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不協和音

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エンジニアとライターが始めた共同執筆プロジェクトです。エッセイを軸に、自分の感じたこと、考えたことを発信したり、同じテーマで互いに呼応したりする作品を作っています。
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2021年1月の記事一覧

kuroda からの素朴な質問② / 寿司とか食べたくならないの?

の続き。kuroda からもらった以下の素朴な質問に対して回答していく第2作目です。二個目の質問に答えます。 (まとめてみたんで、余力があったら教えてください) ・yamamotoさんがどうしても物で持っておきたいものってあるんですか? ・お刺身とか果物とか食べたくならないんですか?(冷凍のお弁当では食べられなさそうなもの) ・キャッシュレス決済だったら、物としての小銭が発生しないから、募金する必要もないってこと? ・ぬいぐるみが好きな大人の心理ってイメージできます? お

yamamotoからの返答に反応① / 物を持つか、持たないかの判断

こんなかたちでお返事が届いて、くろやぎさんびっくり。 yamamotoさんがどうしても物で持っておきたいものってあるんですか?最近、彼はとにかく物をどんどん手放している。 必要なものまで手放してるとは言わないが、物の整理よりも「手放すこと」そのものに目的が変化しているんじゃないか?という印象。 それでも別にいいんだけど、物の少ない部屋は非常に寒くなるので、この時期はあまりお勧めしない。風邪ひかないようにね(年初に買ったらしい空気清浄機はまだあるんだろうか) この質問の真意は

kuroda からの素朴な質問① / 物を持つか、持たないかの判断

いつもお世話になってる kuroda から先日以下のような質問が届いた。お便りもらって嬉しい、しろやぎさんはるんるんでお返事書きます。この記事では、一個目の質問に回答します (まとめてみたんで、余力があったら教えてください) ・yamamotoさんがどうしても物で持っておきたいものってあるんですか? ・お刺身とか果物とか食べたくならないんですか?(冷凍のお弁当では食べられなさそうなもの) ・キャッシュレス決済だったら、物としての小銭が発生しないから、募金する必要もないってこ

小銭の惜しさ

小銭を持つことにあまり意味を見出せていない。お札は、お店で現金を求められた時に出すことが多く、基本的に1万円札を持っておけばことが足りる。1000円札も5000円札も重要かと言われればそうでもないが、いつも仕方なく持っている。 たまに現金で支払う必要がある用事があった時、その多くはコンビニでの支払いなのだが、発生した小銭は基本的に全部募金箱にぶち込んでいる。お釣りをもらったら、その流れで募金箱に流し込む。値段に制約は持たせていない。 例えば、1円の支払いでも1000円で支

心配性なライターの独り言

良い原稿が書けなかったなと思う時、それは大概インタビューから失敗しているケースが多い。 適切な言葉を選べていないから、仕上がりがしっくりこない。 適切な言葉を選べていないのは、適切な情報を入手できていないからだ。 一応きちんと整った、でも何にも心に響かない言葉が並んだ原稿は、とても虚しい。 むずかしいのは、そんな原稿になってしまったとしても、ライター側の労力や熱意に他の案件と差がないこと。 良い原稿に仕上げたいと思ってインタビューに臨み、他の案件と変わらず時間と意識を注い

リマインダーの未来なんて考えたことないよ

この前、子どもの誕生日を当日の朝になっても忘れてたんだけど、リマインダーを使えばよかったのかな。 リマインダーは、タスクと紐づくもの、という印象が強い。 ある物事を忘れないようにするのは、その物事が大切だからだ。でも、本当に大切なことは、忘れないように...なんてしなくても忘れない。というか、忘れようと思っても忘れられない。 たとえば「大切な人のお誕生日」はスケジュールに登録し、「誕生日の贈り物を用意する」は、リマインダーに期日を入れて登録する使い分け。 誕生日だけなら

忘れないように

忘れないようにする時、リマインダーをセットすることが多い。Slack なら /remind で。時には、メモ帳に書くだけ。 リマインダーって、うまく訳せる日本語がないような気がする。「思い出させてくれるもの」ってことだけど、英語のこの抽象的な概念が私はとても好きだ。 ある物事を忘れないようにするのは、その物事が大切だからだ。でも、本当に大切なことは、忘れないように...なんてしなくても忘れない。というか、忘れようと思っても忘れられない。 リマインダーをセットする、その瞬

本の影響

ご家族の本選びが秀逸で面白い。私も村上龍を昔読んでいたなあと思う。村上春樹と村上龍の違いが最初つかなくて、間違って買ったのが始まりだった。呼応してみよう。誰かの影響と本について。 “父の影響で池波正太郎、姉の影響で村上龍が好きになったが、兄の選ぶ本は多様で幅広い。一貫性は見出せないのだが、兄が選んだという一点突破でわたしに刺さる。” 誰かの影響で本を読むようになったり、ある分野を好きになったりすることはよくある。私もそうだ。本を読むきっかけをくれたのは、小学校の先生だった

雨、新潮文庫、フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズに関するノンフィクションを読んでいる。 読書は好きじゃないが、数学は好き。 サイモン・シン(著者)/青木薫(訳者)の質実な文章も好き。 yamamotoさんに勧めてもらったフェルマーの最終定理に関する本を読んだら、もう一度読みたくなってしまった。 新潮文庫の紙の色、それに紙の質感が好きなのも大きい。 500ページ近くあってかさばるのが難点だが、内容はもちろんプロダクトとしてこの本が好きなのだ。 この本は、もともと兄のもの

インターフォンに起こされた朝

「ピンポーン、ピンポーン」 まだ夢見心地の私は、ベッドのなかにいる。この音が、夢の延長線上なのか、現実なのか区別もついていない。 「ピンポーン、ピンポーン」 やっぱり、現実らしい。しかし、何か配送を頼んだ記憶はない。ベッドから起き上がって、インターフォンを見る。なんと、玄関のインターフォンが鳴っているではないか。朝から、ゾッと恐ろしくなった。 私の家は、エントランスと玄関の2つにロックがかかっている。通常のパスなら、エントランスの通知が最初にきて、その次に玄関の通知が

シリアル

シリアルが昔からそんなに好きじゃない。 ケロッグとかのシリアルを食べていたことも昔はあるが、どうも味といい見た目といい、抵抗感がある。いつも思うのは、 犬のエサとめちゃ似てんだよなぁ ってこと。シリアルを袋から出して、お皿に盛る。この一連の作業がまず、犬にエサをやる時と全く一緒。そして、袋から出てくるものもドッグフードに類似しているとなると、謎に『誰かに飼われてる感』を感じるようになる。 もちろん、シリアルを否定したいわけじゃない。味も美味しいし、栄養価も高いし、簡単

チップ

チップという文化が私は好きだ。特に、ヨーロッパでたまにある『払いたいと思った時にチップを払う』このスタイルが大好き。逆に、米国風の、チップが当たり前文化はちょっとうーんって感じ。 購買行動は、自分が何を支持しているかを表す行為と私は思っている。コンビニでたくさん買い物をする人は、コンビニっていう存在にお金を払っている。ブランドものが好きな人は、そのブランドのファンであるからお金を出している。と考えると、誰かに対して直接お金を払うチップは、自分の自発的な気持ちが全面に出ていて

モバイル決済中心の生活

ちょっと前から、新しい財布を使ってる。財布というか、マネークリップに近いのだけど。現金、特に小銭は持たないようにしていて、持ち運ぶのは、数枚の紙幣と免許書とクレジットカードとデビットカードくらい。 あれ、なんで私、財布持ってんだろう? と思った時から、私はそれほど財布が必要な理由を見つけられていない。強いて言えば、保管したい領収書や身分証明書が入れられることくらいだろうか。これらの点に関してのみ、現状財布を持つ理由を見出せるかもしれない。(領収書はポケットに入れればいいし

リーンと2つのふるい

なるべく備蓄を持たないようにしている。持つ必要がある時は理由とともに決める。例えば、2リットルペットボトル。これは、災害時のための備え。納豆のパック。これは、3パックセットだから自然に備蓄になる。 ビジネスでよく使われる『リーン』という言葉が好きだ。日本語でいうと、「無駄のない」という意味になる。本当は痩せているとか、傾くとか、別の意味もあるんだけど、ビジネスの文脈で使われる時は大体これ。でもこれが難しいのだ。 私は普段、十分条件ばかりみている。「〜の方がよい」「〜があっ