見出し画像

万華鏡ー私のミャンマー物語、そのはじまりー

現実のミャンマーに初めて出会ったのは確か大学2年の夏休み。まだバリバリの軍事政権だったはずの1999年。

なぜ行ったのかと言えば、母が誘ったからだ。母は行ったことがない場所なら恐らく北朝鮮以外は何処へでも行くという人で(いや北朝鮮にも行くかもしれない)兎に角、軍事政権下の国というのは母の好奇心を止めるストッパーにはならなかったらしい。自ら鎖国を自認していた父は父独自の判断により快く「行ってらっしゃい」をしてくれた。

かくして、母と私と末の妹はミャンマーに出会った。それは、今に至るまでだ一番印象的な旅だったと言いたいぐらい素晴らしい時間だった。旅は全て印象的で特別で比較できないから実際には言えないのだけど。

当時の私は無知で、アウンサン・スーチーさんも知らなかったし、軍事政権も知らなかった。ただ、他の東南アジアの国々と異なり物乞がいなかったこと、生活に根付いた仏教への信仰心、「お茶のこさいさい」何て言う日本人でも使わないような言い回しを使いこなす博識なガイドさんが教えてくれるミャンマー文化にすっかり魅了され、この国に住むのもいいななどと勝手なことを思ったのだ。

とはいえ、「住むのもいいな」と漠然と思ってから約10年後、本当にミャンマーで仕事をするとは思わなかった。

7歳の頃、将来アフリカに行くのだわと無根拠に決めてから、私の人生はずっとアフリカに住むのが大前提に合ったから、そのアフリカよりミャンマーにより繋がりを感じるようになるなんて人生の選択とは万華鏡のようなものだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?