風邪をひかないパン

Pain d'épices/パンデピス

直訳するとスパイスのパン

会員様のツキイチ定期便の
二月のメニューとして
パンデピスを焼きました

僕が初めてパンデピスを
焼いたのは
かれこれ26〜7年前

パン屋に就職した
翌年の冬

何度か話してますが
それまでの人生で
全くパンに
興味持ったこともなければ
パン屋になる気も
無かったし

その初めてパンデピスを
焼いた以降数年も
殆ど興味が湧かず
いつパン屋
辞めてやろうかばかり
考えてたので

これ仕込んでと
渡されたレシピの通り
生地を作りながら

それまでの仕込んできた
いわゆるパン生地とは
全く違う
ドロドロのゲル状の物体に

やばい
間違えた
怒られるなぁって

焦ってたのを覚えてます
(^^)www笑

で初めて口にした感想は

うわぁ
まずい。。

いやきっと
美味しかったんですよ
そのパンデピスは

でも
なにせその時点でさえ
自分が仕込んでる
フランスパンでさえ
食べた事がないくらいの
興味のなさ＆パン経験値
しかなかったですから

〜日本にフランスパンを
広めた事で有名な
お店に在籍してましたが
苦笑www(^^)〜

パンといえば
メロンパンにカレーパンな
お口には
パンデピスは難解過ぎた
笑www

そこからは正直
忌まわしい記憶として
パンデピスは僕の頭の中に
残っておりました

そこから随分時が流れて
今から何年か前の12月

兵庫県で
薪窯でパンを焼いてる
薪火野の中山さんから
パンのお手紙として

これを
毎日ひと切れ食べれば
風邪なんか引きませんよ

優しく温かな
メッセージと共に
丁寧に焼かれた
パンデピスが届きました
@makibino_ 

そのパンデピスの
心身に染み入ること

その年は年末まで
仕事始めの儀式として
合掌して大事に
頂いてました

またそこから
時間が経ち
一昨年あたりから
どうも心の中に
火種がパチパチとし始めて

それがすこーしずつ
大きくなって
今日に至ります

僕の経験上
こういう経緯を辿った
モノの存在は

僕に大きな価値観の変化や心境や考え方に
道筋を与えてくれます

パンデピスの性質上
冬にしかお目には
かかれませんが

冬が来るたびにきっと
その年々の思いや変化と
共に
淡々と焼いてる事と
思います

皆様
健やかに穏やかに

てくてくと
歩くようにでいいんです

今日という1日を
大切にお過ごしください

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