見出し画像

【紅の豚】ポルコ・ロッソは超ミニマリスト

ジブリ作品「紅の豚」を題材に、主人公ポルコ・ロッソは超ミニマリストである、という話をしていきます。「衣食住」3つのテーマでミニマリストとして実際の暮らしに使えるヒントをまとめていきます。

①服は3着しか持たない


映画本編で登場するポルコの服装は、「飛行服」「スーツ」「カジュアル」の3着だけ。

着ている場面がもっとも多いのは茶色の飛行服。ポルコといえば、この姿をイメージする人も多いでしょう。飛行服とは、パイロットが着用する「保温性」「実用性」「耐久性」「耐火性」に優れた服のことです。

ポルコの職業は海賊退治で賞金稼ぎをするパイロット。仕事の依頼は電話で舞い込んできます。いつでも仕事がはじめられるように、昼寝をしているときでも飛行服を着ています。仕事着というより普段着ですね。

銀行や武器の買い付け、飛行艇をピッコロ社へ修理しに行く時など、飛行艇に乗らずに外出するときはスーツを着ています。

とはいえ、セットアップ内容はいつも同じで「白の上下」「白のベスト」「白の帽子」「赤いネクタイ」「トレンチコート」を着ています。

ポルコに限らず、紅の豚に登場するパイロットは飛行艇に乗らないときにはスーツというルールになっているようです。

ポルコのライバルであるカーチスがジーナの庭に行くときや、空中海賊マンマユート団のボスも普段は飛行服ですが、ポルコとカーチスの対決を主催する時にはスーツを着ています。

カジュアルな服装は「タンクトップ」「短パン」でポルコが隠れ家にしている島で、飛行艇のエンジンを点検している場面で着ています。

「時間」「場所」「場合」に合わせた服の組み合わせとしてポルコが選んだのは、「飛行服」「スーツ」「カジュアル」の3着だったようです。この中でファッション目的で着ているのはスーツだけでしょう。

これは実際の暮らしにも使えそうなヒントで、たとえば

「普段着」→ジーンズ・Tシャツ
「正装」→スーツ
「部屋着」→ジャージ・パーカー

の3セットアップだけ揃えれば、服装に困ることはなくなりそうです。余計な服を整理して、クローゼットのなかをスッキリさせましょう。

②外食中心で自炊しない


映画本編でポルコが食事するシーンは3回。

・ジーナの店で「サーモンムニエル」
・ピッコロ社で「トマトパスタ」
・映画館で「ポップコーン」

基本的に外食ばかりで、ポルコ自身が料理するシーンはありません。職業柄、いつ海賊退治の依頼があるかわからないし、外出する機会も多く、飛行時間も長くて家にいないことを考えると自炊より外食のほうが都合がいいのでしょう。

一日中外回りしている営業マンが出先の定食屋やラーメン屋で食事を済ませる、ような感覚に近い気がします。

しかし、隠れ家にしている島で全く食事をしないわけではありません。オープニングシーンでテーブルの上にはリンゴをスプーンで食べた跡があり、果物のように調理しなくていいものを食べているようです。

島は断崖絶壁で海岸沿いに果樹らしきものはないので、おそらく果物も買ってきたものでしょう。

ジーナの店やピッコロ社で飛行艇を修理したあと、給油のために立ち寄る店には駐車場のように飛行艇が停泊できるスペースがあります。

紅の豚の時代設定は「飛行艇時代」と呼ばれていて、飛行艇は自動車のように交通手段のひとつとして描かれています。そのため飲食店や給油所など客商売をしている店には飛行艇用の停泊スペースがあり、外食や買い物がしやすかったのではないでしょうか?

給油した店で買ったレモネードをフィオに渡したポルコの手には紙袋があり、あれはサンドイッチか何か食べ物?と思えてきます。とはいえ、ポルコは「食べ物」より「お酒」が大事なタイプかと。

食費や栄養バランスは別として、自炊せずに食事する方法は「コンビニ」や「Uber Eats」といった外食に頼る。もしくは果実のように「調理なし」でも食べられるものであれば「調理道具」や「食器」もなく最小限で暮らせるでしょう。

③旅するように暮らす


隠れ家でポルコの居場所になっているのは、リクライニングチェアです。オープニングシーンでは、映画雑誌をアイマスク代わりに昼寝。傘を杭に結んでつくったお手製パラソル。テーブルの上には電気蓄音機とワインとタバコ。あとは食べかけのリンゴ。椅子の下には電話があり、仕事の依頼はこの電話にかかってきます。

後ろにはテントが見えますが、フィオが隠れ家にやってきたときは寝袋で寝ていました。なので、作中の季節は夏のようです。紅の豚の舞台はアドリア海。日本のように四季がはっきり分かれている気候といわれています。

昼間は涼しいそうですが、夜は少し冷えるのかポルコがトレンチコートを着ている描写があります。となると冬はかなり冷え込みそうです。

隠れ家のシーンをよく見ると、崖の隙間にコンクリートっぽい家があり、これは冬用の家だと思われます。その横には燃料用のドラム缶。エンジン不調を最初は自分で直そうとしていたのである程度の修理工具は持っていそうです。

夜の照明はガス灯だけ。カーチスとの対決前夜はその明かりで銃弾のチェックをしていました。

という感じで、ポルコの隠れ家は椅子とテーブルだけを残して、それ以外のものはなるべく排除しています。エンジン整備のため、ミラノにあるピッコロ社へ行くときも、持ち物はボストンバックとトランクケースだけでした。

ポルコは旅するように暮らしているので、自然と持ち物が少なくなる。家に物が多くて悩んでいる人は、この感覚を取り入れると断捨離がはかどるかもしれません。



というわけで今回は、
「紅の豚」を題材に、主人公ポルコ・ロッソは「超ミニマリストである」というテーマでお送りしました。

マガジン【ジブリの暮らし】の連載はじめました。
https://note.com/hazdenka/m/m6008b0276cbf



【追伸】
ミニマリストのはじめかたを電子書籍にしました。
AmazonのKindle本で読めます。コチラからどうぞ。
https://amzn.to/3ddAUdu

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?