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12/22 の出会いログ。「文章力を鍛えたい!」の裏に隠された本当の課題

こんにちは。はざぶー(仮)です。
ここでは「空気を読む」ことを生業にしている僕が、空気を読む力の源だと信じる「人々との出会い」を自分用のまとめノートとして残しています。偏見にまみれた「黒歴史ノート」スレスレの内容ですので、ご理解のある方だけ読んでいただければと思います。なお、執筆には「2キロ先のドトールまで歩いてコーヒーを頼む」必要があり、意外にコストがかかっています。サポートなどしていただけると、もう一杯分のコーヒーをドトールで注文することができ、間接的に社会貢献になるので、もしよろしければお願いします。

Pさんとの出会い

「文章が苦手で困っています。レベル上げをお手伝いいただける方を募集しています」

そんな投稿がPさんとの出会いだった。

「言葉が弱く、危機感を抱いている」
「キャリアアップやそれに繋がるSNS発信も狙っており、これを機に文章力を高めるトレーニングをしたい」

そんなことも綴られていた。
僕は空気を読むことが生業なので、できる限り色々な人の「ホンネ」に興味を持つようにしている。

正直、ADHDの僕に文章力なんてろくすっぽないのだけれど、幸いにも「霞ヶ関で受けた5万円のセミナー内容」と「社内教育で披露したときの反響具合」というという知識があったので、それとトレードという形で彼女にオファーを出した。

Pさんの悩み

声をかけて2週間。すっかり忘れた夜9時に「これから大丈夫ですか?」との連絡。すぐさまZOOMでセッションを開始する。

Pさんからのヒアリング内容はおおよそ以下の通り。

・30代シングルマザー。
・管理栄養士(病院食などのカロリー計算とかする人)
・職場などで意思疎通がうまくいかなことが多く困っている。
・文章力、要約力、説明力を高めることで改善したい。
・文章力は汎用スキルと考えており、身につけてキャリアアップにも繋げたい。
・ワンチャンSNSでも発信できるようになれば、何か良いことが起こるかもしれない。(でもSNSはめんどくさくて途切れがち。)

これらのヒントを手がかりに、深掘りを進めていく。具体的にどんなシーンで困っているのかを尋ねると、おおむね次のような回答が来た。

・職場で何かを尋ねられると「とにかく説明が長くなってしてしまう上、相手の求める解答ができないことがしばしば」
・関連しそうなことをとりあえず全て話している
・「実は何を尋ねられているか理解していないで答えている」

こんなことが浮き彫りになってくる。

問題は文章力じゃなかった

依頼内容は「文章力」がテーマだったので、最初は僕もテクニック的なものを紹介した。有名なところで言うと「ピラミッド構成」や「空雨傘」など。

※ピラミッド構成はうまく説明できないのでググるのを推奨。空雨傘は「空を見たら(事実)雨が降りそうだった。(解釈)だから傘を持っていくことにした(行動)」というもの。こちらも詳しくはググってね。

でもPさんはこれらをすでに知っていると言う。だけれど使い方がわからないと。そもそも何を伝えたら良いのかわからない、とのこと。

その話を聞いた時、ピンときた。

「必要なのは文章力ではなく、相手への理解ではないか?」

そもそも、最初に違和感を感じていた。
それは「依頼文がちゃんと書けている」こと。

自分が何に困っているのか、どうしてほしいのかが読み取れる依頼文を彼女は書けていた。そんな彼女が本当は何につまづいていたのか。これまで点だったヒアリング内容が一本の線につながった。

Pさんは自分のことは伝えられる。

だけれど、相手の知りたいことには上手く回答できない。先にPさんは「相手が何を尋ねているか理解できていない」と言っていた。

全てはこの言葉に帰結する。

例えば親が子供に「期末テストの成績について尋ねる」とする。
それは「成績が悪いと将来に影響するから、成績が悪ければ塾や家庭教師をつけて成績をよくしよう」など、そういうことを考えているからだ。

これに対して「50点だった」「今回のテストは難しかった」「◯◯君は△点」などと答えても、親にとってはちょっと不十分。偏差値で◯◯、クラスで◯番目など、そういったことがわからないと、塾に入れるべきか親は判断できないから。

おそらく、Pさんはそういった相手の質問の狙いを想像出来ず、的外れな回答をしてしまっていたのだろう。

僕がそんな気づきをPさんに伝えると「その通りです」と腑に落ちた様子で頷いてくれた。

まとめ(僕の所感)

急遽始まり、30分という短い時間の中でなんとかそれらしい結論に辿り着けた今回の出会い。

無理やりまとめてみる。
思うに、文章力とはあくまで「対象が知りたいことを分かりやすく整理して記述する能力」で、その前提には「相手に伝えるべき内容」を把握しておく必要があるのだろう。

伝えるべきことを理解していないと、テクニックの使いようもない。「空雨傘の使い方がわからない」というPさんの悩みもここにあった。無理やり使ったところで、結局何が言いたいかわからないものが出来上がってしまうから。

そう考えると、実のところ小難しい文章テクニックはあまり重要ではないかもしれない。

それよりも大切なのは「相手の質問の裏にある背景」を想像できること。

それには相手の立場や懸念していることを自分なりに読み解き、正しく答えるための前準備。いわゆる「察する力」「空気を読む力」を鍛えることがポイントになるのではないかと思う。

「文章が苦手な僕が文章について語る」

なんとも不思議な出会いだったけれど、何より書かなきゃ上手くならんよね。ってことで今回もなんとか書けました。この偏見だらけの文章、何かしら感想をもらえると質が上がるかもしれないので、ぜひよろしくお願いしますね!

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