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丸屋履物店さんのこと

一昨年に「男の着物体験ワークショップ」というイベントを開催した際に息子に手伝いをお願いしました。それ以来、息子は着物スイッチが入ったようで仕事が休みの日に着物を着るようになりました。
友人の披露宴に着物で行くというので雪駄を買ったのですが、やはり下駄の方が歩きやすいようで、私の父のお下がりの下駄を愛用していました。その下駄の台がかなりすり減ってきて買い替えが必要になりました。

来週、「男の着物体験ワークショップ〜着物でぶらり散歩〜」を開催するにあたり、息子に散歩案内人を任せます。今週には下駄を新調しようということになり、忙しい息子に代わり私が購入してきました。
お店は以前に雪駄を購入した北品川の丸屋履物店さん。何故このお店かというと私の下駄の鼻緒を締め直してもらえるお店が近所には無かったため検索したら少し遠いのですがこのお店に行きつきました。最初に訪問した時その店構えを見て、良いお店に間違いない!と直感しました。店構えは面構えと同じですよね。

お店に伺い、予めホームページで息子が選んだ下駄の台と鼻緒をお伝えしました。台は桐の白木の大角、鼻緒は会津木綿のストライプに白ツボです。その場で職人さんが鼻緒をすげるのは想定していたのですが、息子が選んだものは店頭には無い鼻緒でしたので倉庫から布を探してきて、まさかの鼻緒を仕立てるところから始まりました。細長い布を筒状に縫って綿を入れてだんだん仕立てあがるプロセスを拝見しました。このお店が慶応元年に品川宿に創業して以来、ずっと受け継いできた技なのだろうなぁ〜と思いました。

鼻緒は店頭に沢山あるのですが、倉庫に布の在庫もあるようなので、どのくらいあるのですか?とお尋ねしたら、「1,000くらい」とのこと〜。全部頭に入っているのですか?とお尋ねしたら、「全部というわけではない」とのこと〜。

他の人と着物がかぶることは無いように、履物がかぶることも絶対無い、日本の下駄や草履の履物文化はすごいな〜!と思いました。そして、鼻緒を締め直して大切に履き続けるのもすごいです。季節によって鼻緒を替える楽しみ方もできます。
1,000種類の鼻緒の在庫を持つ履物屋さん、いつまでも残ってほしいお店です。

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