息子のBCG痕が腫れてたと思ったら入院してた話。
ちょっと家庭の話を。
1歳1ヶ月の息子が市内の医療センターへ入院しました。
息子は生後7ヶ月くらいで喘息発作を出して入院したことがあるので2度目のこと。
入院したくらいでは特にnoteに書こうと思うには至らないのだけど、
今回は原因の特定ができない状態で入院が決まったという特殊な経緯があったので、書き起こしてみることにした。
僕も嫁も、病気に関してはもちろん素人なので、その都度病状とかをネットで調べて、いろんなパターンを考えている。
ちゃんと調べて診てもらうと、だいたいその思った通りだったりするので、心の準備というか、事前に情報を得ておくことは本当に大事だなぁと思う。
もちろん、お医者様にしかわからないこともあるので、勝手に判断したりはしないようにしている。
あくまで、準備としての予備知識。
でも今回の息子はとても珍しいケースだった気がするので、少し文字に残しておこうか、という気になって筆をすすめている。
始まりは土曜日。
なんだかBCGの痕がぷつっと、赤く腫れていた。
摂取は半年も前に終わってて、すっかりきれいだったのに。
でも、それだけで他に特に気になることもなく、そのまま放っておいた。
でもだんだんとその赤い腫れが熱を持つようになって、
気付けば身体に赤い発疹が出始めていた。
それが日曜日のこと。
これが実際にその時の写真。
BCGの痕が赤い。
鼻の周りも少し赤かったり、
お腹周りに突発性発疹のような赤いぶつぶつ。
後頭部も赤かった。
これは怪しいなぁ、ということで、月曜に病院へ。その時には37度後半の微熱にもなっていて、ますます怪しかった。
この時点でネットで調べてBCG痕の赤い腫れといえば「川崎病」という情報は得ていた。
かかりつけの先生に見てもらっても
喉はキレイで他の感染症の疑いは低い、何らかのウイルス感染で発疹が出ているだけだとは思うが、BCGの痕が腫れるという特徴は川崎病に良くある症状なので、
心配なので明日も来てください、
ということになった。
先生からも説明があったし、ネットでも出ていたけど、
川崎病というのは
・5日以上続く38度以上の高熱
・全身の赤い発疹
・目の充血
・舌に赤いぶつぶつ(いちご舌)
・手足のむくみ
・手足の皮のめくれ
このうち5つ以上が当てはまれば川崎病と診断が出る。
そして多くの場合は高熱から始まって、他の症状は後からのことが多いと教えてもらった。
うちの息子の場合は
まず高熱はなく、
充血もいちご舌もなく、むくみもめくれもなかったので
この時点で川崎病と診断はできる状態じゃなかった。
それでそのまま様子見しつつ、翌日の火曜日も連れて行った。
これでぶつぶつが出始めて4日目。
その時点でもやはり微熱で、発疹やBCGの痕の腫れもそのまま。
先生は何らかのウイルスの感染の可能性が高いですが、もし他の症状がでたら川崎病の疑いが出てきますので、
また異変があったら来てください、とのことだった。
その日の夕方、お昼寝の後から、急に熱が上がり始めた。
38.5℃くらいの熱だったと思う。
ただ、本人は至って元気でぐったりすることもなく、ご飯もいっぱい食べるし排泄もいつも通りだったので、もう少し様子見をすることにした。
翌朝の水曜日。
38度ちょうどくらいまで下がり、このまま下がるのかなと思った。
なにせ本当に元気で機嫌も良いので、ううーん、悩むけど様子見しよう。
ということで様子見。
それでまたお昼寝の後、39度を超えた。
これはもう何かおかしい。ということですぐに病院へ。
他の感染症、麻しんや風疹も疑ったり、血液検査をしたりしたが、川崎病を疑わないと行けないけど、やはり川崎病というにはちょっと症状が出揃っていない。
先生から、「翌朝また来てください。そこで判断しましょう。僕の基準をお伝えしておきます。明日37.5度以上なら医療センターに紹介状を書きます。逆に言えば37.4度未満なら大丈夫だと思います。」
と言われた。
相変わらず熱と発疹とBCGの腫れ以外は何もなくて本当に元気で、翌朝熱が下がってくれたらいいなぁと祈っていた。
翌朝。木曜日。
熱は、下がらなかった。
そのまま紹介状をもらって医療センターへ。
嫁が連れて行ったので詳しくは知らないが、血液検査やレントゲン?や色々検査をしてもらった。
検査の中で溶連菌(溶血性レンサ球菌)の反応が出た。
これで2つの病気を疑うことになった。
一つは溶連菌による感染症。
もう一つが、川崎病。
まずは溶連菌の治療をして様子を見るということで、点滴で抗生物質を投与。
1歳ちょっとの子どもに点滴刺される様子は親としてはなかなか痛々しいものがあったけど、まぁ、これは親に与えられた試練。耐えるのであります。
怒涛の木曜日が終わって、金曜日。
入院二日目。点滴で抗生物質を投与し始めて、溶連菌の場合は24時間以内に熱が下がり始める。ここで熱が下がれば月曜日に退院できるかなーと先生とも話をしていた。
(といいつつ、川崎病を疑っているので心臓のエコー検査とかはする)
でも、投与から24時間立っても熱は下がらず、39度を超えていた(でも本人めっちゃ元気でバクバク食べる…)
それでもしばらく様子見しましょう。(目の充血もいちご舌もむくみも無いので…)
と言うことに。
土曜日の朝、熱が下がらなければ川崎病の治療にうつりましょう。
ということになった。
そしてやっぱり熱は下がらなかった土曜日。
溶連菌感染症の可能性が否定された。
川崎病としては症状が揃っていないけれど、他に疑う病気が無い、ということで「不全型川崎病」と診断。
免疫グロブリン治療という治療法をうけることになった。
献血の血液からつくられた血液製剤で、投与のリスクが多少あるけど(というか、副作用のない薬なんかないしねぇ…)、川崎病の治療として最も効果的なもので、9割以上が一度の投与で下がると思ってください、と言っていただけた。
心電図、血中酸素濃度の測定器、点滴(二本)と、コードだらけになっていて動きづらそうで可愛そうだったけど、まぁ、やはりこれも親の試練(二度目)
長い夜だった。
看護師さんも1、2時間に一度チェックに来られるので寝付けないし、本人は一応ぐっすりだったけど寝相がすごいので朝には線という線が絡まっていた。
日曜日。
心電図や血中酸素濃度の測定器も外れて点滴だけになって、熱も徐々に下がり始めて良い経過になっていった。
心エコーの検査も良好だった。
その夕方には点滴も外れて、久しぶりに自由になった息子はやはり嬉しそうだった。
というか、コードが寝にくかったのかもしれない。爆睡してた。
幸いそこから熱が下がり始めてそのまま落ち着いた月曜日。
火曜日検査してみて問題なければ水曜日退院、という話になった。
そうこうしてたらBCGの痕から皮がボロボロとめくれてきた。
先生いわく回復期に起こることなので、治ってきている、ということだと思いますとのことだった。
それで今日が火曜日。
血液検査と心エコーをして、まぁ、最終的には結果待ちだけど、熱も下がって落ち着いていて、しばらく薬は飲み続けるけど無事に退院できると思う。
木曜日から入院だったので、ちょうど一週間入院していたことになる。
息子も本当によく頑張ったなぁと思う。
あと、嫁と僕もそれなりに頑張ったなぁと思う(涙)
かかりつけの医師と、医療センターの担当医にも本当に尽力して頂いたなぁと思う。
田舎は医療が心配と聞くこともあるけど、上の子の喘息からお世話になっている両医師を心から信頼しているし、今回も兆候を見落とすことなく対応してくださったと思う。
さて、長々書いてきてしまったけど、川崎病って結局なんなのかというと、血管で炎症が起きる病気だ。
原因は今も不明だけれど、
何らかの細菌やウイルスがきっかけになると考えられている。
それで自分の免疫が過剰反応を起こして、自分で自分の血管内部を攻撃して炎症が起きる。
川崎病そのものは自己免疫の暴走によって血管に炎症を起こすことだけど、それによって別の合併症を引き起こす。
心臓の冠動脈に瘤をつくる病気だ。
最悪、これが破裂して死に至るケースもある。
でも、適正な治療を受ければ防ぐことができる。
うちの息子も、今のところ冠動脈はきれいなままで、瘤は出来ていない(ここから一ヶ月くらい普通に生活しながら様子見し続けるんだけども)
大切なのは子どものシグナルを見落とさないことだなぁと改めて感じた。
うちの子はちょっとレアケースでBCGの痕が腫れるところから始まって、発疹、発熱と続いたので、僕たちも先生も多少戸惑ったところはあるけれど、
無事に何ともなく終わりそうでひとまずは胸を撫でおろしている。
僕自身、子どもたちが病気になればいろんな方の個人ブログを見たりして参考にさせてもらうので、
僕のこのnoteがいつか誰かの親御さんの役にたてば嬉しいなと思ってここに残しておきたいと思います。
おしまい。
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