曜日感覚
最近どうも曜日感覚が狂う。夫が在宅勤務をする曜日が一定でないのと、私のパートの休日が毎週違うのが主因だと思う。
先日など、プラスチックごみの収集日だったのを危うく忘れるところだった。週に一度だけだし、何かと容器包装が多いからプラスチックごみは出し忘れると大変である。仕事に行きかけて収集場所を見て慌てて家に引き返し、ごみを捨てるというお粗末な体たらくだった。
自分にしても夫にしても何曜日が休み或いは在宅勤務、とわかっていれば生活にそれに合わせたリズムが出来る。そのリズムが作れないので困っている。
子供がいるうちは、嫌でも塾やら習い事やら学校やらで曜日がわかる。今は自分の習い事もやっていないし、子供も大きくなって家を出ているので関係ない。スケジュールが一定なのは、私の土曜日の楽団の練習だけである。
職場の同僚は皆私と同じ感じらしく、イレギュラーな事態は別として一定の曜日を休みにしてくれるよう、課長に毎度訴えている。が、それでは売り場が回せない、というのが課長の言い訳である。
契約上私は水、金、日が休みの筈なので、現状は雇用契約上問題があると思っているが、なかなか改善されない。パート勤めをしていてこんなことは初めてで、ちょっと戸惑っている。
新聞もこちらに来てから取るのをやめてしまったので、曜日を確認するのはスマホの画面ぐらいである。が、いちいち確認するという行為そのものが面倒くさいと思ってしまう。カレンダーも同様だ。
スーパーに行けば今日は火曜特売の日だとか、曜日をお知らせしてくれる『行事』はそこかしこにある。が、自分の内側からの『今日は〇曜日』という感覚がないので落ち着かない。
私は生活のリズムが『自分発』でないと嫌なようだ。余程『他律的』なのが嫌なのか、単に頭が固いのか。どちらにしても柔軟性に乏しいことは疑う余地がなさそうだ。
関西に住んでいる時は理髪店や美容院は月曜、第一火曜日、第三日曜日が休みと決まっていたので、全国の理・美容店はそうなのだと勝手に思い込んでいた。
ところがここら辺の店は皆さん、てんでんばらばらに休みの日を決めている。私の担当の美容師さんによると、同業者の組合みたいなものが一律の定休日を推奨していないらしい。
通勤途中にある夫行きつけの理髪店は火曜定休。私の行っている美容院は木曜。つまり「今日は散髪屋さんが閉まっているから月曜だ」という感覚はここでは養えない。
今は覚えたから、あの理髪店が閉まっていると「ああ、火曜日か」と思うようになったが、まだ脳内に「理髪店の定休日=月曜日」みたいな刷り込みが残っていて、物凄い違和感を覚えてしまう。やっぱり頭が固い。
今は定期演奏会の直前で、楽団の練習回数も増えている。日曜日に集中練習を行うこともあるので、普段私の曜日感覚を唯一養ってくれるものまで狂っている。土日連続の練習だったりすると、終わった後に「ええっと明日は月曜?日曜?」となってしまう。
私と同じように頼りない誰かが「今日って土曜?」というと、「日曜日!もう一日練習したいの?明日は仕事よ!」などと答えてくれる曜日感覚のしっかりした人が必ずいてくれるので助かる。
曜日感覚がないと何が困るか。
ゴミの収集日を忘れると家の中にゴミがたまる。ドラマを録画し忘れると観たいドラマが観られなくなる。あと何日で合奏の日かな、と言うことが咄嗟にわからなくなる。
なんだ、その程度か。なのに何故こんなに落ち着かず、気色悪い感じがするのか。
多分、私に『快』を与える多くのことがあとどのくらいの時間でやってきてくれるのか、予測が付きづらくなるからだろう。いくつになっても遠足を楽しみにしている子供とさして変わらないのだなあ、と思ってしまう。
私は常に『快』を待っているのだ。
で、今日はええっと何曜日だったっけ?