、お店へ向かう道すがら、私たちはワクワクが止まらない。

「店の酒、全部飲もうぜ」

彼女が目をキラキラさせて言う。

それ、めっちゃいいなあ。私たち二人なら、この世にある酒ぜんぶ飲めちゃうんじゃない?

二人でしこたま酒を飲み、近況報告で一通り盛り上がったら、きちんと終電で帰る。とっても酒臭い私たち。だけどすごく気分がいい。

駅までの道を歩きながら、「いつの間にか冬になったね」と彼女が言う。確かに、なんだか今年は存在しなかったみたい、何もない年になってしまった。また季節が巡るころには、色々なことが落ち着いていて、気兼ねなく外でも飲めるようになっているといいね。その時は、また二人で一晩中、店の酒全部飲もうね。

ああ、思い出したら飲みたくなってきちゃったな。白ワイン、冷やしてあったかな。そういえば、冷蔵庫にブルーチーズがあるぞ。こないだ貰った、レーズンとサラミもある。一生ワインを飲んでいられる、悪魔のような組み合わせ、最高!暖房をつけ、身軽な服に着替えたら。

乾杯!

2021年も、たくさん酒が飲めますように!

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