見出し画像

独学大全を読んで

https://www.amazon.co.jp/dp/B08DR7YL5J/

ずっと前に買ってそのまま放置していた「独学大全」を読みました。
勝った当時は自分の中で自己啓発ブームが起こっており、ある本を読んではうまくいかず、他の本を読んではうまくいかずを繰り返していました。
そんな時に目に入ったのが独学大全で、当時はその長さに途中で挫折してしまい、本の内容を実践したわけでもありませんでした。

最近引っ越しをしたのですが、荷造りの際中にこちらの本が偶然目に入り(ほんの大きさから目に入らない訳がありません)、年末という時期的にも本を読む余裕があったために読んでみることにしました。

本書の構成

本書は4つのパートで構成されています。

  1. なぜ学ぶのか

  2. 何を学ぶのか

  3. どのように学べば良いか

  4. パート1〜3の内容の実践例

独学を進めるにあたり、1のなぜ学ぶかが最も重要になってきます。
それは、何を学ぶかや、どのように学ぶかに比べて、なぜ学ぶかが、学習成果に与える影響が非常に大きいためです。また、理由がなければ独学をする必要がありません。独学を始めた時には存在した理由は、時間とともに変化したり、見失ったりします。理由を胸に抱き続け、独学を続けるモチベーションを維持するためにも、自分なりのなぜ学ぶのかを確立していくことが重要です。

本書では、パート1から3までのそれぞれでたくさんのメソッド(全55種類)が紹介されています。全てを行う必要はなく、自分が気になったり、できそうだと思えることからためしていくのが良さそうです。

本書を読んで感じたこと

本書を読んで、自分に足りていなかったものが見えてきたように思います。それは、継続と、苦労することです。継続はそのままの意味で、これまで取り組みたい、取り組もうとした内容について、途中で挫折することが多かったです。
苦労が足りなかったというのは、わからないときに逃げる、投げ出す(継続をやめる)方向に進んでしまっていたことを指します。
本書を読んで、独学を進める誰もが上記の二点につまづいてしまいがちなことを知り、またそれを防ぐためにうてる策も知れました。

近年は、自分のなかで継続はある程度できる(ただし簡単なことを。難易度を上げると続けづらい)という状況までは持っていけるようになり、そこまでならどのようなものであれ取り組める自信もついてきました。
今年はそれに加え、自分にとって難易度の高いものにたいしても、不貞腐れることなく取り組み続けられる仕組みと自信を養っていく1年にしたいと思います。

本書をお勧めできるわけ

すごく個人的な内容になりますが、本書が他の自己啓発本と異なっており、おすすめできる理由を挙げておきます。

1. 索引がついていること

私は過激派なので、どんな書籍にも索引がついていてほしいと思っています。あの用語について、「あの書籍ではどのように書かれていたかな?」と思うことが時々あります。
一度通して読んでいれば、おおよその場所はわかるので、索引がなくても見つけられる可能性は高いですが、それでも無いに越したことはありません。
また、読んでいない場合には、どういう内容に触れられているのかを目次とともに確認する方法にもなりえます。

2. 図書館の返却書コーナーにふれていた

本書の技法26「書籍探索」の中で書籍との偶然の出会い方について紹介されています。それが図書館の返却書コーナーです。
私は学生の頃から定期的に図書館を利用するのですが、何を隠そう、返却書コーナーが大好きなんです。あそこに置かれている本たちは、有名なものから、無名のもの、全然知らない分野のものまで置いてあります。
内容は全然わからないものでも、私以外の誰かがその内容に興味を持って借りた書籍です。ランダムでありながら、世界の誰かが興味を持っている書籍というフィルターにかかったものから宝探しをする感覚は非常に胸踊る瞬間です。

それが本書で紹介されていました。こんなニッチなところわかっている人にしか書けないだろうと思います。

3. 著者のこれまでの執筆が良い

私は本書を購入する前から著者の「読書猿」さんを存じておりました。時折ブログを拝読していたためです。
そして、その内容が濃密で、価値あるものであったからこそ購入しました。

実際ブログでは、本書の内容についても結構紹介されています。(ただし、それぞれの技法が個別に紹介されており、結びついていません。)なので、まずこちらのブログを読んでみるのもいいかもしれません。とにかく本を読み、自分の思考を外部に出力してきたのであろうことが、文章から垣間見られます。


おわりに

今年を良い一年にできるよう、日々を過ごしていきます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?